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魔瑠琥の童話集「扉の向こう」  作者: 百音川 魔瑠琥
第八扉 「366日 花言葉 140字小説」
18/18

「366日花言葉140字小説 5月・後期」

5月16日【柳たんぽぽ/宣言】

人の心は複雑。見た目だけでは決して判断できないから。それでも僕らはいつも何かを決断しなくてはいけない。何かを決断することで僕らは少しずつ前に進む。僕の目は節穴で大切な何かを見落としているのかもしれない。それでも心の迷いを断ち歩き続けるんだ。


5月17日【チューリップ(黄)/愛の表示】

君は僕の想いに気づいているだろうか。僕が君の想いを理解できないように、きっと君も僕の想いを理解していない。絡み合った想いを解すように僕らの関係を言葉に記す。想いは言葉として形となり行動によって証明される。愛の形、愛の証は見つかる?


5月18日【さくら草 (オックスリップ)/初恋】

心の奥底で眠り続ける君の思い出。誰かを本気で愛するには若すぎたと言い訳をした。あれから月日が経って、僕はあの頃の君をちゃんと愛せるようになったんだろうか。僕は誰かからちゃんと愛されているんだろうか。夜空の星が夏の訪れを告げる。


5月19日【はくさんちどり/美点の持主】

僕が僕らしくいるために、どれだけ努力を積み重ねているか、どれだけ悩みや葛藤を抱えこんでいるか、誰も知らない。僕が君に心を許すのは、君が本当の僕を知ろうとしてくれるから。僕はこれからも僕らしくありたい。僕らしく君と一緒に成長したい。


5月20日【かたばみ/輝く心】

もし僕の人生が少しでも輝いて見えるのならば、それは全て君のお陰だよ。どんなに悲しい出来事や辛い想いも、君の一言が全てを救ってくれる。君が微笑んでくれれば僕の世界はいつも幸福で満たされていく。些細な喜びも君と一緒なら大きな歓びへと変わるんだ。


5月21日【ひえん草(淡紅花)/自由】

僕の心が自由でいられるのは、僕の心にいつも君がいてくれるから。君はいつも僕を励まし律してくれる。だから僕はいつも僕らしくいられるんだ。君の想いが僕の心を優しく縛りつける度、それは心地好く僕の進むべき道を指し示す。これが僕の選んだ自由。


5月22日【つりうき草 (フクシャ)/熱烈な心】

永遠なんて存在しないと僕は知っている。この体、この日常、この感覚、全ては不確かな世界に奇跡の様に存在する。だから僕はこの一瞬を切り取り宝箱にしまうんだ。君の一言、君の笑顔、君の涙、無為に過ごす時間全てが僕の幸せだと君に伝えたい。


5月23日【草の芽/初恋の思い出】

言葉で飾っている訳じゃない。本音を誤魔化している訳でもない。でも僕が僕の心に無意識に壁を作っているのは事実かもしれない。理想と現実の間で愚かな僕はずっと想い悩み苦しんできた。そんな僕の心の壁を君は静かに、でも力強く、打ち壊そうとしている。


5月24日【へリオトロープ/愛よ永遠なれ】

自己犠牲を伴わない優しさは同情と同じ。だから僕は君にこの身を捧げる。僕がどれだけ心を砕き身を粉にしても、きっと君には何も伝わらない。それでも僕は君のことを秘かに想い続ける。君への言葉が、君への優しさが、嘘ではないと証明するために。


5月25日【パンジー/純愛】

僕は君の言葉を待っている。僕は君を縛りたくないんだ。君の自由な心で僕を選んで欲しい。もし僕が君の心を代弁したら全てがダメになる。君の想いが僕の言葉に変換された瞬間それは意味を失ってしまうから。だから君の魂の叫びを聞かせて。それが僕の望みなんだ。


5月26日【オリーブ/平和】

僕の愛は自分勝手。大切な人が幸せになれるなら何でもいいと思っている。この身体も心も壊れてしまって構わない。僕の犠牲で君が幸せになれるならそれでいい。僕は世界のために平和を願ったりしない。君の幸せのために願う。君が平和な世界で暮らして欲しいと。


5月27日【ひなぎく/無邪気】

君は無邪気に嘘をつく。それは君が君自身の為についた嘘ではないと僕は知っている。君が望んだのは君以外の人間の幸せ。君が求めたのは平和で穏やかな世界。でも君は気がついているだろうか。君の無邪気な笑顔で造られた幸せや平和は結局幻なんだってことを。


5月28日【はっか/美徳】

君のその爽やかな笑顔の下に、僕は幾ばくかの悲しみも感じとることができなかった。僕はなんて愚かなのだろ。君は辛い思い出も苦しい想いも全てに蓋をし明日を待っているのだ。優しさの本当の意味を僕らは知らない。それでも君は絶望を優しさに変え歩き続けている。


5月29日【むらさきつめ草/快活】

全力で前に駆け進む。結局、上も下も、右も左も、海も山も、全ては同じなのだから、自分の信じる道を歩み続けるしかない。立ち止まって想い悩んでも、何処かに存在する正解に心を奪われても、進むべき道を最後は自分で決断する。僕は君の手を力強く握った。


5月30日【ライラック(紫)/愛の芽生え】

必要なのは勇気だった。全てを捨てて僕は君を選んだ。全てを捨てたはずなのに僕の中に残るビー玉のようなガラスの欠片。それが僕の本当の心だって君が教えてくれた。君の笑顔が僕の心を照らし虹色の影を作る。それが何もない僕たちの明日の標になる。


5月31日【つるぼ(シラー)/我慢強い】

君は淋しさを紛らわす様に我慢強く孤独に歩き続ける。もし君の寂しさが少しでも紛れるのなら僕は君だけの道化師になろう。もし君が誰も愛せないと言うなら僕は君の傍らで君を見守り続けよう。君が我慢強く孤独に生きる様に、僕も我慢強く愛に生きる。



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