side記者 ー 4 ジム体験
【side記者】
連日続いた奥様方の取材のお陰なのか、今回は【邪神様】が使っていると言われるジムへと潜入する許可を頂きました。
あっ、もちろん【邪神様】はおられませんよ。
私も会えるなら会いたい。
ですが【邪神様】は世界を動かすことが出来る方……まぁ私なんてミジンコですからね。お会い出来るはずがないんですよ。
「おっ、珍しいな。このジム、いつも誰もいないから経営大丈夫かって思ってたんだ」
ハウッ!あわわわわわ!!!
わっ私は……夢を見ているのでしょうか?
「どうも、初めての方ですよね?よかったら、ジムのこと教えましょうか?」
そういって私の前には黒髪長身、細いのに筋肉質な身体。
中性的な男性が多い中で、男らしく凜々しい顔をした男性。
「あっ、いきなり話しかけて驚かしてしまいましたか?俺は黒瀬夜っていいます。ジムにはほとんど毎日に来ていて詳しいのでよかったら教えようと思ったんです。
嫌でした?」
あわわわわわわわわわAAAAAAAA
「いえ!!!!めっちゃ嬉しいです!!!!」
「えっ、そっそうですか?ならよかった」
「あっ、あの!私は何からしたらいいですか?」
私はここぞとばかりに【邪神様】に近づいて、固く盛り上がった胸迫りました。
触れるか触れないかギリギリのラインで止まったのは、私の理性が馬鹿野郎だからです。あっ、自然に涙が……
「そうですね。鍛えたい部位とかありますか?」
はっ!私はそういえばジムに来ていたんでした。
あまりの感動に完全に忘れていました。
そして……私は今……【邪神様】の前でとっても面積の少ないトレーニングウェアーを来て、だらしない……引き締まっていない身体を晒している……
「ぎゃああああああ!!!!!!!!!!!!」
「えっえっえっなっ何?Gでもいた?えっ?」
「みっ、見ないで!!!こんな醜い私を見ないで……」
「えええええ!!!急にどうしたの?醜い?凄く綺麗だと思うけど」
「えっ?……私……綺麗?」
「うっ、うん。綺麗ですよ。モデルさんかなって思うぐらいですよ。引き締まった身体にロングをまとめた髪。メガネが知的で似合っていて綺麗だと思いますよ」
……好き。
私……今日まで生きてきてよかった。
男性に褒められるってこんなにも幸せなことなんだぁ~知らなかったな。
「えっと、そろそろトレーニングしたいだけど」
「はい!お願いします。もっと綺麗になりたいです!」
うわ~私ってこんなにも高い声出たんだ。
いつも酒焼けしたみたいなガラガラ声しか出してないのに……ヤバっ、めっちゃ若返る。
「それじゃ始めていきましょうか。最初は軽めにした方がいいと思うので、俺が補助していきますね」
あれ?ここって天国でした?
【邪神様】の手が私の腰を支えて、お尻を【邪神様】に向かって突き出す。
スクワットってこんなにもエロかった?
「次は腹筋行きましょう」
えっ、膝を支えてくれてる【邪神様】の股間に……私の足、挟まれてる?彼の温もりが伝わって……ハァハァハァ
「さぁ、起きて来てください」
「はい!!!」
起きる度に【邪神様】の顔が近づいて最高なんですけど!!!
ヤバっ!無限にできるんじゃね。これ?ぐっ!しんど……
「まだ大丈夫ですか?」
「大丈夫です!!!」
私のバカ!身体めっちゃキツいっての筋トレしたら死ぬ。
「元気ですね。でも、始めてなので軽めにしておきましょう。あとはストレッチをして終わりにしましょうか?」
えっ?終わり?やっ優しすぎない?
「俺の真似をしてくださいね。ゆっくりと前屈からしていきましょう」
うぉおおおおお!!!!
なんじゃこりゃ!前屈した先にはパラダイスやないかい!
むっ胸元見えてますよ!見てもええんですか?私、我慢できませんよ。
もう、無理ですよ。
すいません。奥様方!!!いただきます!!!
「えっ!」
ガシっ!
「ガシ?」
あれ?なんだろう。視界が真っ暗だ。
あっ、私大きな手で頭を掴まれてる。
「ダメですよ。おいたしたら。綺麗な女性でも、好きにならないと襲うのはダメです。もっと仲良くなってあなたを好きになったら……ね」
ねっ!可能性あるんですか?
今日を逃した私……可能性ないわ~~~!!!!
「ジムにまた来てくださいね。俺で良ければ指導しますので」
毎日来ます!!!




