2話 タイトルが分からないタイトル
いろいろ手直しした結果遅れた。やっぱ話は細く難しくだよね。
動物の群れについていくように俺たちは一年Aクラスへと向かった。その際一言も声がかからなかったのは内緒の話だ。(レイは話しかけられていた……解せぬ)
教室のなかは普通の学校よりきれいなくらいで目立った個所はない。おそらくポイントが増えていくとこの環境も変わるのだろう。
俺とレイは後ろの方の席(席は自由)に座った。どこの席に座ろうか迷っていた同級生のみんなも俺たちや他の人を見て座っていった。そして全員が座ったころ、キリっとした顔だちをした女の人が入ってきた。考えるまでもなくこの学年の担任だろう。担任は全員が座っているのを確認したのち、話始めた。
「気づいている人もいるだろうが、私はこのクラスの担任を務める桃式理恵だ。理恵先生と言ってくれ。お前たちも自己紹介をと言いたいところだが、早速だが三時間後、お前たちにとっては初めてのクラス対抗戦が始まる。いきなりすぎると考える者もいるかもしれないが、その考えは今すぐ捨てろ。この帝国魔法学園は実力主義の学校だ。この学園の自己紹介は戦闘だ。自分の名前を覚えさせたいのなら精々頑張ることだ。」
ざわざわとした教室も先生の話を聞くうちにその音量を下げていき、最後には先生の声だけが教室にの勝った。先生はクラス対抗戦の競技と思われるもののルールを黒板に書いていた。先生は沈黙にムカついたのか、さっさと話し始めろと言いチョークを放り投げた後、扉側から反対の先生の席に座った。
理恵先生よこんな静寂で話始めれるのは三下か強気ヒロインだけですよ。と俺が心の中で考えているとき。
「ちょっといいかしら。」
先生に負けず劣らずの凛とした顔と先生とは違い、気だるげな声とは真逆のハッキリとした声でクラスに聞かせるように少女は言った。
「知っている人もいるでしょうけど私は不知火茜。このまんま静かなんじゃ話し合いもできそうにないから私がリーダーになって話を進めてもいいかしら。」
やっべー、誰だあの子。そう俺が思っているとクラスの人たちは口々に入学生代表だなんだと口々に言っていた。そうかあの子が……俺が確かに代表っぽいなと思っていると、隣からわき腹をペンでつつかれた。
「ねえねえ、あの子が代表らしいよ。かけるの性癖通りだった?」
「性癖通りっていう言葉はやめろ、そこは想像通り?だろ。あと性癖ではない。」
俺は断言した後、でも別世界の俺なら癖だったかもと考えていると。前の方の席から「げっ」という声が聞こえた。
「なによっ……てあんた早朝の」
「いやあの時はホントごめん‼急いでて。あの時胸をさwa」
「こんなところでいわないでっ‼」
あいつら何勝手にラブコメしてんだよ。あとお前、胸を触ったのならさすがに謝れよ。そして女お前はなに頬を赤らめてんだ。
すると先生が二人を睨み、早く進行しろよといった目で二人を見る。すると不知火はゴホンと咳ゴミをし、男も席に座った。あと先生が謎のオーラを放っている。先生、これが学生またの名を青春男女というんです。
「さ、さてまずは目の前のクラス対抗戦をどうにかしましょ。競技は二つ。……少ないわね(ボソッ)。十人ずつに分かれて行う団体トーナメント。一クラス三人まで出場可能な個人戦。……先生、これってポイントとかで不公平になりません?」
「そこは心配しなくていい。今回はゲームで言うチュートリアル。クラス対抗戦の順位によって個人ポイントが入る。一位は50、二位は30、三位は10、四位は0だ。あと活躍したと思われる生徒にポイントが入る。といってもそれも微々たるものだ。すぐ追い抜ける量になる。真の戦いは五月からだな。」
「そうですか……みんな団体トーナメントと個人トーナメントの作戦を思いついたのだけれど、反論の時間もないから今から言うことに従ってくれる?」
その問いかけに真っ先にオーケーをしたのは一人の少女、印象を言ってしまうなら小悪魔っぽい少女だ。
「ありがとう結衣」
結衣と言われた少女は時間もないしね、といって机をシーソーみたいにこぐ。次に手を挙げたのはさっき不知火とラブコメしていた男だ。
「ありがとう……えっと」
「ああ名前ね、俺は光明ハルト。よろしく。」
このような空気になってくると一人、一人と手を上げだす。もちろん俺も手を挙げた。不知火や結衣(苗字を知らない)が言ったように時間は過ぎていき、もう一時間がたとうとして来ていた。
「ありがとう。じゃあネームプレートを机の上に出してくれる?」
みんながそれに従うと不知火は机に置かれたネームプレートを合計十個とっていった。(なお、俺のとこにきてネームプレートを取ろうとしたが硬直したのか、手をつかむ姿勢のままとめ手を引いた。)
「今ネームプレートを取られた人は前に来てくれる?」
レイは取られていたため、その言葉に従い前に歩いていく。そして不知火も入れて十人が前に立った時、不知火は言った。
「私の作戦はバランスを捨てた精鋭で固めて勝利を取りに行くこと。ここにいる十人がその精鋭よ。そして、個人戦は私、ハルト、結衣でいく。」
今回のタイトルを思いつけなかった。今のタイトルの次点は「前夜祭(血祭)」でした。
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