その…すまん。
更新です。
読んで下さる皆々様、ありがとうございます。
ブックマークして下さっている皆様、引き続き本作品をよろしくお願いします。
イヴの身体を創り、魂を移して少しした頃です。陽も落ちて辺りは暗くなっているのですが、不意に来客がありました。
コンコン。
シンプルに戸を叩く音。
「はーい、今いきまーす。」
ボクは少し大きな声で返事をします。イヴは寝るのが早くなり、この時間にはもうボクやシャンティ姉さんたちしか起きていません。
ガチャリと戸を開けると、黒い外套を着た男の方が立っていました。確かこの方、先日のフォルネウスと遭遇した時助けてくれた方です。
「あ、あの、今日はどういったご用で?」
「あぁ、すまない。謝っておかなければいけない事がある。」
「はい?」
正直、ボクにはこの人に謝られる事なんかない気がするのですが…。
「その、フォルネウス、なんだがな…。」
「はぁ?」
「……倒してしまってな。その、申し訳ないんだが、リベンジとかを考えていたのであれば、出来ない事を伝えておかなければ、とな…。」
「……マジですか?」
「……マジ、だな。」
なんという事でしょう、これは想定外ですよ!。イヴにどう伝えましょうか…。
「その、すまん。そういう事だから、今後は危険はグッと減ると思う。何かあったら遠慮なく周りの異常人達をこき使うといい、特にユウリなんかは喜んで手伝うと思うから…。」
「は、はい?。もしもの時は、お願いしてみます?。」
「ではな。」
言うだけいうとふわりと消えていました。うぅむ、謎ですね…。そんな事より、今はフォルネウスの件です…。
ど う し ま し ょ う !
正直に言うしかないんでしょうけれど…。ただでさえ今、幼くなってしまっているのに…。
ボクは頭を抱えながら、リビングに戻ります。
「あら、どうしたの? 難しい顔して…。」
「ふむ、何ぞ問題があったか?」
シャンティ姉さん達はこの間の件を説明しているので、先程の来客の方がフォルネウスを倒してしまった事を伝えると少しだけ険しい顔になりました。
「その男の素性が分からないわね。名乗らないのも怪しいし…。でもまぁ、リーンやイヴに危険が無くなるのは喜ばしいことよね!」
「そうじゃのう、これでようやく落ち着けるかの?」
「そうだね、ボクもゆっくり錬金術に精を出せそうだね。まぁ、素材集めはイヴ達と一緒に行かないとだけど。」
「そうねぇ、魔物と戦う事は出来ないものね。」
そう、素材集めでの一番のネックはボクが非力すぎて何の戦力にもならない事です。
「其処は適材適所というものじゃよ。」
それにしても、この町は錬金術がやりにくい場所ではあります。っとと、バッカスさんの所にも顔出しに行かないと!。
それと、傷薬の液体タイプと軟膏タイプ、状態異常回復薬を液体タイプとタブレットタイプに四次元巾着やその他アイテムを作っておきます。
ある程度の数を揃えたら、0時を回っていたのでパジャマに着替えて寝ましょう。何にしても明日は旅行帰りなのでバッカスさんやクレメリアさん達の所にお土産を持って行かないと…。
翌日、ボクは朝食を作ります。ひとまず、洋食セットでいきましょう。バターロール、スクランブルエッグとウインナー、サラダ、コーンスープと手早く作っていきます。
そうこうしていると、シャンティ姉さんやライゼルカ、イヴが起きてきました。
「おはよう、みんな。」
「「「「おはよう」」」」
「くぅーん」
「リファナも、おはよう。」
手早く並べていくと、各々席に着いた。ボクは食べる前にイヴに言う事があるので、ひとまずイヴに話しかけます。
「イヴ、ちょっといい?」
「うん? なにかしら?」
艶のある綺麗な黒髪がふわりと揺れて、イヴが此方を向く。
「あっと、昨日、ね、聞いた事なんだけれど…。」
「何か歯切れが悪いわね?。スパッといってしまった方が楽よ?」
「あ、うん…。じゃあ、言うね?。」
シャンティ姉さん達が、『あぁ、言うのかぁ』と言った顔をしている。だって言わないとイヴがいない敵を求めて旅に出そうだし…。
「フォルネウス、何だけど…。倒した人がいるの…。」
「……?。ごめんなさい、今ちょっと耳が悪くなったみたい。フォルネウスが、何だって?」
イヴが眉間にしわを寄せながら聞いてくる。あぁ、うん、そうなるよねぇ…。
「フォルネウスが、倒されたんだって…。」
イヴは聞き間違いじゃないと分かり、スプーンを落とす。目のハイライトがなくなり、虚ろ目になったかと思ったらブツブツと言っていた。
「フォルネウスが倒された?じゃあ私がリーンと別れた意味は?こんなちんちくりんになってまでリベンジをしたかったのに…。したかったのに…。」
「イヴ、リベンジだけが目的じゃないでしょ?。ボクはイヴやみんなと一緒にこの人生を生きたいんだよ?。こうやってイヴを抱きしめる事がやっとできるなんて、夢のようなんだから。」
何とかして、あの状態から引き戻さないとね!。ボクが言うのも何だけど、イヴ、ちょっとちょろいかも…。
急に心配になってきた…。
「そう、そうよね!。リーンには私が居ないとね!」
「寧ろ逆じゃ…。」
ライゼルカ、黙らっしゃい!。その意味を込めて、ライゼルカを見るとビクリと体を震わせそのままパンを手にとっていた。
「さて、じゃあ朝ごはんにしようか?」
「えぇ、そうね♪」
かなり機嫌をよくしたイヴ、本当にこれは心配になりますよボクは…。
そうして朝食をみんなで食べるのでした。
リ「むふん、新しい錬金アイテムが出来たよ!」
ユ「ふーん、それってタケ◯プター?」
リ「ユウリさん、嫌いです…。」
ユ「えっ!?ちょっ!?なんで?」
イ「貴女が正解言うからでしょうが…。」
ユ「わ、わぁー、なんだろー、気になるなぁー!」
ハ「プッ、ユウリさんマジ必死www」
ユ「うぅ、うわぁぁぁぁん」
リ「えっと、やり過ぎましたかね?」
ハ「いやいや、調子に乗ってるユウリさんにはいい薬ですよ」
ユ「おぼえてろー、バーカ、バーカ (泣)」




