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お土産を渡そう。

更新です。


読んで下さる方々、ブックマークして下さっている方々、ありがとうございます。

 ボク達は錬金術師ギルドを出て、サイネリアさんの家、と言うか屋敷に行きました。いつ見ても大きなお屋敷ですね…。


「毎度思うけれど、無駄に大きな屋敷よね。まぁ貴族だから仕方がないのかもしれないけれど…。」


「維持だけでかなり大変だよねぇ…。」


 これだけ広いと維持費やなんかでかなり掛かりそうです。ウチは店舗込みでそれなりの大きさなので、みんなで分担していますけどね。


「こうしててもしょうがないし、行こう?。」


「そうね、用事は手早く済ましてしまうに限るわ。」


 ボクとイヴは呼び鈴をならし、誰か出てくるのを待ちます。呼び鈴の魔道具ですか、これは高いヤツですよね…。


 すぐに執事の方が出てきました。初めて見る顔ですね、この人は…。


「ふむ、ここはアシュタリオン家と知って尋ねてきたのか?」


 値踏みするような嫌な視線。こんな視線を向けられる謂れはないんですけど…。ここは抑えておきましょう。


「えっと、サイネリアさん達に会いにきたんですが。」


「お嬢様たちに?。貴様らみたいな小汚い餓鬼がか?。冗談を抜かすなよ。」


 こ、この人は…。流石にボクでも怒りそうになりますが、抑えておかないといけません。それにしても、イヴが静かですね。

 ボクはイヴの方を見ると、焦りました。これは目が完全にイッちゃってました。完全ブチギレモードです。イヴはこのキレやすさが欠点ですね。


「あん? なんだ餓鬼、とっとと帰れ。俺は暇じゃ無いんだよ。」


「お前、中々面白い事を言うのね。」


「チッ。」


 面倒だな、と言うのが丸わかりの舌打ち。どうしてこんな人を執事にしているんでしょうか…。

 不意にガチャリと扉が開きます。出てきたのはリルちゃんとサイネリアさんの二人でした。


「なんか、騒がしい、と思ったら、リーンさん!。」


「リーンさん、とイヴ、さん?」


「「正解」」


 紅髪に水色の瞳で予想したんでしょうね。でも凄い!見事正解を引きましたね。


「それで、さっきうるさかった、けど、なに?」


 リルちゃんが執事の方をジト目で睨んでいました。サイネリアさんも少し冷めた目で執事を見つめていました。この人はどれだけ嫌われているんでしょうかね、ちょっと気になります。


「いえ、このガ、こほん、この方々がサイネリアお嬢様やリルカルネお嬢様のご友人だと仰っておりましたので確認をしておりました。」


「で、家族の命を救っていただいた人を門前払いしたと?。」


「いえ、ですから確認を」


「イヴさんは、そうそう、怒らない。でも、今、凄く、怒ってる。確認を、取るだけ、なら、こうは怒らない。」


 お嬢様二人からもの凄く非難されてます。こればかりはボクはなにも言いません。何せボクも言われましたからね…。


「それにしても、アシュタリオン家はよくこんなを置いているわね…。」


「お父様とお母様には良い顔するんですよ?。」


「ん、性格、悪い。」


 上には良い顔する一番厄介なタイプみたいですね…。まぁ、他の家の事なんで口出しはしませんけどね。イヴにも言っておかないと。


「イヴ、ちょっと。」


「なにかしら?」


「あまり口を挟まない方がいいよ。」


 イヴは驚いた顔をしますが、これはアシュタリオン家の事なので深く関わるべきではありません。


「そう…。…あなたらしくないわね。」


「確かに口は悪いけど、それだけだよ。サイネリアさんとリルちゃんが手を打つよ。無理ならその時は…。」


「分かったわ、|アレ(クソ男)に関してはそうしましょう。仕切り直してお土産を渡しましょう。」


 そう言って、にこやかというより妖艶な笑みを浮かべます。…ボクより幼いのにその色気は反則ではないかな!。

 内心!ないしん、悔しがりながら、四次元巾着から二人用のお土産を出します。


「サイネリア、リルカルネ!。こっちへいらっしゃい。」


 イヴが2人を呼んで手招きします。2人ともすぐにイヴの元へと来ました。あの執事を完全放置してます。あ、苦虫を噛み潰したような、滅茶苦茶嫌な顔してますね。


「どうしたんですか、イヴさん?」


「私たちこの間旅行に行ってたのよ。そのお土産を、ね?」


「お、お土産!」


 リルちゃんが目を輝かせてます。か、可愛いですね!。なんかこう、小動物的な感じで。


「サイネリアさんにはこの香水だよ。香りが良かったからどうかなって。」


「ありがとうございます。でも香水って高くありませんでした?。」


「向こうはこっちと違って錬金術が浸透しているから、こういったものは安いのよ。」


「リルちゃんにはこのペンダント。」


「ん、ありがとう、ございます、リーンさん。」


 二人とも喜んでくれたみたいで何よりです。良い顔も見れたことですし、そろそろお暇しましょう。


「イヴ、そろそろお暇しましょうか?」


「そうね。」


「えぇ!もう行っちゃうんですか?」


「ん、お茶くらいなら出せる。」


「今回は気持ちだけ受け取っておきますね。次来た時はお言葉に甘えさせて貰います。」


「絶対!絶対ですからね!。」


 サイネリアさんがグイグイと来ます。余りの勢いにちょっとびっくりですね。


「分かっているわ。」


「じゃあ、お邪魔しました。」


 そうしてボクとイヴはアシュタリオン家を後にしたのでした。それから他にもお世話になった人たちへお土産を渡してまわり、家に帰り着いたのは陽が落ちていました。


 ボクとイヴはその日はもうクタクタになっていました。


 それから暫くして、ボク達は帝国へと向かったのでした。

今日の後書きはお休みです。


楽しみにして下さっている方々、申し訳ありません。


え?楽しみじゃない?


またまた、ご冗談を!


…そんな、まさか…。


( ´•ω•` )

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