どうやって陸地で冒険しろってんだ!
こんな話ないかなぁと思い書きました。あと、文章力強化のため。
よろしくお願いします
さて、突然だが俺の名前は、滝 龍巳と言う。高校2年生だ。
俺の目の前には今、『インフィニット・ポッシビリティーズ・オンライン』という題名のVRMMOがある。これは、「無限の可能性」という意味だそうだ。
今までのVRMMOは、五感はあまり再現できていなかったり、動きが悪かったり、何処かしら不自由なところがあったのだが、なんとこの『インフィニット・ポッシビリティーズ・オンライン』は五感や動きが現実と遜色ないのだとか。
俺は今まで、その不自由さからVRを一度もしたことはなかったのだが。今回のVRMMOの話を聞いて、面白そうなのでやってみようと思い、βテストに応募した。しかし、見事にはずれ、仕方なく発売日に長い列を耐えこの1台をもぎ取ってきたのだ。
夏休み一週間目の今日の午前10時からサービスが開始される。俺はこの日の為にこの一週間で宿題は全て終わらせた。普段がこれならいいのにと親に言われたが頭の中がこれからの事で一杯なので何も気にならなかった。
俺は、早速ヘッドギアをかぶりベットに仰向けになる。このヘッドギアは、容量が大きすぎて最新型にしか対応出来てなかったので購入したものだ…。おかげで俺の財布が泣いている。このヘッドギアはヘルメットのような感じで顔全体を覆う形になっている。
まだ、時計は9時を指しているが、キャラクターメイキングは9時からオッケーなので早速、仮想空間に入りつくることにする。俺は、ドキドキしながら額の真ん中にある電源ボタンを押した。意識がスッと落ちていった。
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周囲が明るくなり、目を開ける。そこは、薄らと青い何もない空間だった。俺が辺りを見回していると目の前にいきなり電子板が現れた。
【ようこそ!仮想空間へ!ここは、『ホーム』と言って、あなたの好みに合わせてカスタムすることができます!
早速、何をなさいますか?
→ゲーム New!
→カスタム
→ヘルプ
お好きなものをお選び下さい。】
この仮想空間『ホーム』は、自分好みに机や椅子を設置したりして、寛ぐことが出来るスペースだ。ゲームとはなんら関係ない所だが、ゲームを始める前に仮想空間に体を慣らしたり、ネットを見て調べたり、ゲームでとったスクショや動画を視聴したり額縁に入れて飾ったりと色々できる。
俺は、早速ゲームを押してみる。すると、『インフィニット・ポッシビリティーズ・オンライン』NEW!と出たのでそれを押した。
【了解しました!それでは、『インフィニット・ポッシビリティーズ・オンライン』を起動します。少々お待ちください……。】
そんな画面が出ると、今まで薄らとした青い何もない空間が変わり草原のような場所に変わった。
さわさわと気持ちのいい風が通り過ぎる。緑の良い匂いがする。本当の現実にいるようだ。俺が感動していると目の前に小さな妖精の女の子が現れる。
「ようこそ!インフィニット・ポッシビリティーズ・オンラインへ!私は、ナビを務めるターニャと申します!よろしくお願いいたします!それでは早速、キャラクターメイキングをなさいますか?」
「はい。」
俺は口で答える。
「畏まりました!では、キャラクターメイキングに入ります。目の前の電子板にご記入ください。」
ターニャがそう答えると同時に目の前に電子板が現れた。俺はそれに基本情報を打ち込んでいく。
名前は、滝を英語から少しもじった『ウォール』にして、次は種族か...。種族によって得意不得意の職業や相性の良いスキルが選べたり、ステータスの基礎値なんかが決まるそうだ。
種族の一覧はこれだ。
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『ヒューマン』
一番個体数が多い種族。寿命は、60~80歳。能力は、平均的で可もなく不可もなくだが、成長によっていろんな可能性を秘めている。初心者向きでもあり、育て方によって上級者向けでもある。
『エルフ』
個体数はそれほど多くはない。その代り寿命が長く平均寿命は300歳~400歳、個体によっては600歳は生きる者もいる。森に集落などを築いて暮らし、森を大切にしている種族。総じて、魔力を豊富にもっており頭がよく、そのため魔法を得意とする。肌が白く容姿が良いのも特徴。
『ダークエルフ』
エルフとほとんど変わらないが、エルフよりは魔力が少なく、力がある。弓などの遠距離からの武器攻撃が得意。エルフと同じ容姿が良く、また肌が浅黒い。
『獣人』
獣が人型をとるようになった種族。個体数は人間には及ばないが多い。個体によって、獣の姿に近かったりする。だが、耳や尻尾は必ず生えている。獣の種類によって、耳や尻尾,体毛などが違う。寿命は、種類によって違う。大抵、50〜60歳前後。総じて身体能力が高く、獣の種類によって能力はさまざま。獣人の一覧はこちら▼
『ドワーフ』
個体数は、獣人よりは少ないがエルフよりは断然多い。背が低く、男性はガッシリとした体形をしている。女性の場合は、男性より丸みを帯びていて。あまりガッシリとはしていない。成人した男性のドワーフでも145cm程度、寿命は150~200年。手先が器用で鍛冶などの生産職が得意。男女とも力も強い。
『ランダム』
何になるか分からない。運が良ければレア種族になる。しかし、とても低い確率。レア種族でも特別な状況下で基本種族より弱くなったりと、癖が強い。超上級者向け。まぁ、出たらだけどね。
基本種族が出た場合、もう1回挑戦できるが、レア種族だった場合、挑戦することができ無いのでお勧めはしない。
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見事に、能力の詳しい詳細がのってないな。寿命や、個体数を知ってどうする。プレイヤーが入ったら個体数のバランスとかは確実に崩れるだろう。
βの時はもっと能力についての詳細があったらしいが...。まぁ、βの時の掲示板なんてネタばれが嫌いだから見てなかったしな。まぁでも、このゲームの題名は『無限の可能性』だし、あえて能力の詳細を載せないようにしたのかもしれない。
まぁ、それはいいとして。
よし、ランダムにしよう。え?理由?そんなの、夢と希望が詰まってるからに決まってんだろ!!ロマンだよ!ロマンッ!!!
というか、基本種族悩むのでランダムにまかせようという奴ですよ。はい。
俺は、テンションMAXで『ランダム』を押す。
【『ランダム』でよろしいですか?
→YES
→NO 】
もちろん。YESを押す。
【本当に『ランダム』でよろしいですか?
→YES
→NO 】
もう一回YESを押す。
【本当の本当に『ランダム』でよろしいですか?
→YES
→NO!
→NO!! おいおい、やめとけって! 】
ちょ、しつけぇ!!なんだよ、そんなにランダムしてほしくないのか!なんでそんなにNOを押してくるんだ!!だがしかし、俺の意思は変わらない!YESだ!!!
「チッ...。」
あれ、おかしいな?目の前のターニャちゃんから舌打ちが聞こえたような...?俺はターニャちゃんの方へ目線をちらっとよこす。満面の笑みをいただいた。俺はそっと目線を逸らした。
【『ランダム』になりました。...種族が決定しました。事前にスキャンした身体データを基にアバターを構成します。暫くお待ちください。......構成しました。容姿を決定してください。】
そうこうしているうちに、種族が決まったようだ。なんの種族になったのかな?と俺はワクワクしながら現れた自分のアバターに目を向ける。すると、そこには...。
絶世の美女の
人魚がいた。
......ふむ。
【『人魚』
人魚は、上半身は人間・下半身は魚の姿をしている。また、類まれな容姿を持ち、歌がとても上手いため、多くの者たちを魅了してきた。綺麗な海などに住処を持つが、種族の特性で川や深海でも自由に泳ぐことができる。泳ぎは上手く、速い。一応、地上でも息をすることができるが、足が魚なため歩くことはできない。
寿命は長く、短くて三千年長くて五千年は生きる。その長い寿命のせいで、人魚の肉や血は不老不死になるという噂がたち、また容姿のせいで多くの者たちに狩られてきた。今は、存在しているかどうか定かではない。】
...............ふむふむ…。
「陸地で冒険できねぇじゃねぇかあぁぁぁぁぁ!!!!!」
お読み頂きありがとうございました。
というか、ゲーム名呼びづらっ!!舌噛みそうですね…。英語表記にすれば良かったかな…。