旅行、行きます! 01
更新です。
月に数回の更新ってペース遅いですね。
ごめんなさい!!。
ボクことリーンは、あの男の人の一言で大変ショックを受けました。まぁ、子供の悪口程度なのですが…。
それでも直に言われると流石に傷つきますね。ブチ切れたイヴがやんちゃしてしまった様ですが、この件についてはバッカスさんも男の方に対して、「そんなのは自業自得だ、むしろイヴはよくやった」と称賛していましたれけれど。
「ここ数日、お店閉めちゃってるね…。」
『それについては仕方がないわよ』
「うむ、今はゆっくり休むとよい!」
(むしろ、どこかに旅行に行くのも、あり)
「それいいかも。」
リファナの提案が今は一番気が楽になりそうなものでしたので、どこかに旅行に行きましょう!。早速地図を四次元巾着から取り出し、候補地を決めます。そしてこの地図ですが、錬金秘密道具の一つで3D地図のまっぷんえきすぱーとです。
「皆んなはどんなところに行きたい?」
『南国でのんびりって言うのもいいわね』
「それも良いが、湖畔の見える屋敷でのんびりも良さそうだのぅ」
(ライゼルカの意見に賛成ー)
『じゃあ、海はまた今度ね。』
「じゃあ、決まりだね。バッカスさん達にも、旅行に行く事伝えないと。」
「それならサクッと言って来るぞ」
そう言うとライゼルカは家を飛び出して言った。自分の在り方を見つめ直す為にも、今回の旅行は必要だと感じていました。
バタバタと足音が近付いて来ました。恐らく、ライゼルカから話を聞き急いでやって来たのでしょうが曲がりなりにも女の子の部屋をノックも無しにいきなり開けるのはどうかと思います。
「リーン!この街を出て行くって本当なのか!!」
「……はい?」
「だから、この間の一件でここが嫌になったんじゃ…」
盛大な誤解が吹きまくってますね…。チラリとライゼルカの方を見ると、視線を逸らし吹けもしない口笛を必死に鳴らしています。
ひとまず、アイコンタクトでこう言います。「あ、と、で、お、し、お、き!」
青ざめた顔で震えながら「ひぃ!」と口にして震えていました。
「それよりも、バッカスさん、曲がりなりにも女の子の部屋をノックも無しに入るってどうなの?」
「あ、いや、その、すまん。」
「はぁ、普通だったら捕まるんだよ?。それに、カティアさん、怒るよ?」
いや、むしろ怒ってるよって言ってあげた方が良いかも知れませんけれど。
「あ〜な〜た〜?」
「ヒッ!?。これは、その、違うんだ!。話せば分かる!」
「リーンちゃんの部屋にいきなり入るのはどうなのかしら〜?」
青筋をビキビキと立てたカティアさんが仁王立ちしていました。それはそうですよね、幾ら親しいからと言ってボクの部屋にノック無しで入るなんて最低ですよね!。
「まて!カティア、一旦落ち着こう。」
「私は落ち着いてるわよ?」
「俺はリーンがこの街から出て行くと聞いたから本当か確認をだな…」
その言葉を聞いた瞬間に、カティアさんの顔が固まった。
「ほ、ホントなのリーンちゃん!!」
鬼気迫る感じでカティアさんに迫られて正直怖かったです。ホントに、怖かったんです。
「りょ、旅行に、行くだけ、ですよ?」
「「……えっ?」」
「いや、だから…」
説明していくと、物凄く申し訳なさそうな顔して謝ってきました。
「うむ、誤解も解けたようだしそろそろご飯にでも…」
「ライゼルカ、少しそこに座ろうか?」
「い、イヤなのじゃ、お腹がすいたのじゃ、ご、ご飯を!」
「誤解を招くような言い方はし〜な〜いぃ〜!!」
こめかみをぐりぐりすると、余りの痛さに泣いてしまいました。
「ずび、もう、言わないのじゃ、ひく。」
「約束、できる?」
「やぐぞぐずる、がら!」
「ごめんね、痛かったよね。」
そう言いながら、ボクはライゼルカを抱きしめて頭を撫でて落ち着かせます。ボクよりも一応長く生きている筈なんですが、手の掛かる子供みたいです。
因みに、ちょっとくすぐったいですがライゼルカは思いっきり抱きついています。自分でも気にはなっていたのですが、胸が大きいので幼女サイズのライゼルカは完全に顔が埋まってるんですよね…。
リファナも身体を摺り寄せて来ていましたので、纏めて一緒に抱きしめてあげました。ボクも癒されたので良かったですが、今後の予定を伝えておきます。
「っと、旅行先ですけど…。」
「あ、あぁ、それで、何処に行くんだ?。」
「帝国のレントカーレに行こうと思ってます。」
「え?」
「おいおい、此処からかなり遠いぞ!。いかん!父さん反対だぞ!」
カティアさんは今にも倒れそうな顔で固まっていますし、バッカスさんは変なこと言ってますし…。
心配性にも程がありませんか?。ボク、これでも一人暮らしもしてるんですよ?。とは言え、決めた事ですし、其処は曲げませんよ?。
「馬車でも此処から10日以上掛かるのよ?。私も心配だからリネットと一緒に行こうかしら。」
「心配性ですよ、カティアさん。それにバッカスさんもです。お仕事どうするんですか?」
「飲んだくれの冒険者なんぞより、リーンが大事に決まってるだろうが。」
「一回、自分を見つめ直したいんだ。だから、今回はボクとこの子たちだけで行かせて?」
「うぐ、しかしだな…」
しばしの間、バッカスさんは黙り込んでしまいました。見かねたのか、カティアさんが口を挟みました。
「あなた、この間の一件で私たちも心配し過ぎていた部分もあるわ。でも、リーンちゃんは強い子よ?。きっと私達の所に帰ってきてくれるわ。」
「そう、だな。」
「バッカスさん、カティアさん。」
「俺たちはまだ知り合ってから大体半年くらいしか経ってない。だがな、俺やカティア、リネットはお前を本当の家族の様に思ってる。俺はさ、リーンとイヴにすげぇ助けられた。娘を助けてくれて、カティアも助けて貰った。だからよ、困った事があって俺たちにできる事があれば頼って欲しいんだ。どんな事があっても、俺たち家族はお前たちの味方だ。」
この世界に来て、この人達に会えて良かったと、ボクは心からそう思った瞬間でした。
「あ、ありが、とう。」
それから、バッカスさんの酒場でまだ食べてなかったご飯を食べ、旅の支度をしていたらいつの間にか夜になっていました。
翌朝、バッカスさんたちに「行ってきます」と伝えると「おう、何時でも帰ってこい!」と言ってくれました。
これは後から聞いた話なのですが、送り出してくれた後にバッカスさんは号泣した挙句数日は腑抜けていたそうです。
サンテグリルの外で人気のない場所に行くと、ボクは四次元巾着から何処でも行けるドアを取り出してドアを開けると其処は帝国のレントカーレの街がすぐ近くに見えるのでした。
リ「さてさて、これは新しい章になるんですかね?」
イ「今後が楽しみね。旅先でどんな出会いがあるのか。」
ラ「うむ、それにしても移動が楽すぎぬか?」
リ「あれは便利ですよねー、どこでもド○。」
イ「タケ○プターとか出てくるんじゃない?」
リ「それは作ってないけど、ニン○スみたいな箒は作ったよ?」
イ「とり○せバッグとかあったり…。」
リ「あるよ?」
ラ「すでにドラ○もんの域…」




