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続、悪魔の森
「あ……まぁこれはやりすぎだったな。やっぱナイフ返して。いきなり殺せとか無茶を言ったな。悪かった」
少年に謝った。
はは。自分にできないことを力の差をいいことに弱い者に無理やりやらせるなんてまるでキュナイカだ。
「クソ女。おめーが悪い」
「あぐっ」
カムイはクリスティーナの頭を殴りつけた。
「てめーやっていいこととやっちゃいけないことが分かんねぇのか? どんだけこの少年が傷ついてると思ってんだ?」
「何を言って……そんなわけないでしょ。この子も喜んでるはずです!」
「ちげーってよ。だいたいそんなわけねーだろ。頭白魔術学校か?」
学院にいた頃はクリスティーナの振る舞いを見ても平民でなんの力もなかった俺はただ見ているしかなかったが、今言えてすっきりしたわ。
「おらおらどうしたクソ女。かかってこいよ」
くっそむかつく顔で動けないクリスティーナを煽ってやった。
俺自身の心の中にある絶対的な強者という虚像のクリスティーナを殺し続ける。




