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雷天龍の渓谷02

「全く、感謝されこそすれそんな目で見られる筋合いはないと思うぜ?」

「感謝?。ボクたちは別に頼んでないよ。それに、ライゼルカは悪い事して無い…。」

「んだよ、お前もその害龍の仲間か?」


 この男は、最低です。敵です、生理的にも無理ですし。


「その害龍をこっちに寄越しな。あと、お前も来い。俺様のモノにしてやる。」


 ムリムリムリ、こんな奴絶対無理!。人をモノ扱いなんて、ホンットに最低!。


 いきなりライゼルカの身体が眩い光を放った後、すぐに収まったけれどそこには龍の翼やライゼルカの頭にあった角を生やした美人さんが横たわっていました。


「へぇ、これはなかなか…。」


 身に覚えのある、あのいやらしい視線が美人さんに向けられています。悪寒がします、最悪です。


 ボクはあの視線が嫌いです。不躾でひとの事を値踏みするかの様な視線…。何て最低なんでしょうかね。


「ん、んぅ」


 美人さんが目を覚ましました。瞳は淡い翠色(みどりいろ)ですごく綺麗です。ついつい見惚れちゃいますね!。


「おぉ?お主は、イヴ、ではないな?」

「うん、ボクはリーン。イヴは今疲れきって眠ってる。」

「そうか…。決着がつけられなんだな…。」

「ライゼルカ、で良いんだよね?」

「おぉ、そうじゃ。雷天龍姫・ライゼルカはわしじゃ」


 感じの悪い男を放ったらかしにしてボク達は喋る。だって、嫌だもんあんなのと関わるの…。


「それにしても、ドラゴンスレイヤーに斬られたにしてはダメージが少ないのう。」

「エリクシールを使ったからね。傷なんかには最適でしょう?」

「……、最適も何も、そんな高価なもんをわしなんぞに使うヤツがあるか!?。」


 そう怒鳴るライゼルカ。いや、ボクも必死なんだよ?。エリクシールでやっとの傷とか意味わかんないよ?。


「でも、ありがとうな…。」


 顔を赤くしたライゼルカは、恥ずかしいのかそっぽを向いている。


「どういたしまして」


 なんだか、おじいちゃんと話してる気分になってくる。是非ともボクたちと一緒に来てほしいよ!、そう思います。



「おい、俺様を無視するんじゃねぇ!」


 コレさえいなければ良いのにね!。流石にボクもコイツだけは許せないし、生理的に無理!。


「なに?。今ライゼルカと話してるんだけど?」

「なんじゃ?今はリーンと話しておるのだかな!」


 男がピキピキと青筋を立てていく。


 パンッと乾いた音が辺りに響く。

 ボクは一瞬何が起きたのか分からなかった。暫くして、ようやく自分がこの目の前の男から叩かれた事を理解した。

 じんわりとした痛みがボクの頬を襲う。それと同時に熱くなっている頬をつたう涙。


「くっ、リーン!。ドラゴンスレイヤー、貴様ぁ!」

『…、殺す!。姉さんに手をあげた奴は、誰であろうと絶対に殺してやるッ!?』


 情けない事だけれど、非戦闘員のボクはあの男から叩かれても何もできない。


「大丈夫だよ!。ボクは大丈夫だから。イヴもライゼルカも落ち着いて。」

『けど!』

「じゃが!」


 2人とも優しいね。でも、大丈夫。ボクは、こんな男には負けないから。


「おいおい、脚震えてんぞ?。」


 そう言って顎を持ち上げる。好きな人にされるならまだしも、こんな男にされるのは正直嫌。そんな心情を知ってか知らずか、ニヤリと笑う。


 気持ち悪い。


「黙って俺様のモノになってろよ。存分に可愛がってやるからよ?」

「誰が君なんかのモノに。鏡見た方がいいよ?」


 またパンッと乾いた音が響く。


「てめぇ、自分の立場分かってんのか?」

「今ここで、殺してもッ!?」


 その瞬間に男の身体がくの字に曲がる。そして瞬く間に男は吹き飛ばされた。地面に身体を何度か打ち付け転がっていく。終いには壁にぶち当たり止まる。


 ボクは何が起こったのか分かりませんでした。でも、今目の前に綺麗な金色の髪を靡かせた女性が立っていました。


「ちょっとライゼルカ〜?。まさかと思うけどあんな雑魚に負けたの?」

「んなっ!?。違うわい!!、その様なヤツなど万全の状態なら瞬殺じゃわ!」


 ライゼルカと親しげに話すこの女性は一体誰なんでしょう…。気になります!。


「貴女も大丈夫?。何か頬打たれてたみたいだけれど?」

「あ、はい、大丈夫です。ひりひりしますけど…。」

「そう、なら後で治してあげるわ。今は、不意打ちでライゼルカを傷付けて、あまつさえキミみたいな娘に手をあげた小僧に身の程を教えてあげないとね〜?」


 ライゼルカが歯をカチカチならせながら青ざめている。それに、この人相当怒ってるんですけど…。

 それにしても、本当に綺麗な金髪にそれに見合う整った顔立ち。それに何より、この世界に来て初めて見ましたよエルフ耳!。


 そんな事を思っている間にも、その女性はボクの目の前に背を向けチラリとこちらだけを見て立っていたのでした。

夏ですね!

お祭りも近いですね!


綿あめとか好きですけど、手や口がベタベタになりますので気をつけて食べてくださいね!


かき氷のシロップって味が全部一緒らしいですよ?

何でも視覚で騙されてるんだとか。

不思議ですね!


ではまた次回、ばいば〜い!

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