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第六章 地球球体説、天動説と地動説について


小さい頃、教科書の中では満天の星空が見えるのに実際の空を見上げると、空気が曇っていて、そして明るすぎて殆ど星なんて見えなかった。

古代ギリシャの本を読みなおすと、彼らは肉眼で土星まで観測していたという事実には、脱帽するやら羨ましいやら、どんな視力で、どれだけ空気が澄んでいたんでしょうね。

ギリシャと云えば、現在では経済破綻をしている事で有名ですが、古代では様々な都市国家が沢山の奴隷たちの働き(強制労働)により、栄華を極めていました。

ギリシャ文化が花開いた時、天文学もまた進歩を見せていました。

そんな時でした。地球が丸い事も、太陽が銀河の中心を回っていると観測によって発見したのは………


第六章 地球球体説、天動説と地動説について


風「はあ~~~~」

太「あっ、溜息ついてるよ、この人」

風「やかましいわ。溜息ぐらい吐かせろ」

太「これから収録だっていうのに、本番ではもっと元気にやってくださいね」

風「お前はここの常連だから緊張していないだろうがな。俺はこんな大衆に注目を浴びるような仕事は苦手なんだよ。

その上、話を聞いた妹に『楽しみにしてます』と言われたし」

太「あの方も見るんですか~~。だったら、頑張んなきゃダメですね♪」

風「わかってるよ、まったく……本編でさえあまり絡まない二人で、ちゃんとやっていけるのか? 俺は前書きにさえ出ていないんだぞ」

太「大丈夫ですよ。今回はちゃんと台本があります」

風「そうか、ならば俺の演技力をバシッみせてやるか」

――――――――



(時代背景は古代ギリシャのどこかの都市)

風「水金地火木土~~(すいきんちかもくど~~)」

太「東風さんは何を口ずさんでいるんですか?」

風「なにおって、現在観測出来た惑星名を羅列しただけだけど?」

太「太陽を加えて、七つも惑星があるんですね。この世界には」

風「いやいや、ひょっとしたらもっと遠くの世界を覗ければ、未知の惑星が見つかるかもしれないぞ」

太「遠くの世界ですか。空でも飛べたら出来るかも知れませんね」

――――――――

(地球球体説についての考察)

風「この前、遥か南に行って天体観測をしたんだが、妙な現象が起こったぞ」

太「妙な現象ですか? 天体が逆回転でもしましたか?」

風「いや、そういう訳じゃないだがな。俺たちはこの世界が平面で、天体は丸い玉状で我々を覆っていると思っていたんだが。南に長い距離を歩いてから北の空を見ると、此処では見れる筈の星が見えなくなったのだ」

太「見えなくなったんですか? おかしいですね。平面であるなら観測した時の角度が変わるだけで、同じ季節ならば同じ星が見える筈ですよね」

風「その代わり、南の方からこの季節では見た事が無い星々を観測した。

一応、星の観測角度自体はズレていたんだが………ズレ込んだ角度事態も気に食わん」

太「なるほどねえ、つまりはこの大地は平面ではないと?」

風「俺は北にあった星が見えなくなったのは、大地が山々のように曲線を描いていて、隠しているからじゃないかと思うんだ」

太「柔軟な思考をしていますね。確かにしばらく歩くと向こうにあった筈の、家や山が見えなくなる現象とかも、大地が曲線を描いているのであれば納得出来ますね。限りなく直線に近い曲線だから実感するのは難しいですけど」

風「俺はこれを、今度の文化交流で発表しようと思っている」

太「どれだけの人が理解してくれますかね?」

――――――――

(天動説と地動説)

風「もう一つ気になった事があるんだが、お前は惑星が綺麗な円を描いて廻っている(周転円)と思っているか?」

太「えっ? 太陽とか月は綺麗に廻っていますよ。他の惑星は違うんですか?」

風「俺もそうは思ったんだけどな。三つほど、不思議な軌道を描いていた。

火星(これはちょっと微妙)、木星(太陽の次に大きくて観測しやすい)、土星(よく肉眼で観測し続けました)。こいつらが円では無く右へ左へと動く軌道を描いているんだ」

太「右へ左へですか? 可笑しいじゃないですか。周りの人はこの星を中心に捉えて考えていたのに、全くべっこの軌道を描いているんですか?」

風「そうなんだよな。知り合いに話したら、あいつらは全く別の場所で周回軌道を描いているから、矛盾はないというんだ」

太「………惑星の天体図を実際に作ろうとしたら、不思議な形になりそうですね」

風「俺としては、太陽を中心に、水星、金星、地球、月、火星、木星、土星の順に並べた方が綺麗な周回軌道を描けて良いんだけどな」

太「それも観測で導き出した答えですか? 観測だけでそこまで判るんですか?」

風「前にも説明したが、相対的に答えを導く学問だ。星や惑星の運行をつぶさに観察し、どの理論なら一番矛盾が無いか計算するのが得意なんだ」

太「へえ~~~、結局、どうして惑星が左へ右へと動くのか説明されてませんが?」

風「その辺りは、あとで先生役の人が説明してくれる筈だ」

太「あっ、またあの人ですか。苦労しますね~~」

―――――――

太「ただ、やっぱりボクからしたら地球が中心だろうが、そうでなかろうが、あまり関係がありませんけどね」

風「仕方あるまい。俺たちは奴隷たちが代わりに働いてくれるから、暇で暇でしょうがないんだ」

太「―――現実の方でも、一度は言ってみたいセリフですね♪

基本、道楽の学問ですから、天文学は」

風「その認識を変えたくて、このエッセイを始めたんだろ。次回は誰が出るんだ?」

太「次は『錬金術師』の人が来るそうです」

風「あいつが来るのか? まあマルチな才能を持った奴だから、演技力は高そうだよな。」

太「東風さんは何と言うか……可もなく不可もなくでしたね」

風「言うなっ」

太「とりあえず、ご苦労様でした」

風「『錬金術師』は東風と太陽の方で明日には出ます。何だか作者がヤケクソで大量投稿するらしい」



さて皆さん、地動説について問題になった三つの惑星が右へ左へと蛇行する現象。

これは、三つの惑星にある共通点があるからです。それは太陽に対して、地球よりも遠くにある事です。

それが何を意味するかと云うと、実は公転する速度は内側の方が遅いのですが、それでも距離がありますから、どうしても外側の星の方が太陽の周りを一周するのに時間が掛かるという事です。

具体的にどれだけかかるのかと云うと、火星で1.88年ほど。木星で11.8年ほど。土星で29.5年ほども掛かります。

それに対して、もっとも太陽に近い水星は僅か88日で衛星軌道を一周します。


これがどういう意味かと云えば、地球が太陽の周りを一周しても、火星は微妙ですが木星や土星はあまり動いていない様に見えるんです。

これがポイントですね。これも実際に体感してみましょう。


まず、部屋の端に木星or土星(ボールでも何でも可)を置き、中央寄りの反対側に太陽を置きましょう。

地球(自分)はその真ん中に立ちます。

設置したら、地球を公転させてみてください。地球から見た木星or土星が左へ右へと動きませんか?


地動説や地球球体説の考え方は、古代ギリシャの頃からあったのですが、それが確証に変わったのは万有引力の法則が発見され、物質はより巨大なモノに引っ張られると云う現象が認められ、地球の大きさで他の惑星を引っ張るのは難しいんじゃないかと言われて、やっと地動説は世界の常識となりました。


ちなみに今までずっと失念していましたが、地球の公転は北を上にした場合左回りになります。これは星の自転の回転方向と同じにしないと慣性の法則で互いの力を打ち消し合って、太陽に飲み込まれてしまうので、そんな星はもう存在してません。

他に太陽系で右回りをしている星は実は金星だけで、他の惑星は左回りだそうです。



――――次回は、日本が応仁の乱の後に起こした暦の乱れと、改暦についてです。

生まれて初めてだったのですが、昨夜二時ごろですかね、湯たんぽで火傷をして目が覚めました。

その後、氷嚢で冷やしながら眠れなかったので、ヤケクソでキーボードを打ち続けたら『東風と太陽』を五本分書けたので、明日の昼、夕、晩と、分けて投稿します。

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