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ミア:やべー、ライやべー

 あたしの目の前にある光景を羅列するわね。


 アンリエットがいる。すっかり展開について行けずに唖然としている。

 イケメン度の上がったリヒャルトがいる。その美貌は今、心ここにあらず。

 あと、ショボンヌ「シモンヌですよ」そうそうシモンヌがいる。

 シモンヌは砂埃の酷い広場で土下座している。


 何度でも解説したい。


 シモンヌは。

 砂埃の酷い広場で。

 土下座している。


 結論から言おう。

 ライの完全勝利である。


 -


 時刻を遡る。

 すっかり昨日はのんびりレノヴァ公国の街並みを楽しんで、なーんもせずに再びバリエ家で朝を迎えた。


「おはよー、レオン君」

「はい、おはようございます」


 ふかふかベッドから起床すると、オレールさん達との朝食。

 左右には朗らかな奥様方。なんだか連日一緒にいたからすっかり日常ね。


 昨日のディナーでライのやったことを話して、それで軽くシャワーして寝たわ。レオン君をシャワーに誘ったけど断られてしまった、残念。

 まあオッケーもらえてもヘタレのあたしが硬直しただけだったわよね。その代わり、洗い立てのレオン君を抱きしめて寝ました。不安事とかまるっきり忘れたってぐらい、ぐっすり眠れたわね。


 爽やかな日の光を浴びた朝食も、すっかり終わって紅茶の時間。


「それにしても、あのライムントという青年は末恐ろしいな」

「……へ? ライが、恐ろしい?」


 前述のとおり、オレールさんには昨日の出来事の詳細を話している。

 理由は、あたしだけだと何が起こってるのか全く分からなかったからだ。

 そしてオレールさんに話した結果、『分かりませんね』という返答をもらった。


 ずっこけた。

 言った意味ないじゃん!


 と思っていたんだけど、どうやらちょっと違う方向に話題が向かった。

 オーレルさんは、ライのやったことではなくライそのものに興味が出たらしい。


「話を聞くに、そのツイストパイのような髪の女性となると、恐らくシモンヌ・パラディール様で間違いないでしょう」

「そうそう、そんなかんじの名前。有名なのね」

「ここら一帯の道具を管理しています。特に魔石の売買を早い段階から行っていたため、貴族というわけではないですがかなりの有力者ですね。具体的には……侯爵か伯爵か、それに連なるほどの存在感はあります」


 ……マジか。


 爵位ってのは上から王族、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、そして領地なしの騎士だ。マックスもそれなりに偉い。まあ勇者のあたしは王族と同じ扱いだけどね。


 このオレールさんだって相当偉い。だけどシボンヌは商家として扱いは上……そりゃ確かにあんだけ偉そうになるわけだわ、キボンヌ・パイなんちゃら。


「どうやらライ殿は、それを分かっている上で相手の『気持ちいいところ』を撫でる会話をして、今日の結果を迎えたようですね」

「それが、どうすごいの?」


 オレールさん、カップを置いてあたしを見る。真剣な話を始めるよって感じの雰囲気だ。

 あたしも……あたしはまあ飲みながらでも聞けるっしょ。


「ご存じのとおり、貴族は水面下の戦いをしています。自分にとって有利な条件を疑ったり、内容の整合性を確認したりするわけですね」


 知ってる。無知な頃にオレールさんに随分と教えてもらった。そういう意味でもオレールさんには感謝している。


「だから皆その場で、簡単に了承は出せません。……中には、商人の中にはその決断の早さで成り上がっている者もいますが……それは駄目な例ですね」


 んー、まあ悪い条件は相談しないとまずいわよね。

 ちょっと最後のはぼんやりしてたけど。成功して成り上がっちゃうんだからいいんじゃないの? 嫉妬?


「レオン君、最後のどういう話か分かった?」

「はい、つまり『生存バイアス』ですね」


 ……せーぞんばいあす?

 全く聞いたことないタイプの言葉が出てきて首を捻る。


「例えば魔人族が皆オーガキングを倒すと、魔人族は強いって思いますか?」

「そりゃとーぜんよ」


 オーガロードの強さを覚えていると、オーガキングと村人がご近所同士なんてちょっと想像つかないわ。


「じゃあ、もしも『既にオーガキングより弱い魔人族は一人残らずオーガキングに殺された』と聞くと、魔人族は強いと思いますか?」

「……あっ」


 思うわけがない。

 死んでるんだったらオーガキングより強いとは言わない。ライがオーガより強かったとして、村人がオーガより強いとは思わない。ましてあたしがオーガキングより強いからって村人全員オーガキングより強いとか有り得ない。


「それが生存バイアスです。生存の対義語は死亡、つまり死んだ人を考慮せずに生き残っている人を『基準』に思い込んでしまうんですね」

「……はあー……」

「だから今オレール様が仰った話は『考慮せずに契約して稼いだ商人が一人出てきたとしても、騙された商人も一人いるかもしれないし、十人かもしれないし、百人単位で身ぐるみ剥がされて餓死しているかもしれない』ということです。成功者だけ見るのは危険という意味ですね」


 ……いやー、わかりやすいです。さすがあたしのレオン君、ちょーかしこい。アホの私でも今ので生存バイアスっての完全に理解した。

 ちなみにユーリアちゃんは、興味なさそうに紅茶を飲んでいる。絶対常識として知ってるって顔よね。

 と思っていたらユーリアちゃんが口を開いた。


「後は、成功体験に依存することかなあ?」

「そうだな、経営方針がそっち基準になると」

「うん、そのサクセスしか選べない呪いがついちゃう」

「そして詐欺師にもいずれ、あいつは契約書を読まないと知られる」

「しかもお金持ちになるほど狙われる確率上がるもん、いくら警備に金かけてもトップがそれじゃ無駄だよねえ」


 なんか、ところどころわっかんないけど、明らかにお互い理解できて当然って感じで会話してる。

 いや二人とも商人じゃなくて魔術師よね? 一体なんでそんな会話できるのよ。でも二人の中では出来て当然なんだろうなって思う。


 ほんとすげーよ君ら。

 だって、正面のオレールさん驚いてるもん。


「……二人とも、賢いのですね」

「ライみたいに賢いわよ。あたしはみんなに頭使うことぜーんぶ頼りっきり」

「いい仲間に恵まれているんですね」


 ホントそう思う。単純に、信頼できる仲間が頭いいと滅茶苦茶ラクなのだ。もし駄目だったとしても、あたしが考えて判断しても無理だっただろうなって諦めつくし。

 今までで一番仲間に恵まれている最強ミアちゃんパーティよ。あたしの一番というより、勇者パーティの歴代一番かも。


「ところで、ライがどうすごいことになるわけ?」

「信じられないほどの大胆不敵さですよ」


 あたしが話を蒸し返すと、オレールさんは深く息をつきながらぼんやりテーブルの上を見た。

 んん……大胆さは確かにあると思うけど。


「ミア様……ライ殿の交渉材料はあなたです。相手方の男勇者へ焦る感情を利用して、実姉を掛金ベットとして交渉材料に使った」


 そりゃまあ、言われてみればそうだけど。

 でも思えば珍しいわよね。一応これでも売られるほど恨まれてるなんてことはないと言い切れるし、ライの性格からしてそんなことしないって分かってるけど、でもあたしがベットされた。


「更に……自分自身を交渉材料に使った。彼自身を『いかにも有能そうな若執事』という姿を演出して、自分の体を掛金ベットにしたのです!」

「……!」


 ……ようやく、ライがどれだけとんでもない賭けをやっていたのか知った。

 失敗したら自分はおしまい。

 異常なまでのギャンブルだ。でもライの性格は、ギャンブラーとは程遠い。


 オレールさんも、あたしの考えを察したようだ。


「……そうですよ、ミア様。彼はね、恐らく確定で自分が勝つと信じている……いや、()()()()()


 確かにそうなると、あたしをベットした理由も分かる。ライは絶対大丈夫じゃない限り、そんなヤバイ賭けはしない。

 つまりライの中で、あたしが偽勇者になる確率はゼロ。


 ……なんだか話を聞けば聞くほどできすぎよね。

 キボンヌ、そんなに簡単に騙されるほどアホなのかしら。


「ええ、そうなんですよ。こんな有利な詐欺、怪しすぎて普通は絶対騙されない。シモンヌ様は大商人の娘、それなりに頭のいい方です。ですが、相手は完全にライ殿に呑まれた」

「……何故なの?」


 オレールさんの視線が、あたしと合う。


「私の娘、アンリエットのカードをわざと相手に配ったからですよ」

「あっ……!」


 そ、そうだった。アンリエットが出せるかどうかが条件、だとするとあの女がアンリエットを出せることを利用して交渉している。


「ミア様はともかく、ライ殿がアンリエットと会ったなど相手は知りますまい。なんといっても、ミア様に弟がいるという情報すら知らないのですから。そして、自分たちの手元にアンリエットがいるが故に、失敗を疑わない……いえ、疑えない」


 確かにそうだ。そうそう頭が良くても、そんな有利な条件にされたら自分の判断を疑うなんてしなくなる。

 しかしライは、最初っからアンリエットの場所を予測していた。絶対分からない情報を、情報収集する前から知っていたみたいに。あの女がライを読み切ることは絶対に不可能だ。だってあいつは、ライの存在そのものを知らないんだから。


 思考も、行動も、ライの掌の上。

 つまりライは——。


「——彼は、パラディール商会に『腹芸』を仕掛けて丸呑みしたんです」


 ……あたしは絶句した。


 腹芸。本心を隠して表面上で取り繕ってみせる貴族の厭らしい交渉術だ。

 いやライ、あんた超がつくほどの村人よね。

 あたしと同じ両親から出てきてるわよね。

 頭の出来どーなってんのよ。胎内に置き忘れたあたしの頭脳部分、やっぱあんたが全部もってったんじゃないでしょーね。


「……それで、最終的にこの不利な条件でどうやってひっくり返すのよ」


 オレールさんは、あたしの顔を見て一瞬渋い顔をした。

 すると……そのまま両手で頭を掻きむしると「あーーーーーー!」と叫びだして首を振った。


 さすがにぎょっとした。一緒にお茶してた奥様方もびっくりしてらっしゃる。

 だってオレールさん、あたしから見てもいい貴族と思えるほど普段はクールなおじさまだ。こういうことは家族から見ても滅多にないんだろう。


「そこなんだよ〜! 分からない! 分からないんだ!」

「えっと、オレールさん落ち着いて?」

「いや、確かに私が戦っているワケじゃないから悩むなんてバカらしいんですがね、でも一日中考えても、彼の最後の一手が分からない。同じ商会から交渉でもかける? 何か自分のツテがある? 特技? わからない……」


 ぶつぶつ何か呟くと、両手を挙げた。

 誰が見てもまいったのポーズだ。


「……はぁ、降参です。ミア様の弟がライ殿でよかった。……教育機関のないあの村で、あんな突然変異みたいな村人、もし貴族に生まれていたら……敵対したくはないですねえ……」


 オレールさんは、そのもしもの可能性を想像してぶるりと震えた。ライの評価、既に伯爵が恐怖を抱くレベルらしい。

 ここまでうなだれたオレールさんを見るのは、あたしが四年前にバリエの屋敷を出発することを告げて以来だ。


「ということは、結論は出ていないけれど……」

「ええ、安心して向かって下さい。ライ殿の中では、昨日の時点でシモンヌの負けは確定しているのでしょう? なら彼は間違いなく勝ちます。それも恐らく、徹底的にね」


 まじかー、そこまで言い切っちゃうかー。

 聞けば聞くほど、ライやべーわ。


 オレールさんも読み切れなかった、ライの計画。一体何を考えているのか全く分からないけれど、これだけは分かる。


 絶対大丈夫。


 だってあれだけあたしのために料理を頑張ってくれていた弟だもの、あたしの不利になるような結果が訪れるはずがない。

 これは盲信ではなくて、ちゃんとした信頼だ。


 さて、それじゃあ……どんな結末が待っているか、見に行きますかね!


 -


 レノヴァ公国にこうやって来るのも、もう最後にしたいわね。

 次からは、やっぱりみんなでレストランに行きたいわ。シェフの高級コースで、マーレの驚く顔とか見てみたいわね。

 ビルギットさんは……ちょっとこの町には入らないので保留で。

 でもま、ライがなんとかしてくれるでしょ。


 それにバリエ領だってまだ見てないのだ、あっちの散歩もみんなでやりたい。

 ライが紅茶に興味を示してたし、バリエ領のいいお店にも行きたいわね。

 あたしがクッソしぶい紅茶淹れて、すっかり使わず古くなった紅茶も有り難がってくれたし、新しいの買ったらきっとリンデちゃんの移動式我が家でおいしく淹れてくれるっしょ。


 んー、ほんと最高の弟ね。

 よーしやる気出てきた、それじゃちょっくらおねーちゃん、あんたのために槍玉に挙がってあげるわ。




 広場に行くと、結構な人数が集まっていた。

 これ全部、ツイストパイ……結局忘れた、まあ誰でもいいけどなんとかだったかが集めたんでしょうね。


 あたしは、どうしようかしら。

 ライみたいにできるかはわからないけど、ライが何か作戦を立ててるなら邪魔しない方がいい。なら……自信満々には行かない方がいいでしょうね。


「あらあら随分と自信の無さそうなこと! 皆さぁん! ようやく来ましたわぁ!」

「来てやったわよ、えーと、そうそうパイキボンヌだったかしら」

「シモンヌよ! シ・モ・ン・ヌ・パラディィィルッ! 全く頭の出来の悪い女ですわね!」


 ……なんか今のちょーむかつく。

 よし殺そ。


 と思った瞬間! レオン君が、おててにぎにぎしている。

 気がついたら正面にいて、あたしとレオン君の目が合う。

 一瞬で心臓が跳ね上がって、殺意は霧散。


「ミアさん。僕はライの過去までよくは知らないのですが、でも彼が一番あなたより怒りたいことぐらい分かります。だから、ライと……ミアさん自身を信じてください」


 あたし自身?


「———それでは皆さんお待ちかねですわね! あの女にアンリエット・バリエ伯爵令嬢を探し出せたか聞いてみましょう!」


 疑問を口にしようと思った途端、シボンヌがこっちに振ってきた。

 ここは、正直に言いましょう。……ライ、信じてるわよ。


「まだ見つかってないわ」


 言った瞬間。

 シボンヌの口が、魔物みたいに、にやあ〜っと横に裂けた。

 こえーよ、どこのゴブリンだよおめーは。

 あまりに下品で、思わず「きもちわりー……」って呟いた。


 その姿を見て、レオン君は「うっわ……」と引いた声を上げた。ユーリアちゃんも「あれはちょっと……」って声を上げた。

 なんだか二人と一緒に感想を共有できて嬉しいわ。


「あれが、自分を勇者だと思っていた女ですわ! それに比べてこちらは……なんと! 既に一日でアンリエットを見つけています!」


 広場の観客が「おお〜っ!」と歓声を上げ、こちらを見る目がとっても冷ややかになる。やっぱり気分はよくないわね、こういうの。

 ……それでもまだ、我慢よ。


 そして……広場にやってきた男は、間違いなくリヒャルトだった。

 リヒャルト。あたしが村で一緒に過ごした、幼なじみの美男子。

 勝手に付けたあだ名は優男。だけど体つきの逞しい剣士。

 昔以上に美男子で、なるほど勇者だと言われたら女の子はみんなキャーキャーついていくわねってほどの存在感だ。


 目が合う。あたしは無言だ。

 リヒャルトは無表情で…………何も言わないわね。何考えてるのかしら。

 ただ広場の高いところにいるから、自然とこっちを見下している形になるわね。


「さあさあ! それでは出していただきましょう! 勇者リヒャルト様っ!」


 さっきまでのゴブリンスマイルはどこへやら、リヒャルトへはもう「ぶりっ♪ ぶりりっ♪」と効果音がそこら中に出そうなぐらいのぶりっ子っぷりで、両手を前に、腰くねくねでツイストパイを振り回しながらリヒャルトへ近づくキボンヌ。

 なんか、変わり身早すぎてすげーむかつく。

 レオン君とユーリアちゃん、兄妹仲良く「うわぁー……」って搾り出すような発音でシンクロしていた。あまりに気持ちの籠もった感じの溜息で「ぶふっ」て堪えきれずに噴き出すことで、むかついてた心が一気に引いた。

 二人を連れてて良かった、君たち地味にいいツッコミ役よ。


 リヒャルトは後ろにいる女のローブを手に掛けると、その頭が見えるように皆に見えるようにめくった。

 当然、現れるのは……。


「アンリエット……」


 あたしが呟くと、先日会ったばかりの彼女は気まずそうに視線を逸らした。

 リヒャルトが抱き寄せると、アンリエットとリヒャルトの目が合う。……むむ、なにやってんのよあいつら……。


「これで決まりましたわね。……約束、覚えてますわよねぇ〜?」


 キボンヌが、こちらを向く。

 ……ちょっと、ライ、本当にこれ大丈夫なんでしょうね!?


「それでは、完全決着といたしましょう。バリエ家から依頼を受けながらのろのろと観光していたその女が偽物! こちらのリヒャルト様が、真なる勇者です!」




「————だ、そうですよ!」


 ッ!

 聞こえてきた! ライの声だ!

 妙に通る声で、広場からの注目をライが集める。


 あたしがそっちを見ると、ライとリンデちゃんがいて———その間を割って、ローブ姿の人物が出てくる。


 何、えっ、誰なの? どちら、さ……ま…………。


 あたしが狼狽えていると、その人の両手が頭の大きなフードにかかる。

 広場の真ん中でそれを外して、皆の前で顔が現れる。

 白い髪、白い髭、そして……記憶より皺の増えた顔。


「すぐに会いに来てくれると思っていたのに、なかなか来ないものだから彼の話は渡りに船でしたよ」


 ……あたしは、最初に会いに行こうと思っていたのに。

 魔人族に対する評判の悪さに頭に血が上って、すっかりその人に会いに行くことを忘れていたのだ。


「久しぶりですね。いやぁすっかり綺麗になりましたねぇ、ミア様」

「……お、お久しぶりっすね……」


 そこに居たのは、本当に久しぶりに会う人。

 私は何度かお話しして、マクシおじさまと呼んでいた。

 ……いえ、今はこう呼ぶべきね。


 ————マクシミリアン・レノヴァ公爵。


 ライが連れてきた人は、正真正銘、この国の王だった。

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