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魔瑠琥の童話集「扉の向こう」  作者: 百音川 魔瑠琥
第八扉 「366日 花言葉 140字小説」
16/18

「366日花言葉140字小説 4月・後期」

4月16日【チューリップ/美しい瞳】

口づけをする前に私の瞳を見て。私の瞳に何が映ってみえる? 私は貴方をちゃんと見ているかしら。貴方は私をちゃんと見ていたかしら。私は真実の愛を求め偽りの恋を自身から遠ざけてきた。同情や慰めは恋に変わっても愛には成らない。瞳に何が見える?


4月17日【ドイツ菖蒲/素晴しい結婚】

僕は何よりも嘘が嫌い。相手を傷つけないためについた嘘だって結局は自己満足なんだって判って欲しい。真実は往々にして人を傷つける。でもどんなに傷ついてもそれを真正面から乗り越えるために僕たちは一緒にいるんだ。僕が望むのはそんな日常だよ。


4月18日【れんげ草/感化】

私には貴方が必要なの。私は貴方が思っているような賢い女じゃない。私は結局、自分が見たいものしか見ないようなそんな愚かな女なの。 でもそんな私を貴方が変えてくれる。貴方と一緒にいると私には見えない何かを感じることができる。それが私を変えてゆくの。


4月19日【ひえん草/清明】

正しさだけが拠り所だった。正義を貫くため私は私の多くを犠牲にした。私が求めたのは優しさ。優しくされたくて優しくした。私は争いを好まず誰からも好かれる人のふりをした。そしてある時、私の心は透き通った水の様になった。私の本当の心は誰にも判らない。


4月20日【和やかな愛情/梨】

私は短気で嫉妬深く独占欲も強い。それなのに貴方は私の全てをいつも受け止めてくれる。そして私はそんな貴方を信じられずいつも傷つけてしまう。私に貴方と一緒にいる資格があるのだろうか。どこまでも続く青い空。貴方が私を抱きしめると時は静かに止まった。


4月21日【やなぎ/わが胸の悲しみ】

私が貴方を選んだのは、貴方が私の笑顔に隠した計り知れない悲しみや苦しみに気づいてくれたから。私は全ての想いを風に流し生きてきた。ただ明日を生きるためだけに全てを捨て全てを忘れ。そんな私に貴方は本当の希望を、祈りの意味を教えてくれたの。


4月22日【えぞ菊/信ずる恋】

貴方の歓びが私の喜び。貴方の悲しみが私の哀しみ。貴方のために生きる私を可哀想だなんて思わないで。私の幸せは貴方の幸せと共にあるのだから。もし貴方が私を必要としない日がくるのなら、私は独り真理の道を歩みましょう。いつか貴方と再び出逢う日まで。


4月23日【ききょう/優しい温かさ】

優しさに包まれ私は死を迎える。愛の無い優しさは人を殺すだけ。でも貴方の優しさは違う。私は貴方の腕の中で新たな人格をまとい蘇るの。愛ある優しさは時に棘のある厳しさであり、人を死から蘇らせる癒し。私は貴方の優しさで何度でも生まれ変わるの。


4月24日【紋天竺あおい(ゼラニウム)/決心】

驚くことはないの。必要なのは覚悟と決断。夢も希望も全てそれで叶えることができる。全てを失うとしても信じ続ける覚悟があれば大丈夫。迷い悩み立ち止まる事があっても積み重ねた決断が勇気となる。そしてそれが私の中で愛になっていくのよ。


4月25日【ばいも/威厳】

強がっているのは自覚してる。でも強がっていないとダメになっちゃうの。私の求める理想が私の自我を上書きしようとする。私に対する期待が私を押し潰そうとする。それでも私が私でいられるのは貴方が傍に居てくれるから。だから私は真っ直ぐに歩き続けられるの。


4月26日【みずたがらし/燃える愛情】

貴方は知っていますか。私の心はいつも紅く燃え盛っている事を。どんな時も沈着冷静に努めているのは、とどまる事を知らない情熱が暴走してしまうのを必死で抑えているからです。私の想いが貴方を喰い潰してしまう前に、私は貴方に喰い尽くされたい。


4月27日【すいれん/清純な心】

貴方のその言葉にどれだけ救われているか貴方に伝えたい。裏表のない真っ直ぐな言葉が私を心地よく変えてゆくの。貴方のその瞳にどれだけ癒されているか私の想いを届けたい。何ものにも染まらない透き通るような瞳が私を導く。不浄の時がやっと終わるのよ。


4月28日【さくら草(赤)/顧みられない美】

私は平凡が好きなの。特別なことは何も望んだりしない。普通に暮らして普通の幸せを手に入れたい。でも本当は知っている。普通なんてものは何処にも存在しない。各々が自分だけの特別な人生を歩んでいるって。私はその事を普通だと思いたいのよ。


4月29日【つばき/魅力】

いつも輝いていたい。輝いて貴方を魅了し続けたい。それは私が貴方の傍らに存在する意義を証明し続けたいから。私は貴方にとっていつまでも必要とされる存在でありたい。それは私の人生にとって貴方が必要な存在だから。だから心を尽くし身を挺し貴方を魅了する。


4月30日【きんぐさり/淋しい美しさ】

孤独が強さの証であり真理への道だと信じていた。しかし貴方と出会い私の信念は頑に閉じた岩の様であると、私の求めていた幸せは独り善がりな世界であると判った。貴方の言葉と貴方の想いに抱かれ、私の世界は変化する。淋しさが歓びに変わるのだ。



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