悪役令嬢の転生
「僕は永遠、君の名前は?」
…どうしてこうなったのかしら
私はキューティ・メイデン、メイデン侯爵の娘。所謂ご令嬢という立場でしたの。
私の産まれた国はアルスト王国という国でしたわ。
跡継ぎ息子やご令嬢、そして国の王子までもが通う学園に通ってましたの。
そこで婚約者のトワ王子があろうことか常識も無い一般市民の女に惚れ込んでしまったのです。
私は怒り狂ってその女を罵倒しましたわ、でもそれだけですのよ?
でもトワ王子は私に婚約破棄と国外追放を言い渡しましたわ。
そして私は学園から去ろうとしたら何者かに突き落とされて
今に至りますわ
今の私は『早乙女 麗』 16歳
産まれた国は20○○年の日本 そして早乙女財閥のご令嬢
どうやら私はあの時死んで生まれ変わったようですわね。
今居るのは私の通っているロメリア学園、所謂財閥や企業の跡継ぎやご令嬢が通う学校ですわ。
そして目の前に居るのは…前世に私を断罪したトワ王子にそっくりな謎の男『永遠』。
彼がハンカチを落としたから渡そうとしたらこの様ですわ、よりによって見た目も名前も元婚約者と一緒だなんて最悪ですわ。
「貴方に名乗る程の者ではありませんわ」
「いやいや、同じ学校の生徒じゃないか。確かに僕は2年生だから年上だけれども」
「それなら尚更名乗る程の者ではありませんわ。ではこれで失礼致しますわ。」
そう言って帰ろうとすると
「待って!!!」
と、突然腕を捕まれたので反射的に思わず
パァァァンッ
頬をひっぱたいてしまいましたわ
「レディの腕を突然掴むなんてサイテーですわ!この豚野郎!!!」
なんかヤバイことも口に出した気がしますが、このまま押しきりますわ。
「あっ…ごめん…」
「では失礼!!!!!」
やっ
やってしまいましたわ!!!!!!!!!!!!!!
なんとなくこの時、私は前世の事を思い出しましたわ。
彼と婚約して、彼が恋をして、私が断罪される。
このままでは前世のように破滅する。そう本能が告げている。
彼とは関わらないようにしないと…
でもまぁ、学年違うから別に大丈夫ですわよね!
「この僕を叩いた上に『豚野郎』呼び…」
「彼女、面白いな」
これは、現代日本(?)に転生した悪役令嬢の物語
ポンコツご令嬢が大好きです