第三話 ノワールとの出会い
私はとりあえず、服装を調べる事にした。いつのまにか服装が変わっていたからだ。世の中不思議な事もあるもんだ。
今の私の服装はピッタリとフィットしていた。コワッ.....ゴホンッ 気を取り直して調べる。
白いのシャツの上に揺ったりとした袖のある青い服を着ていた。その上に丈夫そうなベストを着ており、裏側が緋色の白いマントを羽織っていた。スカートを履いていて、色は紺色。黒いタイツにブーツを履いていた。服には金色の糸で刺繍が施されていた。
ベストの腰辺りに、ベルトが巻かれていた。そこには、ポーチが着いていてあまり目立たない色をしている。
手を動かしてー、ジャンプ。動きやすい。
「スイマセーン」
「ヒィッ」
少女の声が間近で聞こえ、悲鳴を上げた。
「わっ!?ちょっとうるさいっス」
「え?ご、ごめんなさい....」
可愛い声に似合わない話し方で話しかけて来たので思わず謝る。
「分かったらここから出すっス」
「ど、どこから?」
「どこって、ポーチからっスよ。」
「ええ!?」
「はーやーくー」
「あ、ああ、うん」
しどろもどろになりながらポーチを開く。すると、そこから金色の何かが飛び出して来た。
その金色の何かは、私の前で止まると自分の姿を見せびらかすように胸を張った。(張れる胸もないが。)
目の前には金髪ストレートヘアーの小さな少女がいた。手のひらサイズ。頭にバンダナのようなカチューシャをつけていて、綺麗な模様で真ん中に黒色の宝石が埋められている。
そして腰に手を掛けながら、偉そうに
「あたしの名前は、ノワールッス。」
相変わらず変な話し方で名乗った。
「ノワール?」
「そうっス。直々に"闇の女神様"に付けてもらったんスよ!」
"闇の女神様"って誰だろう?
「アンタの考えていることがわかるッスよ」
「なん....だとっ....」
「アンタはあたしのこと可愛いと思ってるッス!!(ビシッ)」
...ビシッとされても
「.......プッ」
「ちょっと!何笑ってんすかッ!」
「だってそうだけど、そんな堂々と」
笑うのをこらえるのが大変。
「なっ.....じゃあ何すかッ!!」
顔を真っ赤にしている。可愛いなー。
「あのね、聞きたいのは、"闇の女神様"についてなの」
「な!し、仕方がないっすねー!分かったッスよ。ただし条件があるッス!」
「そ、それは....?」
「妖精王になるッス!!」
「.....へっ?」
コノコ、ナニユッテンノ?