5.5話 混沌
そろそろ夏アニメが始まりますね!
夏だ!暑い!ソトニデタクナイ!
暑いけど頑張ります‼
本編に関わりはそんなにありません。
朝霧の靄がかった空に漆黒の海。
そこを進む艦隊がある。
場所はペルシャ湾。
中東の油田の一部を占拠しているテロリストの本拠地がある事が数ヶ月前から知られていて、注視していた都市がある。しかし1,2ヶ月前そのテロリスト達は都市を占領した。
敵の支配下にある街を解放するためNATO(北大西洋条約機構)軍とアメリカ軍がペルシャ湾に派遣された。
まさにこれからテロリストに支配されている都市を制圧するとこれである。
空母の飛行甲板上にはハリアーⅡと戦闘ヘリのAH-64アパッチが待機している。
もう間もなく作戦海域に突入する。
そして、戦闘機と戦闘ヘリが出撃して、ある程度対空戦力を削いだら俺達地上部隊を降下させ、制圧するらしい。
間もなく作戦開始時刻の午前7時になり始めると、一気に空母の飛行甲板上があわただしくなった。午前7時なったとたんに戦闘機、続いて戦闘ヘリが出撃した。ついに俺達の出撃する。
ヘリに乗り込み、ヘリが上昇すると他の空母等からヘリが上昇している光景はまさに圧巻だった。
徐々にヘリ部隊が戦闘地域に近付くにつれて、爆発音や銃声が大きくなった。
「こちらノース隊、シューター隊降下地点の敵は?」
操縦士が降下ポイントの敵を攻撃している部隊と連絡を取っていた。
「あらかた片付けた、対空兵器もないし降下中に撃たれる心配はない」
それを聞くと少し安心した。
降下地点の市街地に到着し、気付いた。
敵は市街地の中心部から北を中心に戦っていることに。
そしてその先には奴らの財源となった油田がある。
「GoGoGo!」
掛け声と共にロープを滑り降り、アサルトライフルを構えた。
「周囲を警戒しろ‼」
隊長が命令したが周囲はヘリのプロペラにより砂埃が舞っていた。さらに市街地はいりくんでいて見通しが悪い。
つまり、敵が何処にいるか判りにくい。
降下した部隊は市街地中心部にある政府の建物を目指す。
近くからキャタピラーの駆動音が聞こえる、戦車が近付いているのがわかった。しかし、今の装備では戦車と対峙するのは自殺するようなものである。
「航空支援を頼もう」
隊長はそういった。
全うな判断だ。ヘリにはミサイルが積まれているからな。
「近くに戦車がいる。部隊の装備では破壊できない。航空支援を要請する‼」
「了解、マーカーを設置してくれ」
言われた通りマーカーを設置した。
「戦車を目視した。攻撃を開始する、退避せよ。」
ヘリから発射されたミサイルは直線に進み、戦車と近くの建物を巻き込んで爆発した。
爆風が街を駆け抜けた。
街は中心部に行くにつれて高くなっている。
今のところ敵とコンタクトしていない。急いで南に集結している第一部隊と合流したい。現在の状況は南西と南東からNATO軍地上部隊、南からはアメリカ海兵隊が中心部を目指し北上している。
そして北にNATO軍とアメリカ陸軍の地上部隊が待機している。
いりくんだ路地を抜けると広い道に出た。
「おーい、こっちだ‼」
不意に右のほうから英語が聞こえた。
よく見ると友軍の第一部隊だった。
「遅いな、置いて先に進もうかと思ったぞ」
「悪いな。途中でちょっとしたハプニングに巻き込まれてな」
大部隊となったとたん少し安心したがそれはすぐに壊された。
「屋上にRPG!」
右の建物の屋上にRPGを持ったテロリストがいる。
あの角度は確実にヘリ部隊を狙っている。
「RPGを持っているテロリストを黙らせろ‼」
アサルトライフルでよく狙って撃つ。
テロリストは焦ったか転びその拍子にRPGの引き金を引いてしまいその場で爆発した。
「あの野郎!爆発しやがって‼」
爆発し建物が倒壊し道をせき止めてしまった。
「痛ぇーなぁ。あーあ道がとおれねーよ」
上を越えていくのは危険が多いから回り道をすることになった。
建物脆すぎだろ‼発泡スチロールで作ったのかよ。
大通りから一本奥に入った道は?
はい、敵の宝庫‼ほら向こうから手厚いメタルシャワーをかけてくるよ❗てか向こうマシンガン撃ってきてますよ⁉
目的地は目の前なのに敵がずっと撃ってきやがる。
銃撃が止んだ。殺るならいまだ‼
そう思ったのか全員が攻撃し始めた。
テロリストは木の箱の後ろでリロードしているみたいだ。
隠れているみたいだが銃弾は木の箱ぐらいなら貫通するのだ‼
敵は狙い撃ちにされてマシンガンを撃っていた奴なんか撃たれまくってましたよ。
政府関係の建物が見えた。裏口からの侵入を試みているところである。扉にC4爆薬をセットして、ぶっ飛ばす‼
「GoGoGo」
隊長の声と共に銃声が鳴り響いた。敵はがむしゃらに撃ってくるため危険だがこのままでいるのも危険。
硝煙の香りと熱気が漂うそして敵味方がわからなくなる混沌とした空間で戦っている。銃声が止んだ。味方が倒してくれたようだ。急ぎドアを開けると政府の建物のロビーに出た。この建物の構造は一階がロビー二階から事務、職員の部屋、六階にトップの部屋がある。そして六階にテロリストのトップがいる。
行く道は1つしかない階段を上がるしかない。
しかし階段には敵がまるでゲームのNPCの様にどんどん出てきやがる。
「非常階段を使おう」
被害を最小限にするには敵の裏をかくことが大事だ。
非常階段は外にあるため敵の監視の目も緩んでいるだろう。
非常階段へでるドアを開けると鉄製のいかにも非常用という少し錆びた階段が上へと続いている。予想通り敵はいないし外に出ていったところを今確認した。
「いいか?行くぞ‼」
隊員が一人一人駆け上がっていく。
二階三階と上がっていくに今街で起きていることが徐々にわかってきた。そして六階につくとドアを開ける。敵はどこへいったのか?誰もいない。そして所長だか、大臣室だかわからないがトップの部屋と言うことは分かる、重々しいドアがある。
「スタンバイ、スタンバイ、GO!」
隊長の掛け声と共に部屋に突入した。
トップと思われるテロリストはなんかボタンみたいなのを押したとたんこっちに向かって発泡した。応戦したため敵は射殺されたが、奴は何のボタンを押したかが気がかりになりボタンに張られていたシールを見ると「空爆、宣言」とかかれていた。
宣言?気になるが今はそれどころではない。
「敵が空爆を要請しました!」
「何⁉それは本当か?」
「奴はこれを押しています」
空爆、宣言と書かれたボタンを渡した。
「敵が空爆要請した‼ヘリを退避させてくれ‼」
「了解した。全機に告ぐ一時退避せよ」
指揮艦内は慌ただしくなった。
「対空レーダーに反応あり、戦闘地域に向け急速で接近中!」
「ハリアーで迎撃させろ‼」
くそ、なんてタイミングできやがる。
「ウォードッグ隊とライトニング隊を発進させ迎撃に向かわさせろ‼」
「ウォードック隊、ライトニング隊発進準備」
F-18ホーネットが六機のウォードック隊とF-22ラプターが六機のライトニング隊、戦力もパイロットの技量もこっちの方が上だ。大丈夫だ。
「敵機補足。攻撃を開始する」
放たれたミサイル二本は敵へ向け、一気に迫る。
しかし敵はそれは回避し、撃ってきた。
味方の戦闘機はフレアを出して回避したが、ギリギリと言う感じがした。敵をロックしたラプターがしょじしている特殊兵装のミサイルは敵を最大四機までロックオンすることができる。
そのミサイルがロックした四機に向かって飛ぶ。
敵の二機が相当なて慣れみたいでミサイルを華麗に避けたが残りの二機は避けきれずミサイルの餌食になった。
それの報復とばかりに敵は旋回するとミサイルを撃ちホーネット二機が撃墜された。
それを上空で起きている下ではNATO軍がテロリストと戦闘中だ。
数も装備も圧倒的、殲滅も時間の問題だ。
しかし、それは思わぬ事態を招いた。
突如、NATO軍とテロリストが戦闘している場所で強力な爆風がこちらにまで来るほどの爆発が起きた。
核ではないが戦闘していた市街地北東部がほぼ跡形も無くなるような爆発を見たことがない。
ビルの上で見ていた俺たちに指令が入った。
今の爆風でヘリが煽られて二機市街地中心部付近に墜落したらしく俺たちはパイロットの安否を確認に向かえとのことだ。
「俺たち便利屋では無いのに・・・」
「そんなこというな、仲間を助けに行くんだぞ?当然のことをするだけだ口を動かしてないでいくぞ」
階段を駆け下りて一階のロビーに着き気がついた。
上空で激戦を繰り返している敵戦闘機だが、まず一つのテロ組織が戦闘機を持っているのだろうか?
そして旧式のジェット戦闘機でもテロ組織にとっては一機買うだけでも相当な値段だ。
「進むぞ‼」
ここら辺のテロリストは片付けていたせいか敵とは出会わず目的地に着いた。墜ちたヘリは大破して原型を留めていなかった。
「無事か‼」
味方が声をかけると返事がした。
「ああ、俺は無事だがジョージがヤバイ」
ジョージという名前のパイロットはヘリが墜ちた衝撃で負傷したらしく倒れているが呼吸はしている。
「ポイントに到着、パイロット2名の生存を確認。しかし一人は負傷しているこちらにヘリを回してもらえないだろうか?」
隊長は司令部と連絡を取り始めた
「現在、上空で戦闘が発生している。負傷した兵士を運ぶ事は可能か?」
「大丈夫だと思う」
何を放しているんだろう
「運べるのなら、そこから港近くの砂浜まで運んでくれ、そこにヘリを向かわせる。」
指定された場所まではすぐだった。
派遣されたヘリが来たため味方が負傷した奴をヘリに乗せた。
「指令からだ。お前らも乗れ!」
後はNATOに任せ、アメリカ軍は海上で待機するらしい。
「ノース2これより戦域を離脱します」
プロペラの音が大きくなるにつれて煙が舞い始めた。
「上昇開始!」
少し落ち着いた味方はやっとなにか話しはじめた
「なあ、噂なんだがハワイの方で何かあったらしいよ」
「ああ、噂だけならな。なんか、急に氷が降ってきたとかなんとか言っていたな」
「おい!これを見ろ‼」
味方の一人が窓を指差す。
俺達が見た先には
雪が降っていた。
「雪!?ここは中東だぞ!」
これがまさかだとは思うが噂の超常現象なのか?
そんなことを考えているうちにヘリは空母へと帰還した。
「ジョージをはこぶぞ!」
ジョージは担架に乗せられ運ばれて行った。
甲板上にいた軍曹が
「ようお前らグッドニュースとバッドニュースだ」
「グッドニュースは今さっき都市が解放された」
「バッドニュースはイラン、イラクが反乱軍いやテロ組織によって支配されたらしく戦車や戦闘機などの兵器が渡っちまったらしい」
「国が倒れたということか?」
「ああそうみたいだ」
「長い戦いになりそうだな」
その時世界は気づいていなかった。
奴等に協力している組織に。
夏に負けず頑張ります‼
次回も読んでくれたら嬉しいです。