帝都立・ロンバルディア総合学園 その2
更新です。
いつも読んで下さる方、ブックマークして下さる方々に感謝です。
王城での変な一件を一蹴しつつ、依頼をこなす為にボクはここ、帝都立・ロンバルディア総合学園に来ました。
勿論、ピシッとした格好でですよ!。イヴ達は制服ですけどね。
「こういったしっかりした格好もたまには良いかもね!」
「……胸が強調され過ぎてる気がする。」
「うむ、それは思ったのじゃ。」
酷いですね!。ボクだって流石にコレはって思ったよ?。でも仕方ないじゃない、スーツみたいなもんなんだよ!。お仕事だし!。
建物はやはり大きく、基本が4階建てで正門より大きかった。また、正門をくぐると噴水があり左右対称の庭園が顔を見せる。
余りの大きさに見上げると首が痛くなりそうです。
「何をしているの、さっさと行くわよ。」
イヴの声に我にかえります。
日本でも流石にこんな学校は無かったですよ。うん、凄い。
「とりあえず、職員室に行こう。」
まずはそこからですね。ボクも職員になりますし、イヴ達は編入生扱いとの事なので確実に職員室行きですね。
「でも、職員室ってどこ?」
「広いから探すのが面倒ね。」
「生徒さんに聞いてみようよ。」
「そうね、任せるわ。」
「えっ?イヴも聞いてくれるんじゃ…。」
「いやよ、面倒だわ。それに、無愛想な私よりリーンの方が喋ってくれるわ。」
何という人任せ!。いやまぁ、良いんだよ?。お姉ちゃんがすれば良いだけだから…。でもさぁ、手伝ってくれても良いと思うんだよ?。
「却下。」
心の声読んだ挙句に無慈悲だった!。
いいよいいよ、お姉ちゃん拗ねちゃうもん!。
「ごめんなさい、そこの生徒さん。少し良いかしら?」
「え?。は、はい!。」
そこ行く男子生徒くんに声をかけて、こっちを振り返ること数秒。顔を赤くして再起動した様です。
「ごめんなさい、職員室の場所が知りたいのだけれど、教えて頂けるかしら?」
ザ・淑女モード!。ふふん、ボクだってこれくらい出来るのだよ!。
「え、えと、ご、ご案内しますぅ!」
流石は男子生徒、鼻の下伸びまくってましたね。
男子生徒くんは緊張しているのか、手足が同じ方向に出てました。
「えっと、へ、編入生、ですか?」
「この娘の方はそうだよ。」
「い、いえ、そ、その、あなたの方です!。」
「ボク?。ボクは一応先生として来たんだけど?」
男子生徒は目を見開き、「ま、まさか、合法ロリ先生、だと!」と何とも聞きたく無かった事を口にしています。
ちょっと、失礼だよ!男子生徒くん!。
「そ、そうだったんですか!。すいません!。ご、ご案内、しまっす!。」
男子生徒くんは慌ててボクたちを職員室に案内してくれました。
男子生徒くんの案内のおかげもあり、サラッと到着しボクは職員室の扉を開けます。扉は日本と変わる事なく、ガラガラと音を立てて開きました。
「おや?、はてはて、新任の先生ですかな?」
「本日からお世話になります。錬金術の臨時講師のリーン・ファンテと申します。」
ボクはサッと自己紹介を済ませ、イヴたちを紹介していきます。
「この子たちが編入生の子たちです。」
「イヴよ。」
「ライゼルカなのじゃ。」
短すぎる気もする自己紹介を終え、二人はどこ吹く風の如くそっぽを向く。何という自由人!。
「いやいや、可愛い子たちですねぇ。では皆さん、リーン先生たちに自己紹介をお願いしますよ。」
飄々とした男性がそう言うと、教師であろう方達が次々と自己紹介をして行きます。
一度に覚えるのは流石に無理ですよ。ボクはそんな完璧超人じゃありませんからね!。
「よ、よろしくお願いします。」
「よぉぉぉろぉぉぉしぃぃぃくぅぅぅぅ!。」
異世界のMATSUOKAテニスマンみたいに暑苦しい人もいたもんです…。
最早関わりたくないですね。体育は関係ないので、近寄らなければ大丈夫の、はず。
「リーン先生の席は、シューゾーン先生の隣で」
「チェンジで!」
「熱くなれよ!」
正直そのテンション無理ですよ。普通の人はついて行けませんからね。ボクは全てをスルーしたい気分ですよ…。
結局ボクの席は国語担当のシャミア先生という女性の方の隣になりました。良かったです。
「シューゾーン先生、悪い方ではないんですけどね…。」
「あ、はい。それは、まぁ、分かります。熱い人という感じな…。」
「それが度を越しているというか…。」
「「はぁ…。」」
恐らくシャミア先生も何かあったのでしょう。何はともあれ、久しぶりの学校ですが今のボクは教員です。
さてさて、どうやらボクは担任補佐という形みたいですね。そのクラスの編入生としてイヴたちが入る様です。
因みにそのクラスの担任がシャミア先生みたいです、何という偶然。
と、言うわけでボクたちはシャミア先生と共に1年Cクラスに向かいます。ボクは緊張でドキドキしていますが、どうやらイヴたちはそんな事はないのかいつも通りに感じられました。
べ、別に羨ましくなんてないもん!。緊張は時には大事だし!。緊張のし過ぎは良くないかもだけど…。
そんな事を考えながら歩く職員室から教室までの距離が緊張でとても長く、感じられるのでした。




