きっかけは小さなことから
どんなことも始まりは些細なことだ。
それに気づけるかどうかで、世界は変わっていく。
次の朝
「あぁ、体痛ぇ……」
さすがに、屋根の上は固かった……起き上がり周りを見渡してみると……
「ん?」
ギルドから離れた、路地の先の小さな空き地。そこに一人の人影が立っているのが見えた。
気になったら追いかけてみるのが世の中を楽しむコツなので……
「とりあえず……気配をなくす魔法とかを作らなきゃな」
気配を消すのと、自分の周りの音を消すのと、そうだ姿を見えなくして……
「よし、完成。魔法名は……【無色の想像】」
………………
…………
……
というわけで、その空き地近くの建物の屋根の上にきてみました。
「あれは……イアかな?」
どうやら、魔法の練習のようです。初級系の魔法を何個か出して操作していますね。
驚くべきは、その無駄の無さと、制御の上手さ。多分、何度も練習したのだろう、詠唱から具象化までの、流れが流麗でまったく持って無駄が無い。
無駄を根こそぎ排したその動作は一種の芸術にも見えた。
(にしては、何で初級だけなのか)
広場の広さ的には、中級、いや一部の上級もつかえそうだが……
「あと、何か違和感を感じる……」
こう、すごい、テンプレが起こりそうな。
もしや……
「思い立ったが吉日、やってみましょう!!」
目を何度かつぶり、意識をそこに集中させる。すると、ライトの目の色が片方だけ変化する。
いや〜昨夜、暇だったから自分の体をいろいろいじっていたら魔眼っぽいものが発動したんですよねー。
すばらしいね、厨二スペック万歳です。
今発動したのは【探求者の緑】いわゆる解析系の能力で、イアを見てみればわかるだろうという。
では、早速
そうして、視線を向けると瞳の緑色が一瞬輝き……
…………
あぁーこれか、確かにすべて納得した。ずばり
魔 力 封 印 フ ラ グ
まぁ、確かにそれならすべて辻褄も合うわな。
体の中の魔力は多分昨日あったメンバーの中でも群を抜いて高いけど、それを使うときに変なストッパーがかかって全然魔力使えてないんですわ。
おかげで、使える魔力も少ないから、出せる魔法も小規模になると……。
「しかし、困った……」
あの程度の封印、破壊するのは造作も無いんだが、破壊したらしたで、塞き止められてた魔力が暴走しそうで怖いなぁ……
まだ、能力を繊細に使えないうちは危ないし、後々考えておこう。
そうこうしているうちに、イアが空き地から動き出した。そろそろ、みんなが起きる時間なのだろう。
(じゃあ私も戻りますか……)
それにつづいて、ライトも屋根を伝ってギルドに戻り始めた。
ギルドに戻り朝食を食べた後、メイコ姉さんからお呼びがかかった。
呼ばれた通り、ギルドの事務室に向かうとメイコさんが机に座っており、こちらに気づいて、手招きをしている。
そのまま呼ばれたとおりテーブルを挟んで向かいの椅子に座る。
「で、あんたにはここに所属してもらうから、チャチャっと登録手続きしてしまいましょう」
向かってすぐ、こんなことを言われました。さすが、メイコさん私の意志とか完全無視です。
「と、言っても具体的にはどういうことをすれば?」
すると、メイコはポケットから1枚のカードを取り出した。それに、机の引き出しから取り出したナイフで指の腹を切り、
数滴血をたらすと小指でさらさらと文字を書く。
そして差し出されたカードには、綺麗な筆記体で『メイコ・フェウダール』と書かれていた。
「じゃあ、その下にあんたの名前を書いて。それでOK」
「わかりました」
と、返事をしたはいいものの、自分で自分を傷つけるのはどこでも、たとえ世界を超えても怖い。
散々迷った挙句、差し出されたもう1本のナイフで恐る恐る、指を切り血を垂らすことに成功した。
そこからかすれながらも何とか名前を書いていく。
「これで……よし、え、うわっ!?」
その途端、カードが輝きその色を白から変えていく。
光が収まった後にそこは
「なんだこれ?」
半透明の薄い青紫色に金色の文字が書き込まれたカードがあった。
「……これは?」
「それはギルドカード。それが、アンタがここに所属している証。
そして、そのカードを出せば、ギルド専用の施設や設備が利用可能になる許可証にもなるわ。
アンタの血が使われてるから、アンタ以外には使えないけど、なくさないでね」
手にとって見れば、薄く硬いがプラスチックのように脆そうではない。何か良くわからない未知な物質らしい。表面には『ギルド名』、『名前』、『ランク』、そして『ギルドマスター名』他にもいろいろ書かれている。
「後、さっき垂らした血の中に含まれる魔力の質や濃度によって、そのカードの色が変わってランクが一目でわかるようになるんだけど……
何よその色、見たことがないわね……」
「そんなこと言われましてもねぇ……」
「まぁ……いいわ、とりあえず私が見たことがないってことは、相当上のほうなんでしょう。
ミクから聞いた話によればドラゴンは倒せるようだし、実力はあるだろうから、ハイ、この依頼行ってきて!」
そういって、渡してきたのは3枚の依頼書
「ん〜?『トロール20体の討伐』『吸血木の採取』『霊命の水の採取』これをやれと?」
「そう、報酬は一部をギルドに出してくれれば後は、そのまま渡すわ。まぁお小遣い稼ぎだと思ってがんばってきなさい!あの子達も別の依頼で外に出るから」
「結構とりますねぇ……4割とは……」
「ここで生活してる身でしょー?食費とか、宿代とか考えたら安いくらいよー?」
「はーい……」
そういって、ライトは気だるそうにしながら扉を押して外に出る。
一人、事務室に残されたメイコは力を抜いたように椅子に寄りかかり大きく息を吐いた。
「アイツ……いったい何者なのかしら……」
………………
…………
……
ハイ、というわけで、廊下に出た瞬間に転移して前の森に出てきました、ライトさんです。
なんか特に当てもなく、ふっと転移したら、ここに辿り着いてしまいました。そろそろ、転移もきちんと解明しないと事故りそうで怖いなー。
「にしても、情報を何も持たないで来たのはマズッたな……」
普通は最初に、聞き込みとかから始めてフィールドに出るだろうに……まぁ、なんとかなるっしょ!
そう思って歩き出そうとして……
[白いイヤホンを耳に当て〜]
「この音は……」
そうして手を空間に突っ込んでそこから、あの携帯を取り出す。
「もしもし」
「お疲れー、元気してる?」
「まだそんな時間たってない割にはもう疲れが出始めてるよ……」
「えぇー?せっかく良い世界に送ったのに……僕なんか毎日楽しくてハッピーライフさ!!」
この神様、消し炭にしてやろうか?
「まぁ、そんな君に朗報ですッ!」
「あぁ?」
「君、今、一人じゃ解決できないことを何個か見つけてるでしょ?」
「……」
間違ってはいない。IAの封印も、時間をかければ問題ないが、あれではいつ暴走してもおかしくない。
正直あの状態で保っているのが不思議なくらいで、今すぐでも解除はしたい。だが、それにはまだ足りない。
他にも昨夜の【天を見下ろす書庫】で感じたが、創造した魔法やこの世界に蔓延る理論、理解すること、やらなきゃいけないことがありすぎる。
しかし、あの神様に頭脳を引き上げてもらったとしても、発想の問題や、別視点からの意見など様々な問題がある。
誰か、自分よりも理解力に高く、張り合えるようなやつが欲しい。
「そんな貴方のためにぃぃぃ!スペシャルサプラァァァァイズッ!!」
「……は?」
「私はそんな貴方の現状を解決するためにとっておきのプレゼントを用意しました!!」
「プレゼント?」
「そう!既にその世界に発送済みで、もう少ししたら君のところに届くと思うよ!!内容は届いてからのお楽しみ!!
じゃ、僕はネトゲのレベルリングにいってくるから、じゃあね!!」
「あっ、オイ!」
プツン
あの神様、いきなりかけてきたと思ったら、一方的に切りやがった……しかもプレゼントだと……なんか、嫌な予感もしなくはないんだよなぁ……
「まぁ、成るようになれだ。とりあえず、先に進もう」
そうして、ライトは森の中を歩き出した。
………………
…………
……
「にしても、何か手がかりは……」
『トロール20体の討伐』『吸血木の採取』『霊命の水の採取』どれも見たことも聞いたこともないが、とりあえず、解決できそうなやつから考えよう。
「となると『霊命の水』は水って言うからには水場を探せばいいかな」
手がかりはない以上、そうするしかない。まぁ、それっぽいものを見つけたら『探索者の緑』で解析すればいいし。
そう思って、1時間ほど適当に歩いていたら
「わお……」
なんでかわかりませんが、トロールと思われるものの群生地にぶつかってしまいました。すばらしい幸運ですね、全く。
「まともな装備なしにこんなの倒すのか……」
ざっとみて30体ぐらいか……中には色の違う個体もいるが、多分亜種でリーダー格だろうと適当に見当をつける。体長は約2m以上、武器は巨大な棍棒。多分殴られたら痛いでしょうね、あれ。
「どうすっかねぇ……」
自分の頭の中で、適当な殲滅系魔法を創造する。倒した証拠が残るように威力も調整しなきゃいけないから……などといろいろ考えを巡らせていた。
だから上から落ちてきているものにも気づかなかった。
ドォォォォォン!!
「な、なんだぁ!?」
なんとなく認識できたのは空から何かが落ちてきて、それがトロールの群れの中に突っ込んで、隕石みたく爆風と衝撃波を撒き散らしたということ。
少しずつ晴れる砂煙の中をよーく、目を凝らしてみてみると、そこに見えたのは、吹き飛んだトロールの残骸と、その中心に刺さった
「……人?」
なんか、人っぽいものが頭から刺さっていました。
「もしかして、あれがさっき言ってたプレゼントか……?」
すると、その中心の人はもぞもぞと動き出すと、強引に上半身を引き抜き、辺りを見渡す。
「あれは……もしかして」
その人影に、頭の隅にあった。人物を思い出し、思わず駆け寄る。
「おーい・・!」
「え?洸!?」
その落ちてきた人物は、洸の前の世界、生前の時の親友『佐久間 悠太』だった。
………………
…………
……
「で、なんでお前ここにいるの?」
「いや、それはこっちの台詞だ。なんで一回死んだお前がいるんだよ!
そもそもここどこで、どんな状況!?」
あー、説明面倒くさいな……しかも、今周りに、被害を受けなかったトロールが襲い掛かってきて、それを球体状の結界で防いでいるのだけど、すごく鬱陶しい。
「ちょっと、待って。今伝える効率的な方法考えているから……」
なんか、こう。頭の中の必要な情報を伝えるように細工して……余計なことは伝えないようにして……
「うーん……これでいいかな。【百聞の囁き】」
効果としては、自分の伝えたいことをそのまま相手の脳内に送り込む!しかも余計なことは伝えないフィルタリング機能付きという便利仕様です。
「あぁー、成る程、理解した。うん、確かにそんな変なのに会った。なんか、似たような要望もした、うん」
理解が早くて何よりだ。
「で、つまりはここでは、今まで夢に見たファンタジー的なことを出来ると?」
「そういうこと」
すると、徐に悠太は手を上に差し出す。
「何を……」
「【悪食の波紋】」
その瞬間、結界の外に濁った紫色の波が広がる。それに触れたトロールはその部分が削り取られたように消滅していく。
数瞬後には、一部の消滅し切れなかった残骸が広がる光景が広がった。
「…………うわぁ」
「なるほど、一応イメージでも魔法は出せるけどまだまだ荒いな」
「いや、完全に消滅させられたらオレが困るんだけど!?」
そうして、ライトはため息をつき、結界を解除すると、残骸から素材を集め始めた。
「数的には24個か、十分だな」
「で、なんか他の依頼は何だっけ?草と水だっけ?」
「そうそう、全然見たことも聞いたこともない、草と水を探す」
そうして、ポケットから折りたたんだ依頼書を取り出す。
「まぁ、名前どおり変な木と、なんかすごい水なんだろうな」
「それって、多分向こうにあった、変な泉付近のことか」
そうして悠太は、ライトが来た方向とは逆のほうを指差す。
「……なんでそんなの知ってんの?」
「空を落ちるときに、それっぽいものが見えた。ただその後に色々焼けて溶けちゃったからチラッとしか見てないけど」
「!?!?」
え?焼けて溶け……えっ?
「……(ワナワナしてる)」
「ん?あぁ、なんか、体が消し飛んだりしたら再生するようになってるらしい。すごく便利……じゃなくて、目的のものがあるなら取りに行こうぜ、時間がもったいない」
そう言うと悠太は指差したほうに向かって、何事もなかったかのように歩いていく。
(オレ、もうアイツを普通の親友として見れるかが不安になってきた……)
一抹の不安を感じつつも、おとなしく悠太についていくライトだった。
………………
…………
……
「ふぅ!無事帰還っと」
「おぉぉぉ!!素晴らしい、素晴らしいぞ、この世界はぁぁ!!」
というわけで、採取を無事に終えたので悠太を連れてギルドのちょっと手前に戻ってきました。いやぁー、『吸血木』が『霊命の水』の泉の周りにたくさんあって助かった。というか『吸血木』って『霊命の水』を養分にしてたのか。『霊命の水』真っ赤だったもんな。
そうして、ギルドの扉の前に立ち、ふと頭の隅に何かひっかかっていることに気づく。
(ん?そうだ、確か悠太って……)
「すみません、失礼しま……」
扉を開け、中に入ろうとして悠太は一度立ち止まり、そのまま戻ってきてオレの肩をがっしりとつかむ。どこかしか、目は血走って、息が荒いように見える。
「なぜ!この場に!あの双子の天使が!いるのだ!答えろ、答えるんだ、洸!!」
(そういえばこいつ、重度の鏡音廃だったっけ……)
頭をグラグラ揺さぶられながら、思い出す。確かあの時は面白そうだって思って、この世界にVocaloidの皆さんがいるのは伝えてなかったな……まぁ、早く何とかしなきゃ変な目で見られるので対策を打つ。
「ハイハイ、その話は後でな、な。とりあえず、手続きをして、オレの部屋で話そうか」そうして、中に入っていく。
「ライト・アーヴァーン、ただいま戻りましたー」
「早ッ!?アンタが長距離を一瞬で移動できるって話は本当だったのね……」
「「お帰りー」」
入ってすぐの大広間にいたのはメイコ姉さんとリン、レンの3人。他は依頼でいないのか気配はしない。とりあえず、メイコ姉さんに依頼のものを渡す。
「はい、じゃこれ証明用の『トロールの爪』20個と『吸血木』に『霊命の水』。以上です」
「とくもまぁ……何の情報もなしに取ってこれたわね……」
「勘と運ですね!!」
「…………」
なんか、思いっきりため息をつかれました。私が、何をしたというんだ。
「で、あれが私の故郷の親友の 「『シルフィグ・ハーゼン』と申します。今回は、知り合いのライト君に途中で会い、こちらにこないかということでやってまいりました。」 だそうです……」
(おい、なんだよその名前。そういうのがあるなら先に言えよ)
( 3 秒 前 に 考 え た)
後で、こいつは殴り飛ばす……
「ふーん、ま、うちに所属したいなら問題ないわ、部屋はあるし。じゃあ後で手続きでもするから、あそこの事務室に来て頂戴」
そう言って、メイコさんは部屋に戻っていく。
「それじゃ、オレもあそこの部屋にいるから終わったらきてくれ。話さなきゃいけない事もあるしな」
そうして、ライトは部屋に戻っていった。
「お、来たな」
ライトは開いていた【天を見下ろす書庫】を閉じて顔を上げる。そこにはギルドカードをひらひらさせながら立っているシルフィグがいた。
「なんか、薄い青紫に金字になったんだけど、これってランクどれぐらいなの」
お 前 も か
「いや、オレもわからない。まぁそれなりに高いんじゃないか?まぁ、それより重要なのはこっちだ」
先ほど、頭の中でまとめていた情報を【百聞の囁き】でシルフィグに送りつける。
「痛ッ、これ一気に情報が来て頭痛いから自重してくれ……ほうほう、イアまでいるのか……それで、封印が……成る程、大体理解した」
「というわけで、早急に二人で魔法理論について学び、そして尚且つ、前の世界で妄想していたことがこの世界で成り立つのかを検証したいと思う。要は、とっとと勉強して自由に魔法使えるようになろうぜ、ということだ」
ありがたいことに、神様に二人とも頭脳は前の世界では比較にならないほど高めてもらっている。それなりにスラスラと行くだろう。
「それなら、ありがたい。面白いこと、興味あることに手間暇、時間は惜しまないからな」
「じゃ、さっそく、まずは、この本にある基本の魔方陣の構成から……」
お金と本は、前の夜に調達して来ました。ドラゴンってやっぱりどこに言っても高いね、うん。とにかく、小学生レベルの基本から全て徹底的に頭に叩き込んでいく。
その後は、読み終わり、議論して理解を深め、そして、人気のない裏路地に転移してそこから本を買いにいき、読んでの繰り返しで時間をすごした。
「ライトさーん、夕飯が出来ましたよー、ライトさーん……!?」
依頼から戻り、返事がなかったライトを呼びに部屋をのぞいたミクが見たもの、そこには少し前までは、ベットや机、簡単なラックなど必要最低限の物しかなかった部屋に、これでもかというほどの本が散らばり、その中で大量の乱雑なメモ書きや計算用紙に埋もれて眠るライトとシルフィグの姿だった。
………………
…………
……
「というわけで、新しく、ギルドに入ることになりました、シルフィグ・ハーゼンです。よろしくお願いします」
「「「「「おー!!」」」」」
というわけで、夕食後にシルフィグの紹介も無事に終わり、優雅なブレイクタイムである。それにしても、初めて会ったときはあんなに動揺していたのに、今では震えの一つもない、たいした精神力である。だからといって、脳内も落ち着いているのかというと、長年の付き合い上それはないと確信している。あいつの中は今まさに「紳士(そう書いて変t……と読む)」ことに満ち溢れているだろう……。
「あ、そうそう、あんたら今度からミクたちと同じ学校に行くことになったから」
「「へ!?」」
「はい、証明書。なくさないでよー」
そう言って、2枚の丸められた紙を放り投げてくる。開いてみると中には、何か小難しい文章……要約すると王立魔法学校への入学を特別に許可すると書いてあります。どうやら、シルフィグも同じ内容らしい。
「大変だったのよー、ライトはともかくシルフィグを入れるの。まぁ、ともかく入学は3日後、それまでに色々準備するから明日から動き回るからね!」
「「はーい」」
そうして、次の日から昼は買い物、夜は知識吸収という日々をすごし、そして待ちに待った、王立魔法学校に入学の日やってきた。