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第一章 暦(こよみ)の誕生

著者はどちらかというと歴史好きで文系です。

なので、天文学の難しい計算式などは得意ではありません。

この場で説明するのは、歴史において天文学が人類にどのように貢献したか、それを伝える為のモノです。

そのあたりを、宜しくお願いします。

幕末の英雄、坂本竜馬は海援隊という貿易会社を経営していました。

彼は中国以外との貿易でも考えていたのか、西洋の測量技術を学んだ事があります。

しかし彼は、三日ともたずに匙を投げたそうです。

曰く『難しすぎて、サッパリわからん』と―――



どうも、おはよう、こんにちは、こんばんは。そして、初めまして?かな。

これから異世界へと旅立たれる皆様方にとって、少しでも助けになるのではないかと、稚拙ではありますが、一つの新たなマニュアルとしてご覧ください。


天文学はかの偉人が言うように、とても難しい、初めて天文学の参考書を開いた人は、同じ事を口にするでしょう。

私もそうです。しかし、それは測量の計算式が難しいのであって、根本である理論は驚くほど簡単です。

ここでは主に、中学、高校?レベルの天文、物理学、少々の歴史に触れたいと思います。

これを知ると、あなたは異世界で赤っ恥を掻かなくて済むかも知れません。

それでは、しばしのお付き合いを………


前書き


太「……あれっ? ここって何処? ボクは確かさっきまで違う作品の前書きに出てた筈なのに?」

伝「どうしたの、『太陽』ちゃん?」

太「あっ、ソ――じゃなくて、『伝記者』さん。ボクたちどうして此処に?」

伝「一言でいえば、番宣の為の出張」

太「番宣の出張って、よく新番組が始まると違う番組に俳優さんたちが出て来て、自分の番組宣伝してきますよね? あれですか」

伝「そっ、あれよ。予想通りとはいえ、視聴率?が全然稼げないから、苦肉の策でここに来たの」

太「――効果あるのかな? 無駄に文章が長くなるだけの気がする」

伝「もう一つの理由が、これの作者が番組内容を今度は教育ビデオのようにしたいって言ったから」

太「教育ビデオ? それって、先生と生徒がいて、時々役者さんたちが出て来て三文……というか、ヘタな芝居を打って、その芝居の意味を先生が生徒に講義するという奴?」

伝「そっ、それそれ。あたしたちはそのヘタな芝居を打つ役者をするの。はいっ、これがその台本」

太「台本つきですか~~、うわまた薄っぺらい本ですね」

伝「ごちゃごちゃ言わないの。ページの無駄でしょ」



第一章 こよみの誕生



(時代背景は稲作が始まったばかりの頃の弥生時代)

太「族長、大変です。今年も米は不作でした。これでは来年の分の種もみの分しか確保出来ません」

伝「やはりダメか。一体何が足りないんだろう? お前は判るか」

太「そうですね~~~。やっぱり西の大国の使者が米の種もみと一緒に持って来た、マニュアルを読まなかったのが原因じゃないでしょうか?」

伝「マニュアルだと!? 何故それを早く読まん。何て書いてあるんだ?」

太「いや、読もうにもこれ全部漢文で書いてるんですよ。この国には元々文字もありませんでしたし、解読に時間が掛かるんですっ」

伝「―――そうだな。どれ貸してみろ。あたしが読んでやる」

太「あっ、設定を無視してスラスラ読んでる」

伝「なになに、米は決まった時期に発芽させ、畑に植え、収穫せよ。と書いてるね」

太「決まった時期ですか。それって何時なんですかね。ボクたちは元々狩猟民族ですから、季節ごとに獲れる獲物や木の実は知っていますが、細かい日数と言われても判りませんね」

伝「まてまて、巻末に暦と呼ばれる一年間を一日一日、日食やら月食やら、満月やらと

それが何時行われるのか記した預言書が書いとるわ―― 

一緒に、種を植える時期も書かれているな。これがあれば、来年は収穫量アップだな」

太「便利なんですね、暦って。狩猟民族にはまず必要ないですけど」

伝「そうだな、そうだな。こいつを作った奴は少しでも多くの米を欲しかったんだろう。ご苦労な事だ。わっはっはっは……」

………

……

巫「二人とも、凄い棒読みだったね」



天文学者を突き動かす情熱。それは古今東西、何時だって世界の理を説き明かす事だ!

しかし、情熱だけではおまんまは喰えない。ならば、国にとって実利的な事を提供して、給料を貰わねば!

そんなこんなで生まれた完成体の一つが、暦です。

本来、天文学は道楽の一つに過ぎなかったんですよ。古代の人たちにとっては、地球が自転しようが公転しようが、

銀河の中心にあろうが、三番目にあろうが、知った所で生活に何ら影響を及ぼさないから。

それが見直されたのが、人類が稲作を始めた時でした。

一流の天文学者は、星空を見ただけでそれが何処で、どの季節で観測されたモノなのか判るそうです。

彼らは自然の稲がいつ種を落とし、発芽させ、穂を実られたのか、唯一正確に記録出来た。

暦は定期的にズレ、現在の暦でも閏年がなければ、一年で六時間ずれますね。

閏年という感覚が無かった古代は、ズレが大きくなる度に暦を作りなおしていました。

その結果、農耕を礎にした国は、天文学を最重要学問の一つにしたんですね。

――――そして天文学者は、凄い高給取りになりましたとさ。



暦の制定は、大国を創る大きな礎の一つとなりました。

何故なら農耕国の民は、暦がなければ生きていけなくなったのだから。


補足です。


異世界に行った時、農耕民族なのに天文学を重要視していない国は、近隣国の暦を使っている可能性大。

狩猟民族なのに、暦を重要視する事は滅多にない。


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