第6話 もっとも邪悪なる言葉を紡ぎし者に、神の断罪を!
私はとある会社の経理課に入社したサラリーマン。
しかし、時は流れ、いつしか窓際でもくもくと仕事をこなすようになったのも最近の話ではない。
今頃、同期で入社したアイツ、今では本部に係長として転属になって、どうしてるかな…。
彼はそんなことを思いつつも、ため息をつきながらパソコンに向かって一人キーボードをたたいていた。
もう夜も更けたのか、窓際の席だとひっそりと静まり返る町の様子がイヤでも目についた。
ついでにここはビルの三階なのだが、ピタリと何か人の手のようなものがはりついた気がした。
「え?」
「はーはははははははははっ!!!! 無様な有権者よ! 悩んでおるな? リストラされそうで心配なのだろう?」
「だ、誰なんだあんたは!」
今時ありがちになってしまったその登場の仕方を恥じらうこともなく公然とやってのける鎧の老人に彼は思わず話しかけてしまった。
「悔しくはないか? そうであろう。 じゃが安心するのだ! 主神フレクシスの慈悲深き加護が汝を守るであろう。 今はそれだけしか言えぬが、夜明けが来ればじきわかる。 ささやかな手土産を置いておく。 変わりたければそれを使うのだ。」
それだけ言うと、老人はすぐに粘着力が落ちた滑り止め手袋をしたまま下へと落ちて行った。
下を見たがすでに彼の姿はなく、会社の前に落ちていた何か奇妙なテープレコーダーのような機器を彼は握りしめた。
単なるいたずらにしては妙に手が込んでいる。
よし、と彼は自分に言い聞かせ、太陽が昇ってくるのを待つことにしたのだ。
「いいか、ゼノムス。 作戦通りにやるのじゃ。」
「はい。 どうか彼がリストラでおそらく世界一邪悪なのであろう『てめえの顔も見飽きたぜっ!』という台詞をブタのような顔で寿司をなんとなくほおばっている最中の上司に、ミミズも地中深くでひっそりと死にたくなるような険悪な口調で言われることのないように祈っております!」
「何へこませてんのよバカ!」
ラズリのこぶしによって、ゼノムスの顔面が少しばかりへこんだ。
あそこまでする必要はあったのだろうか、また、そこまで表現豊かに言い放つ必要はあったのだろうかと、ハルクトは窓を眺めた。
今回はお手本を見ておくのじゃ、という老人の言いつけを思い出しながら、俺はぼーっとすることにしたのだった。
結局今回もじいさんの名前を出している暇がありませんでした。このじいさん、一話目から登場しているのに…です。はっきり言って老い先が短いからでは断じてありません。作者にとってそのほうが都合がいいような気がしても断じて違います。なので深い詮索はしないほうが賢明でしょうね~たぶん…。前から思っていたけど、私がまだ続きますって打つと、すぐ下にあるまだ続きますっていう、なろうのページで映ってしまう項目とダブってしまって非常に不自然ですね。なので、少し変えてみようと思います。
「まだこの小説は絶滅しません。」