その昔、目撃したお米の国の強制送還
昨今のニュースから零れた記憶。
遠い昔、ほぼ三十五年ほど前に、中の人はお米の国に勉強に行ってました。 かなり昔の話ですが、ご容赦を。
さて、ネットニュース見てて、現在日本の入国管理法違反の不逞外国人の方々が居座り続けておられるような事を言ってましたね。 そんでもって、その中にかなりの数の『学生』がいるとか。 学生ビザで入国して、労働したり学校に行ってなかったり、問題はいろいろ。 そんで、中には見つかって、ビザ取り消しで強制退去命令が出た人達もいらっしゃるようです。
まぁ、国としては、犯罪の温床と成るかも知れないと、相当に気を付けておられるのは判っておりますよ。 でも、強制送還命令は国権の一部なんですが、かなり軽く見積もられているようです。
だって、命令なのに、居座りとか居住地不明とか有るんですもの。
お米の国で出会った事。
バブルの頃と云えば、色んな方がお米の国に勉強に行ってました。 勿論、勉学に燃えている方々も多く、現地のコミュニティなんかは、結構盛況でしたね。
ただ、一定数いる『働かない蟻』は、どんな集団にも発生します。 あちらで犯罪行為を行えば、当然の様に拘置所に収監され、裁判を受けて、有罪ならば刑務所に投獄されます。 問答無用です。 ですが、入管法違反の場合はどうでしょう? その執行状況を中の人は知っています。
とある、不逞の学生が居ました。 日本と同じように、学生気分がとても強い方でした。 男性の若い人。 そして、裕福な家庭に生まれ育ち、結構やんちゃをしていた方。 日本人コミュニティでも要注意人物として噂のある方でした。
まず、問題なのが、学校を欠席しまくる。 年齢未達での飲酒、喫煙の常習者。 そんでもって、時々日本人の間で暴れる方。 意識高い系のやんちゃな方でしたね。 中の人は絡まれた事は無いので、良く判りません。 あくまで噂の人でした。
そんな中、授業が終わり、さてお家に帰ろうかなと思っていると、黒い巨大なワンボックスが学校のロータリーにドカンと停車。 その中から、黒い服の屈強な男性が五、六人おりてきました。 そんでもって、件の学生さんが、フラフラと歩いて来たと思ったら、いきなり両脇から彼を捕らえて職質開始です。
聴きとれた大声の会話では、彼はF1ビザでの入国。 でもって、登校日数が未達と学校から報告が入管に入り迎えに来たと。 そんでもって、パスポートの提出を求められたんですが、当然持ってません。 だって、危ないんだもの。 とはいえ、黒服の方々もそんな事は百も承知。 身分証明と成るモノ(運転免許証とか、学生証)なんかを押収して、個人を確認特定。
更に彼から財布の提出を求めておりました。
で、その中からクレジットカードをシレッと抜き取り、その後両脇を固められた彼はそのまま黒いワゴンに乗車。 瞬く間に去っていきました。
後から、何が起こったのかを日本人コミュニティの方に尋ねたら……
「強制送還されちゃったよ。 うん、旅費は彼持ち。 黒い車で国際空港まで乗りつけられて、そのまま搭乗口に。 荷物やらなにやらは、後から国際便の船便で送られるってさ。 本人だけ空港からさようならって事」
「クレジットカード取り上げられてたけど?」
「あれで、飛行機代を払うんだって。 払えなかったら、黒服が仮払いで、大使館か領事館に代金請求。 残されている荷物も、コンテナにぶち込んで、日本の港迄送るらしいよ。 まぁ、その後は、自力で回収しなきゃならんし、パスポートは五年以上取れなくなるし、散々な目に会うんだよ。 ビザはどの種類でも取得不可だから、観光ノービザの国にしか行けないしね。 まぁ、自業自得って事。 そんで、こっちに残っていた荷物の中に、怪しいお薬が有ったら、犯罪者引き渡し条約が有るから、またこっちに戻ってくる可能性も有るけど、多分面倒だからやらないよ。 目を付けられるから、空港とか港とかのブラックファイルに乗せられるけどね」
「そうなんだ。 へぇ~~~ こえぇ~~~」
とまぁ、こんな感じで、強制退去命令はG’menによって、強制的に行われます。 と云うか、見ちゃったんだもの。 事実っす。 いやまぁ、そうなんだよね。
国際化、国際化と云うならば、対処も国際化しても宜しいのではなかろうか? 変な所だけは、国内ルールってどうかと思うし、法律に抵触しているならば、法律に従って処分の対象なのは当たり前でしょ? 海外に在住している邦人の方々はその国の法律社会規範に従って生活しているのですよ。
ならば、日本に居る海外の人も、日本の法律と慣習を受け入れ生活するべきなんです。
それが、50 50 ってもんですよ。
中の人、このニュースを見て、思いました。
日本の国際化って、ほんと、片務的なんだなって。