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導きの竜と魔石の国  作者: キャスパー
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第三章 1

第三章




慌ただしく街を旅だったラミアは、歩きながらも地図を広げて道を確認する。

いつかのために、と、予め準備して鞄に入れておいた地図である。


この国は、馬の顔のような形をしている。北の端にあるのが切り立った山々であり、その手前にあるのが、ラミアとカーディラスが出会った場所であり、魔物が増えていると言われている「北の森」だった。


ラミアがこれまで暮らしていたのは北の森から少し南西にある街で、共石の村は東だ。共石の村は東の森の中にある。ラミアが今いる場所から直接東の森に向かうには、間に渓谷を通らなければならない。


(この渓谷を回避しようとしたら、北の森に入ってしまう。北の森は今、危険だって行ってたわ。渓谷を通るしかないか、、、。)

ラミアは渓谷を通ったことが無かったし、どのような場所か、あまり聞いたことも無かった。


(渓谷を通る道についても知らないし、まずは渓谷手前の村で情報集めね。それに魔石をもっと仕入れなきゃ。)


ラミアはノルデンでも魔石を購入したが、それは魔石の研究に使ってしまった。ノルデンで魔石は高価で、あまり買うことが出来なかったのだ。


(それと、肝心なのが共石の村に入るための鍵の石。)

持っていた共石の村の鍵の石は、アルド商会に捕まったときに壊してしまった。


(結局、鍵の石はまだ完成していないのよね。)


ラミアはノルデンでの生活がずっと続くわけでは無いと理解していたため、旅支度と共に、仕事が終わった夜に、残っていた魔石や購入した魔石での力の研究を欠かさなかった。その中で一番力を入れたのは、魔石の質を高める研究だった。いつか共石の村に帰るためには、村の結界を通るための鍵の石が必要である。ラミアは、鍵の石は、魔石の質を最大まで高めたときに石が凝縮して出来る魔結晶を、更に変化させた石だと子供の頃に聞いたことがあった。村では、一番高い共鳴力を持つ長巫女が、鍵の石を作成していた。


(村に帰るためには、どうしても鍵の石が必要だわ。どうにかして、完成させなくちゃ。)


ノルデンでの魔石の研究では、ラミアはまず魔結晶を作ることに専念した。最初は一定量力を込めると、魔石が割れてしまった。ラミアは失敗して割れた魔石を集めて再び一つに固め、また力を込める作業を繰り返した。魔石の量に限りがあるため、同じ魔石を何度も再利用するしか無かったのだ。その分余計に力を消費してしまうと言うのに、仕事が終わった後の作業である。一日に出来ることはほんの少しであった。そのため、毎日毎日、同じことの繰り返しという日も多かったが、地道な努力の結果、なんとか魔結晶を作る寸前までたどり着いた。寸前、というのは、使用したが、小さな魔石が小さいと、石が凝縮しようとする際、消えて無くなってしまうのである。そこでラミアは、持っている全ての魔石を一つに固め、そしてとうとう、一つの魔結晶を作ることに成功したのであった。


(これまで集めた魔石全部で、やっとビー玉くらいの魔結晶一つ、か。でもさすが魔結晶。とても大きなパワーを感じるわ。)


ノルデンで、これ以上の魔石を手に入れることが出来なかったラミアは、魔結晶をこれ以上の研究に用いることはせず、ひとまず研究をここで終了させていた。


(魔結晶の力も、知っておきたいわね。一つは鍵の石に変化させなきゃいけないから、出来ればもう一つ魔結晶を作りたい。)



これからの方向性は決まった。

まずは、渓谷手前の村、シュルフトを目指すのだ。


シュルフトまでは、歩いて5日ほど。途中は、草原地帯が広がっている。



(さあて、出発ね!)


今日は、旅立ちを応援してくれているかのように澄み渡った良い天気である。

たくさんの未練をノルデンには残してきてしまったが。

ラミアは顔を上げて、まぶしい太陽を見た。後ろを向いてなんていられない。そんな時間があれば、少しでも前に進まなければ。別れがあれば、きっと新しい出会いもある。


(前向きなのが、私の取り柄!)


ラミアはシュルフトに向けて歩き出した。




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