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雲行きが…。04

更新です。

 手に掴んだ虫を握り潰し、呪いなどが出ない様な魔力で覆い確実に消す。この作業は正直すぐに終わる。


 虫を駆除した時点で、カティアとかいう女は気を失った。まぁ、当然ね。あの虫が意識を制御していたのだし、それが消えたのなら次はカティアとか言うのが本当に目が醒める時だという事。

 それにしても、夫婦揃って面倒な事になっているわねホント。


『どういう状況だったの?』

「意識を侵食されていたのよ、虫にね。それも駆除したし、目が醒めれば本当の意味でカティアという女と対面する訳。」

『成る程、さっきの言動はその虫が影響してる?』

「あの負の感情はホンモノだし、全面的に虫が影響しまくってるって訳ではないわ。負の感情を増幅してただけみたいだし。」


 そう言いながらも、奥の部屋のベッドへとカティアさんを寝かせに行くイヴ。


「カティアは、一体どうしてしまったんだ?」

「それを今から説明してあげるわ。」



ーーーーーーーーーーーーーーー


 目の前の少女があの時の紅い髪へと変化した。それだけではなく喋り方も変わっている。まるで別人だ。それはあの時も思った事だが、その思いは今回で更に強くなった。

 その少女が、カティアの首筋付近をおもむろに触り何かを握り潰す素振りを見せる。俺には何をしているのか全く分からないが、その直後にカティアは気を失い少女に抱きかかえられベッドへと連れて行かれた。


「カティアは、一体どうしてしまったんだ?」

「それを今から説明してあげるわ。」


 そう言って振り返る少女、最早女性といった方が良いかもしれない。そんな彼女が髪を少し搔き上げながら、椅子へと案内する。


「どうぞ。」

「あ、ああ、すまん。」


 お茶の用意をしている様なのだが、手が余りにもぎこちない上独り言を言っている。正直怖いな…。


「あぁん、もう、交代!」

「ちょ、それは卑怯じゃないかな!?」


 そしていつの間にか何時もの少女に戻っていた。こちらは慣れた手つきでお茶と菓子を用意していた。


「はい、どうぞ。」

「う、うむ。すまん。」


 柄にも無く、声が上ずっていた。なんとも恥ずかしい限りだ。


「そうそう、説明だったよね。」


 そう言ってニヤリと笑い、こう口にする。


「じゃあ、交代だね。」


 またしても紅い髪の女性へと変化した。正直、この変化に俺は付いていけていない。コロコロと別人に切り替わるなんて一体どんな魔法だと問いたい所だが、カティアの現状を把握しておかないと安心できない。


「それで、説明してくれるか?」

「はいはい。えっと、カティア、だっけ? 虫に寄生されてたのよ。」

「虫?。」

「そう、虫。この場合、呪術的な呪いを指すのだけれど、この虫が普通の連中には視るのが難しいのよ。今回はかなり早い段階で見つける事ができたのは運が良かったわね。下手をすると手遅れの段階での発見になっていたかもしれないわ。」

「て、手遅れの場合は、どうなるんだ?」


 心臓の音が頭に響く。バクバクと正直煩いくらいだ。最悪は免れたと言うのに、俺は落ち着かなかった。本当に今が最悪の状況じゃないのか?と疑ってしまいそうになる。


「虫に全てを盗られるわ。」


 呆気なく結果を言う紅髪の女性。


「全て?。」

「そう、全て。魂や感情、その存在までもが喰われるわ。」


 なんでも無い様に平然と言っているが、本当はとんでもない事だ。俺は本当にカティアが早期に処置できたことを心から喜んだ。


------------------


 酒場のマスターのバッカスさんとリネットちゃんにお茶とお菓子のおかわりを注ぎながら、カティアさんとの馴れ初めを聞いていました。


「俺とカティアが出会ったのは、俺がまだ冒険者をやってた時だったなぁ。」

「おとーさん冒険者だったの?」

「そうだぞ。これでもちょっと有名な冒険者だったんだぞ。」

「へぇ〜、かなり強かったんですか?」

「まあな、当時は雷戦のバッカスなんて呼ばれてたんだぜ。」


 そう言って豪快に笑う。ボクには、冒険者などは到底無理な話なので正直バッカスさんのお話が羨ましいです。これが俗に言う無い物ねだりなんだろうと一人思う。


「そんな時このサンテグリルで会ったのがカティアだったんだ。今は美人系だが、当時は美少女系でな!。凄かったんだぜ。」


 そうして惚気話を聞いている時に、奥の寝室から起き上がる気配と共にこちらに来る音が聞こえてきたのでお茶の準備を始めた時にカティアさんが顔を出しました。


「あ、あなた、何の話をしているの?」

「おう、リーンが俺とカティアの馴れ初めを聞きたいってんで聞かしてやってるとこだよ。」

「も、もう!。そんな恥ずかしい話はしなくていいわよ!。」

「良かった、元気になったんですね。」


 起きてきたカティアさんに言葉をかけると、ゆったりとした動作で頭を下げてきました。


「先程は失礼しました。自分でも何故あの様な事を口にしたのか分かりません。」

「さっきは虫に寄生されてたので仕方ないですよ。気にしないで下さい。」


 そうして、カティアさんの置かれていた状況を説明していくと顔が青ざめていきました。そしてその事に対しても何度も頭を下げられ、話していく内にどんどん親しくなり次回お茶会をする事になりました。

 そのお茶会の際はボクとカティアさんとリネットちゃんのみとなり、残念な事にバッカスさんは除け者にされてしまい心の中でこめんなさいをしました。


 それからと言うもの、ボクはバッカスさん一家とは家族ぐるみのお付き合いになり現在に至る感じです。

 恐らく、このサンテグリルで一番親しい一家では無いかと思いますね。そんな家族の様な一家とシャンティ姉さんが会ってしまったのでした…。

明日はポケモンの新作の発売日ですね。

皆さんは買われますか?


私は買ったところで積まれるだけなので正直買わないかも知れません。

予約はしてるんですよ?。

まぁ、その前に皆さんが買っていくための準備があるんですけれどね…。


憂鬱だわ、100件以上予約入ると、本当に憂鬱だわ。


いずれ番外編を突っ込みたいです。

では、また近い内に更新しますので暫しお待ちを。

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