表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『朗読者の見習いとセミ』

作者: 成城速記部

 朗読者の見習いが、セミに尋ねました。

「セミ君、君はどうしてそんなにいい声が出るんだい。僕は立派な朗読者になりたいんだ、教えてくれないか」

 セミが答えました。

「僕も特に何か訓練を積んでいるわけでもないし、普通に過ごしているだけだからねえ。遺伝なんじゃないかなあ」

 朗読者の見習いは食い下がります。

「遺伝だと、僕にはセミ君みたいないい声は出せないっていうことになるから、その説は採用したくないね。セミになることもできないし、できることといえば、セミ君と同じものを食べることかな。セミ君って、何を食べているんだい」

 セミは答えました。

「木の汁とか、草の露だよ。君の口では、木の汁は吸えないだろうから、草の露をなめるといいよ」

 朗読者の見習いは、来る日も来る日も、草の露をなめて、静かに死んでいきました。



教訓:カロリーオフはライフオフ。本を売るなら(以下略)。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ