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第17話 先祖の偉業に耳を傾けよ!


 「えーとなになに? 振込方法は郵便局で、か。 よし、完了!」


 一人の学生がマンションで一人、ネットをしていた。


 画面を見る限りでは、どうやら彼は新しい曲をダウンロードするためにオンラインショッピングをしている最中のようだ。


 画面上の商品の欄には、ポップアーディストのサングラスが輝いている。


 さっそく聞いてみようと、彼はパソコンにダウンロードした曲を流してみた。


 「…。」


 「あれ…おかしいな。」


 いつまで経っても流れてこない音楽にイラついた彼は音量を一気にあげた。


 『おおおおおおおおおおおおーーーーーーーっ!』


 鉄の打ち合う音に混じって、意味不明な雄叫びのような音声が流れてきた。


 「な、なんだこれ!」


 『首長! 敵は右翼方面よりわれらの防御ラインを突破しはじめています! こ、このままでは我々本隊が孤立してしまいます!』


 「ふははははは! 見るがいい! 我らが祖先の聖戦を! その勇姿に打ちひしがれよ!」


 そのころこのじじいが何をやっていたかというと、まさにダウンロードサイトにウイルスをばらまき、曲を改変し、音楽自体を主神色に染めていた。


 『しかたない! 前線の部隊を…ブチッ…愛してる~バチッ…強襲している…ブチ…君のその瞳に抱かれた私をーーーーっ! バチバチッ…殲滅するのだーーーおおおおーバチ…唇におおおおおおーっ!』


 サイトと老人の小細工に不具合が生じたのか、元の曲と戦士どもの雄叫びがまじりあって絶妙なハーモニーを奏で始めた。


 「むっ! 何者かがわれらの洗礼を侮辱しておる! セキュリティを強化するのだロフィロイ!」


 「承知しました!」


 ゼノムスが再びパソコンで操作しようとしたときだった。

 

 こんな曲が流れてきたら、逆に寒さも吹っ飛ぶと思うのは、おそらく私だけでしょうか?

 「この小説は凍結させることなどできないゆえに…

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