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真実

作者: 藤宮佐由流

もしかしたら、私はあなたが好きなのかもしれない

もしかしたら、彼は私以上に私を知っているのかもしれない

彼の異常な嫉妬・執着・焦燥は、私が彼ではなくあなたを愛していることを、誰よりも感じているからなのかもしれない

私は彼を愛している

私は彼以外の誰ともセックスができない

今私を支えてくれているのは、あなたではなく彼だ

別れるときにどれほどの寂しさが身に喰い込んでも、私は彼なしでは生きていけない

それでもなお、彼は私があなたを愛していると思っている

それを確信している

彼の確信を覆すのは不可能に近い

彼は私を知っている

私があなたを好ましいと思っていることを

あなたと話すことを楽しんでいることを

私はただ知りたいだけ


何故あなたは私を避けるように目を伏せるのか

何故あなたは私と話すときに声が震えるのか

何故あの時、私にキスをして欲しいと言ったのか


あなたが愛しているのは誰なのか



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