勇者は旅の途中で陽気なエルフに出会う。
明けましたね、おめでとうございます。
年明け一週間でようやく更新です。
はぁ〜、今年はどんな年になるでしょうかね〜
去年は災難でした。インフルエンザになるわ、地震が凄いわで酷い年でしたね。
「ん〜!、陽射しが気持ちいいね!」
「ん〜、眠いわ〜」
プリムが欠伸を噛み殺しながら返答して来ました。全く、可愛らしい顔が台なしです。
「ねぇ、プリム?。」
「ん?なーに?」
「サンテグリルってどんなところなんだろうね?」
私は期待に胸を膨らませます。ようやく、ようやくです。あの怪しい女神から離れて世界を見れます。一体どんなところなんだろう?とかそんな思いが溢れてきます。
「楽しいとこだといーねー!」
「うん、本当にね!。」
私は地図を確認しながら、サンテグリルがあるであろう方向へと進んでいます。街道なので魔物がいたとしても比較的安心して通れます。
のどかで私は非常に好ましい道だと思った矢先でした。馬車が一台止まっていて、何やら言い合っている様な雰囲気でした。近くに行くと、なんとなーく状況を理解しました。
「おい、この道は俺様たち 『餓狼の牙』が整備してやってんだ。なら通行料を払うのが筋だろう。」
「こ、この道は国が管理している街道の筈…。」
何とも気弱そうな商人が、いかにもな盗賊の風貌の人たちに襲われています。目つきは悪く、柄も悪い人たちです。それにしても、通行できないのは困るので通らせてもらいましょう。
「ちょーっと待ったー!」
「あん?」
なんかいました…。
「我欲に溺れ、人の道を外れた者…人それを外道と言う。」
「なんだ、てめぇは!」
「お前たちに名乗る名前はない!」
「とうっ」声高らかに叫びながら高台からジャンプし綺麗な着地をする。見るからにふざけている様な台詞と行動ですが、所作には隙がなくそれだけでも私にはあの人が只者ではない事が分かりました。
「私が人の道に戻してあげようじゃないか!」
「うっせぇ!」
「てめぇみたいな変人に言われたかねぇよ!」
「「そうだそうだ!」」
そこについては盗賊達の意見に賛成ではあるね。流石にアレで普通とは言い難いですよ?。
商人の人もドン引きしてますからね。
「お頭!後ろに上玉がいやすぜ!」
「なに!。あの残念な奴はほっとけ!」
「ちょっ!残念って何かな?」
厄介ですね、此方をターゲットにしましたか。なるべく穏便にしたかったんめすけどね。
「ヘッヘッヘ、嬢ちゃんが一人で旅とはいけねぇな!」
「おれたちと一緒に 「お断りします。先を急いでいますので…。」
「いや、だからね?」
「嫌ですよ。どうせろくな事しないでしょう?」
「いや、まぁ…はい。」
「おれたち、盗賊だし…。」
「そもそも何で盗賊なんかやってるんですか?」
「「「「それは、その…」」」」
見た目が厳ついので、貫禄的な物は有るんですけどね。
「無視、しないでよ〜」
「あ、すみません。忘れてました。」
「酷いよ、皆んなで無視するなんて〜」
正直に言ってしまうと、面倒な人そうだったので放置したかったのですが…。物凄い泣きそうな顔です。
「それにしても、エルフが森を出るのは珍しいですね?」
「あ〜、うん。まぁ、イロイロとあるから、さ。」
ふむ、訳ありですか。まぁ、私には関係ないんですけれど…。
「商人さんはどちらへ?」
「あ、あぁ、サンテグリルへ用がありましてな。」
「サンテグリル、ですか。行き先が同じですね。良ければご一緒しても?」
「構いませんとも!。むしろ此方からお願いしたいですな。」
「ところで、アリスちゃんはなんでサンテグリルへ?」
「厄介なのに目をつけられましてね、生まれる前から…。そのせいでとある人に会わなければいけないんです。」
エルフの人の目つきが一瞬だけ鋭くなった気がした。恐らくは気のせいではないでしょう。普通の人ではまず気付かないレベルでしたし…。
「えぇと、お名前を聞いても?」
「あぁ!ごめんごめん。私はユウリ、よろしくね!」
「私はアリス・エルフィールドです。」
「うんうん、アリスちゃんだね!」
何とも言えないこの陽気さ加減が、私には新鮮に映りました。まぁ、周りは堅苦しい感じの人たちばかりでしたし、サンテグリルまでの旅は楽しくなりそうです。
風邪はひきましたけどね!今年も!
喉が辛い上に、口内炎が…( ´•ω•` )




