4話 重力魔法(不知火 視点)
一回戦 Aクラスaチーム vs Bクラスbチーム
二回戦 Bクラスaチーム vs Dクラスbチーム
三回戦 Aクラスbチーム vs Cクラスbチーム
四回戦 Cクラスaチーム vs Dクラスaチーム
魔法とは、基本四属性【火】【水】【風】【土】がオーソドックスである。もちろん人によって得意不得意は存在するが、この四属性のどれかは得意であるといわれてある。
この他にも、鍛えることと、それなりの才能によって使えるようになる中位基本四属性【炎】【滝】【嵐】【岩】さらにこれを鍛え、なおかつ才能があれば出来る上位基本四属性【爆炎】【荒海】【暴風】【地盤】
限られた人しか使えない希少魔法など、この世にはさまざまな魔法がある。
私はそのなかの【火】【風】のダブルが使える。もちろんその二つともが【炎】【嵐】へと昇華している。別に己惚れているわけではないが、私は私以上の才能はないと思っている。なにしろ私は【炎】の魔法の才能が突出しているらしい、近々【爆炎】になるかもと期待されている。
そんな私が挑んだ初戦、相手はBクラス。決して楽に勝てる相手ではなかった。相手は今日あったばかりの人間と組んでいるとは思えない連携プレイで私たちを追い詰めていった。
私は持てる力をもって暴れたが、一人の力では虚しく背に強烈な殺気を感じた。もう終わりなの……と悲観したその時、刀を持ったにっくき人間、光明ハルトが人を斬り伏していた。
「大丈夫か?」
ハルトはへらへらと笑いながら私に手を差し出した。一瞬ここが闘技場ということを忘れてしまったが、
「なにしてるの!?今ここで襲われたら――」
「え?相手ならもう全員倒したよ。」
ハルトは私に周囲を見渡すように促した、その周囲には木々が綺麗な何かで切られた後を残し、周囲に散らかっていた。
「あなた……何をしたの?」
「え、ああ空間魔法で切っただけだよ。まだ僕一回しか刀を振ってないのに、なんかみんな倒しちゃったみたい。」
恐るべきことを口にした。彼はまだ本気ではないらしい。
バケモノ
それが私の心に響いた本音だった。そして私の心にもう一つの感情が渦巻いていることに私はこの時、気付いていなかった。
その後、彼はみんなから質問攻めにあっていた。彼は困った顔をしつつも一つ一つ丁寧に質問に答えていた。
そんな彼に目を向けず、一人駆け足でこの場を去っていく少女がいた。私は少し気になり質問をした。
「なにを急いでいるの?えっと……」
「え、あ、あたし?あたしは影石レイ。ってそれより次の試合の後がうちのクラスの試合だろ?見に行くにきまってるんじゃないか。」
彼女はなんともとんちんかんなことを言った。私が選ばなかった人にそこまでの力を持っている人はまったくいない。私にはその人の力量がなんとなくわかる勘みたいなものがある。だからこそ精鋭とそれ以外にわけることができた。
しかし、もしかすると私と似たような策略を練っているのなら、その勝負に勝てるかもしれない。まあ、その試合に勝っても次で負けるでしょうが。
私は彼女に一緒についていくと言ったのち、ふと考えみんなで行くように提案した。そのときハルトが両腕を女の子に絡まれているのを見て、少しムッとしたのは気のせいだろう。
****
「何よこれ……??」
私たちが闘技場の観客席に着くころには二回戦も終わり、三回戦が始まってすぐの時だった。その時はお互い動かず、さっさと動けと思って見ていたが。
大きな岩の塊が空中に浮かんだのだ。そしてその上から様々な魔法が降り注いでいた。
「岩を浮かせて仕事をした気になってるカケルがんがえー‼」
「うるせぇー‼(小さい声)」
私には何が何だかわからなかった。いや、これが魔法の力だとはすぐに思ったが、やはり納得ができない。私はこれがなんなのか気になり応援?しているレイに質問した。
曰く、これはカケルという人間の重力魔法の力らしい。
……いったい私は今日、どれだけ驚けばいいのだろう。
設定がめんでー
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