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帝都立・ロンバルディア学園 改めて自己紹介。

先月末からおよそ1ヶ月ぶりの更新になってしまいました。


すみません。

少しずつ、少しずつですが更新を増やしていきたいです。


ブックマークして下さっている方々、新規で読んで下さっている方々、ありがとうございます。

 学園での後処理と報告を終えたボクは、足早に屋敷へと向かいます。

 案の定、休校ですよ。学園が再開するまで少しゆっくりさせて貰いますよ。


「あら、そっちも終わったの?」


「イヴも早かったね。」


 帰る途中にイヴと合流出来たのは良かったですね。問答無用でイヴと手を繋ぎ歩き始めます。


「さぁ、ライゼルカたちも待ってるし早く帰ろうね〜。」


「ちょ、ちょっと!」


 慌てるイヴなんて、レアすぎてついついスマホで写真を撮ってしまいそうになります。


「撮ったりしたら、一時口聞かないわよ…。」


 む、それは困りますね。なんと言う理不尽!。あんなに可愛いイヴなんて激レアですよ!。この悔しさは、心の中で涙する事にしましょう…。

 す、少しだけ…。


「キッ!!」


 クッ、ダメでしたか。ですが、ボクのメモリーにはしっかりと恥じらうイヴが…。


「もう、知らない…。」


「じょ、冗談だよ〜!。待ってったら〜!」


 ズンズン進んで行くイヴの後を追いかけながら、学園の授業の内容を頭の片隅で考えていたのでした。



◇◇◇◇ 数日後 ◇◇◇◇


 教職員、生徒の体調は順調に回復していき事件から数日で平常運転が開始されました。

 それに伴い、ボクも出勤します。イヴやライゼルカも生徒として一時的に入るのですが、初日でアレだったので再度自己紹介の場が設けられました。


「イヴ・スカーレットよ。」


「ライゼルカじゃ。」


 なんと簡潔すぎる自己紹介でしょうか…。シャミア先生も頭を抱えています。分かりますよ、確かにアレじゃあ自己紹介になっていませんものね…。短すぎますよ、二人とも…。


「改めまして、リーン・ファンテです。錬金術の授業担当です、家事は一通りこなせます。あと、自分で作った作品を売ったりしてます。これでも結構売れたりするんですよ?。」


 一部の生徒は気になっているみたいですが、そこはおいおいですね。今はこの問題児達の自己紹介のやり直しです。


「っとまぁ、ボクの事はこの辺で…。さぁ、二人とも自己紹介のやり直しです。出来ますよね?」


「……。必要な「ありますよね?」」


「しかしのぅ…。


「しかしも案山子もありません。みんながあなた達の事が全然分からないでしょう?」


 ボクの正論に押し黙る二人。

 心なしかしょんぼりしている様に見えるのは気のせいでしょうか…。普段ですとこの後フォローに入るのですが、ここは心を鬼にして平等にいきます。


「イヴ・スカーレット。得意属性は炎よ。接近戦が得意かしら。そう、ね、あとは、好きな食べ物は、お、オムライス、よ…。」


 其処まで言うと、顔を真っ赤にしながら俯きました。可愛いです、さすがイヴです!。しかしオムライスですか、今日の夕飯はオムライスにしましょう。


「うむ、改めて、ライゼルカじゃ。今はこの様な姿じゃが、本来は龍での。得意属性は雷じゃ。好きな事は楽しそうな事全般じゃ!。」


 無い胸をえっへんとばかりに張り、ご満悦な表情です。

 ですが、ライゼルカの言葉を信じていないのか、一部の男子生徒がニヤニヤとしながら質問をしてきました。


「ライゼルカちゃんにしつもーん。龍の時の姿って見せてもらえるー?」


「なんじゃ、見たいのか?。しかしのぅ、ここにいる連中じゃと漏らしたりせぬか?」


 ライゼルカの言葉が癇に障ったのか、質問して来た生徒を含め半数が少し機嫌を悪くしている様でした。


「いいんじゃないかな?。みんなが見たいって言うんだったら見せてあげれば。それで粗相をしても自己責任でしょう?。」


「そうね。見た目で判断する様では一流にはなり得ないからこの機会に教育すればいいわ。」


 ボクの言葉に同意しながらイヴも結構辛辣な事を言います。まぁ、ボクとしては家族をバカにしている様な発言だったのでついイラッとしてしまっただけですけどね…。


「ふむ、ではここではちと狭いのぅ。」


「グラウンドがあったから其処にいきましょう。では皆さん、グラウンドへ移動して下さい。」


 ボクがそう声を掛けると、渋々ながらも移動してくれる生徒さんたち。

 良い子たちですよね。日本の学校の生徒だったら反発しそうですよ…。それはさて置き、ボク達も移動を開始します。まぁ、場所は把握しているので迷わず行けますけれど。


 それにしてもシャミア先生、相変わらず空気感が凄いですね…。先程もオロオロしているだけで今は既に空気ですよ…。担任なのですから、頑張って下さいね!。


 意外と広いグラウンドです。到着するなり、さっさとしてくれ感がヒシヒシと伝わって来ます。まぁ、そうですよね、早く終わりたいですよね。


「うむ、みな準備は良いか?」


「お手洗いなどは行かなくて大丈夫ですか?」


 ライゼルカの後のボクの言葉に対して、行かなくて良いと言う視線がバシバシ飛んで来ました。


「じゃあ、ライゼルカ、お願いね。」


「うむ。皆の者、しかと目に焼き付けよ。これが龍ぞ(・・)。」


 ライゼルカの魔力と圧力が相手を押し潰さんとばかりにのしかかって来ます。ボクは慣れてるから大丈夫ですけれど、生徒たちはやっぱりと言うか…。


「さて、これが本来の姿じゃが、納得はいったか?」


 ライゼルカの言葉は入ってこないでしょう。へたり込んで粗相をしている生徒はやはり出ましたし、男子生徒は足をガクガクと震わせながら立っている生徒もいます。

 なかなかのガッツですね。


「ライゼルカ、聞こえてないから元の姿に戻ったら?」


「というか、戻らないと話もできないくらいだしね…。情けないわね、全く。」


「イヴ、仕方ないよ。帝都は安全だろうし、名持ちの龍なんてまず会わないよ。」


「それを言うなら、町に住んでいたら基本会わないわよ。」


 それもそうですね。まぁ、ここは学園ですから、将来は冒険者以外なんでしょうしね。

 まぁ、世の中広いですよって意味もありますしね。今日の自己紹介は勉強の内という事で。


「では皆さん、結果ですが散々でしたね。今回の事は見た目で判断しないと言う事の典型です。よく理解して下さい。今回はライゼルカで攻撃なんかしませんが、もしも帝都外だった場合皆さんはもうこの世に居ません。それだけここが安全という事と、外には常に危険がある事をよく覚えておいて下さい。移動できる人から素早く着替えをしてから教室に集合して下さい。」


 そう言ってボクたちは一足先に戻るのでした。

ユウリ「この衣装、どうよ!」

イヴ 「なによ、その白い悪魔衣装は…。」

ユウリ「可愛くない?」

リーン「それ買ったんですか?」

ユウリ「ノンノン、作ったのよ!」

イヴ 「コスプレが趣味でお約束が好きなの?」

ユウリ「そんな同人誌みたいなこと…。」

触手 「うねうね」

ユウリ「すこし、頭冷やそうか…。」

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