帝都立・ロンバルディア学園 その8
更新が非常に遅れて申し訳ありません。
色々、大変でした。
お仕事が…。
此れからも大変なんですけれどね。
こちらも頑張っていきますので気長に付き合って下さい。
おばさまと会話を終えて、その場を離れたボクはそのまま学園へと向かいます。
耳を澄ませると、ロンバルディア学園の話題がチラホラ出ていますね。
『何か学園で騒ぎがあったらしい』とか、『どこぞの貴族の屋敷が吹き飛んだらしい』など、様々な話が町中で囁かれています。
(話が広まるのが早いですね…。誰かが話を広めているかも知れませんね。)
連絡を取るために取り出したるは、錬金便利アイテムの 『i・ふぉーん ばってん』を取り出してイヴに連絡を取ります。
スマートフォンは現代人 (地球の)には必須アイテムですよね。うん、ボクも使ってましたよ。
「もしもし、イヴ?」
「あら、どうしたのかしら?」
「ちょっと気になる事があったんだよね。」
「気になる事?」
「うん、そう。学園の話が広まるのが早い気がしてね。」
「成る程、誰かが意図的に広めていると言いたいのね?」
「うん。」
ボクの言いたい事を阿吽の呼吸のようにサラリと出すイヴ。流石ですね。
「突き止めるのは困難そうね…。」
「そうなんだよね…。」
「まぁ、こっちで調べてみるわ。」
イヴがそう言うと、プツリと通話が切れてしまいました。あまり危ない事はしないで欲しいんですがね…。
そう思いつつ、歩を進めるのでした。
◇◇◇◇◇ Side Eve ◇◇◇◇◇
通話を終えた私は、早速行動に移す事にした。だって時間が勿体無いでしょ?。
「ちょっと出掛けてくるわ。」
「どこに行くのじゃ?」
「少しギルドに用があるのよ。」
「ほぅ。」
私のその一言に目を細めるライゼルカ。来ても良いけれど、コイツは面倒事を引き起こす可能性がある。
思考が子供だからしょうがないわね…。
「むっ、今何か変な事考えなんだか?」
「気のせいね。」
華麗にスルーしつつ、屋敷を出る。
まぁ、これから行くのは普通のギルドじゃないし、正直着いて来られても困るだけね。
空間跳躍でさっさと目的の場所に向かう。このワームホールを考えたヤツは凄いと思う。地球の技術では不可能らしいけれど…。
「一瞬で移動出来るのが最高ね。」
「ぬわっ!?」
「邪魔よ、さっさとそこを退きなさい。」
ボサッとしている男を横目に、目的のギルドへと突き進む。
どうにもこのギルドの男どもは特殊なヤツが多いらしい。今の私を見ながらニヤニヤしている輩がチラホラいる。
「…気持ち悪い男どもね。」
ついつい本音が出てしまった。それも仕方がない事だと理解して欲しい。何せあちこちから不快な視線を浴びせられるのだから…。
「ここは嬢ちゃんみたいな奴が来る場所じゃあねぇぜ…。」
「来る必要があるから来ただけよ。」
「金に困ってる、って訳じゃあなさそうだ…。要件はなんだ?。」
男は私の服を見てからそう言った。確かに、この世界の人間からしたら今私の着ている服は高価なものだろう。特にこの服はリーンが錬金術で作った糸で編まれた特別製な訳だけど。
「ロンバルディア学園に教科書として卸された本は何処が出版しているのかしら?」
「ほう、あんた、アレに気付いたのか?」
「アレは本来、人が扱える度を超えている。」
「驚いたぜ、アレの本質を理解出来ているヤツがいるとはな。」
男は目を見開き、驚きを隠そうとしない。
「バラ撒いていた貴族は跡形もなく消滅させたけれど、大元を絶った訳じゃないから…。」
「な、なるほどな、嬢ちゃんはその大元を絶とうってのかい。いいぜ、その話、乗ってやる。」
「そう、ならルートは確認できているの?」
「複数本有るみたいなんだがな、そのいくつかはダミーだと考えている。」
男はそう言う。ある程度目星は付いているようだが、まだ確証が無いのだろう。
これは中々使えそうな情報網になりそうね。定期的に来ようかしら。転移を使えばすぐに来れるし、周りがクズ過ぎるけれどそれを除外しても鮮度は良さそうだし…。
「それで?本命はどのルート?。」
「帝国では、コイツだ。」
「コイツは…。」
覚えている。不快な視線を向けていたヤツの1人だ。
「なるほどね…。さて、どうしてやろうかしらねぇ…。」
考えただけで楽しみね…。
顔に出ていたのか、目の前の屈強な男は顔を青ざめていた。
「大丈夫よ、お前には何もしないから…。」
「お、おう…。」
そうして私はこの場を後にしたのだった。
男はその時確かに感じた。本能が鳴らす警鐘、恐怖を。あの幼女の姿をしたバケモノには決して敵対してはならないと。
「グヘヘ、あの幼女、ヤリがいがありそうですわ!。」
男は声のした方向へと顔を向けると、下卑た笑みを浮かべ先ほどのバケモノを狙っているようだった。
「馬鹿野郎っ!。アイツには手を出すんじゃねぇ!死にてぇのかっ!?」
「な、なんだよ、おやっさん狙ってんのかよ?」
「馬鹿野郎、そんなんじゃねぇ…。あのバケモノには手を出すなって言ってんだよ!。アレは異常だ。人を殺す事を何とも思ってねぇ類だ。」
「確かにそうね。私は、私の家族以外心底どうでもいいわ。」
「っ!?」
「へ、へへ、飛んで火に入る何とやらだ!。遊ばせて貰うぜぇ!」
「んなっ!馬鹿野郎がっ!」
「失せろ、クソ虫が…。」
そう言った瞬間、襲いかかった馬鹿野郎は、消えた。
そして何事も無かったかのように馬鹿野郎を消し去ったバケモノもまた、掻き消えたのだった…。
ユ「リーンちゃんの錬金術の授業まだー?」
リ「あはは、中々出来ないですよねぇ」
イ「果報は寝て待てと言うでしょう?。少しは待ちなさいよ」
ユ「む、幼女イヴちゃんの癖に〜。」
イ「ふふん、私は変身をまだ残しているのよ。」
リ「ん?んん?。そんなこと出来るの?。」
イ「え?出来ないの?」
ユ「普通に考えて出来ないわよね〜。フ◯ーザじゃあるまいし…。」
イ「いや、でも、ヴィヴィ◯は出来るし、私も…」
ユ「ちょっw世界違うからw」
その後、ユウリを見たものはいないのでした…。
ユ「こらー!勝手に殺すな!」
チッ!
ユ「舌打ちしたな!」
さてさて、次回はどうなる事やら!
ユ「無視すんな!」
では、また次回お会いしましょう、バイバーイ!




