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貞操逆転世界なのに思ってたのとちがう?  作者: イコ
高校入学編
27/223

僕と一緒に

サッカーを応援に行った日の夜。



セイヤから相談された内容を考えていた。



ずっとセイヤがこの世界の主人公で、女子は無条件でセイヤを選び。またセイヤも女子をハーレムのようにたくさん愛するのだと思っていた。



だけど、セイヤの悩みは貞操概念逆転世界に生きる男子、全ての悩みなんだろう。



伝えたいことは伝えた。



あれでよかったのか答えは出ないまま眠りについた。



「ヨル、おはよう。それと、週末は悩みを聞いてくれてありがとう」



登校して、セイヤから挨拶をされた。



「おはよう。気にすんな」



セイヤの顔は週末よりも明るくなっていた。



「それに大きな声を出したら、あんなに気持ちいいんだね」



俺が声援を送っていると、途中からセイヤも一緒にサッカー部の応援をするために大きな声を出していた。



悩んでいるときに大きな声を出して発散するのはいいことだ。



セイヤの気持ちがスッキリ出来たならよかった。



「だろ?誰かを応援するって気持ちいいんだぜ」



「うん。知らなかったよ。

今までは明るくみんなに合わせていればいいって思ってた。

それって相手を知らないから無理やり合わせていただけなんだよね」



セイヤはセイヤで自分なりの答えを出したようだ。



「ねぇ、ヨル。僕ね、思ったことがあるんだけど」



「おっ、奇遇だな。俺も一つ思ったことがあるんだ」



夜の間、セイヤへの答えは決まらなかった。



だけど、違う答えは出た。



二人は互いに笑い合う。



「ヨル。僕と一緒に部活を作らない?やることは決めてないけど。ヨルと何かしたら楽しいと思うんだ」



「本当に奇遇だな。俺も部活を作ろうと思ってるんだ。よかったら一緒にやらないか?」



俺はセイヤに部活について、相談するつもりだった。

セイヤは女の子との接し方について悩んでいた。



互いの悩みを解決する方法。



昨日のサッカーを応援していたときに思ったことがある。



貞操概念逆転世界に来てから何度、思っていたのと違うと思ったかわからない。



極めつけは、この世界の主人公だと思っていたセイヤが、ハーレムを作ることも彼女を作ることもしないで、女子が怖いと言い出した。



本当に思っていた貞操概念逆転世界とは全然違う。



現実に悩み、生きている。



「ヨルはやりたいことが決まってるの?」



「ああ。決まってる」



「何?教えてよ」



セイヤは女子を知るために。

俺は、女子が肉食系なはずなのに来てくれないから。



こっちから女子を知るために、俺の方から行けばいい。



「男子応援団だ」



「応援団?」



セイヤは応援団と言われてもピンときていないようだ。



「ああ、入部できるのは男子のみ。やることは女子の研究と応援。

この間みたいにサッカー部の試合に行って大きな声で応援するんだ」



漢らしい学ランを作って応援するんだ。



「チア部みたいなもの?」



女子チアリーディング部は、運動部が全国大会などが開催されるときは応援に現れる。



ただ、女子チアリーディング部にも大会があり、全ての大会に参加できるというわけじゃない。



「まぁ近いがちょっと違う。男子は数が少ないし、全ての女子の応援は出来ないだろ?だから完全予約制で、取捨選択するぞ」



「完全予約制の取捨選択?」



「ああ、応援したい人は俺たちが選ぶ。予約相手も俺たちが選ぶ」



俺の宣言に呆然としていたセイヤは意味を理解したのか笑い出した。



「あは、あはははは。なにそれ?めっちゃ自己中じゃん」



セイヤは女子の怖いところを見て、まさぐられて、嫌な思いをした。



嫌なことをして、怖くなって、近寄りたくない相手をわざわざ応援してやることはない。



「だろ?俺は常々思ってたんだよ。


どうして女子の顔色を伺わないといけないんだ?


男子に選んでもらうために頑張る女子。

選ばれなかったら男を襲う女性。

それに怯えて草食系になる男子。


男は気弱でも、貧弱でもねぇ。それを見せつけてやろうってな」



俺は立ち上がってポージングを決める。



朝早く来ていた数名の女子は、俺がポーズを取ると視線を向けては顔を赤らめていた。

見てはいけないと顔を背けようと頑張っているが、視線を逸らすことができない。



そうだ。



逸らせないほどアピールをこっちからすればいい。



「本当に、ヨルといるとあきないね。うん。いいよ。僕はヨルが作る応援団に入るよ」



「おう。応援団のモットーは男らしくだぜ。まぁ、その前に部活創設手続きってどうやるんだ?」



俺の言葉にセイヤが呆れた顔をする。



「そんなことも知らないのに部活を作ろうとしてたの?ハァ~ヨルには僕がいないとダメだね」



セイヤの顔には元気が戻ってきている。



「そうだな。俺は知らないことが多い。セイヤは参謀として色々教えてくれ」



もうセイヤをこの世界の主人公とは思わない。



この世界は物語の世界じゃない。



俺が生きる。俺が行きたいと思った貞操概念逆転世界なんだ。



なら、絶対に俺はモテモテハーレムを作ってやる。


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[良い点] いやハチャメチャに面白いじゃ〜ないですか!ずっと応援します!
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