転生は突然に
奇跡は1度しか起こらないが、偶然はいつも重なるものだ
おっす、オレ黒石 洸!好きなものはゲームと妄想、嫌いなものは現実を見ること。16歳でぴっちぴちの高校生さ!
さて、突然自己紹介したわけだが、今現在、私は
上空数千メートルから自由落下中です。
「アァァァァァ!!死ぬゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」
あれ……どうしてこうなったんだっけ……。
………………
…………
……
もう感覚も無い。目の前は真っ白だ……真っ白?普通真っ暗じゃ……
あれ?体が動く、てかここどこ?そう思って体を起こして辺りを見回したら……
なんか羽をはやしてる真っ白な服来た兄さんが、ゲームやってました。
(待て、これはもしや今まで何度か小説で見た、転生フラグではないか?
じゃあ、あれは神様か?え、だけど全く貫禄ないし……ゲームやってるし……)
「お?目が覚めたみたいだね」
現状を考察していたら、ゲームしてた兄さんがこっちを振り返ってきて
「いやぁゴメンゴメン、操作ミスって間違って殺しちゃった★」
ほぅ……?
「オレは!お前が泣いても!殴るのを!やめない!」
「ちょ、痛い、神でも痛、ちょ、やめアブフォ!!」
約30分後
「で、間違って殺したお詫びにどっかの世界に連れて行ってあげると?」
「ふぁい、ふぉふぉふぉおひふぇふ(ハイ、その通りです)」
目の前には顔の原型がなくなるほど歪んだ何かがいます。ちょっとやりすぎたか……
「で、スペックはどのくらい弄れるんだ?」
「(ピカッ)まぁ、何処までもいじれるんだけど、
その世界に向かうに当たってその世界での問題を解決してもらうからスペックが高いほど刺激が増えます」
(一瞬で治しやがった……やっぱり神か……)
自称神と名乗る者は、自分の顔を治療しつつ、洸の前に何かの画面を出してきた。
「じゃあそこに好きな能力を書いて。全部叶えてあげるよ」
全部?ほう……言ったな。
「分かった、まぁ少し待ってろ」
そして約一時間程たったとき洸が突き出してきた望みは、
「ねぇ君……これ僕の能力を軽く超えてきてるんだけど……」
「全部叶えるんだろ?神に二言は無いよな?」
ほとんどの厨二小説にあるような、代表的な能力を思いつく限り書き綴って見ました。
まぁ、代表的な能力として、物質、能力を問わず、「創造」する、
オレのいた世界の漫画、アニメ、ゲーム、小説などの技を自由に使える、
体力、目力は無限、頭脳を天才的に、肉体とかの改造し放題、あと他にもetc etc ……
「だけど……はぁ、仕方ない。となると行く世界はここで……」
諦めたかのように、神は別の画面を出すと色々な設定をし始めた。
「じゃあ君の行く世界は「アストラシア」で、解決するものはかなり難しくなるけど良いね?」
「よっしゃ!どんとこいだぜ!」
「それじゃ、いってらっしゃい。異変解決頼んだよ〜」
「おう!……て、どうやってその世界に行くんだ?」
「あぁそれはもう、次元を繋いでるから……」
すると突然足元に穴が開いて、
「普通天国って空のかなたにあるよね?じゃ、いってらっしゃーい」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
で最初のところにいたるわけだ……
(あの神……次は顔の面積を二倍にしてやる……)
だが、今はこの急速落下状態をなんとかしないと!
「飛行能力で思いつくものは……」
瞬間的に自分の厨二ブレインをフル稼働させて、この状況を打破する術を編み出す。
「【逆さ天井の夢】」
その瞬間、落下速度が急激に緩み、最終的に浮かんでいるような形になる。
とりあえず、早速魔法を創造してみたが、うまくいったようだ……
「ふむ一応この世界にも重力の概念はあるみた……え?」
魔法を操作してゆっくりと落下していた真横。
そこには全長30メートルくらいの、真っ赤なドラゴンが、口をあけて
「ちょ!えぇぇぇぇぇ!【姿霞む鏡】!」
直後、ドラゴンが巨大な火球を吐き出してきたため、慌てて能力を作って跳ね返す。
「いきなり何してくれるんじゃ!よろしい、ならば戦争だァァァ!」
そして火球を跳ね返されて悶えているドラゴンに向かって飛んでいく。
「良くわかんないけど、強いパァァァンチ!!」
そのまま全力でドラゴンの脳天を叩く。
「そのまま〜蹴落とすッ!」
そして一回転して、全力で踵落としを食らわせて頭からドラゴンを地面に叩き落す。
「そのまま刺身にでもしてやろう!」
そうして思いっきり手を振ると、真空刃っぽいものが出たのでひたすらに、手を振り、切り刻む。
まぁ、刺身というよりミンチになったが問題なかろう。
そのままゆっくり、地上に降りてボロボロなドラゴンの素材を回収。
場所は〜そうだなぁ……空間を創造!そこに放り込む!
そうこうして素材を回収してると、落ちた森の木陰から一人の人物が出てきた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〜???〜
私は今日、依頼のために近くの森に住み着いたという「レッサードラゴン」の動向調査
に来ていました。レッサードラゴンは強さはそうでもないんですが、その凶暴さからよく討伐依頼が出ています。
ただ、今の私ではドラゴンなんて太刀打ちできないのでとりあえず調査に来ていたのですが……
「ハッハァァ!ドラゴン素材がぼろ儲け!いとうれし!!」
なんか不思議な人がレッサードラゴンを解体して空中に放り投げています……
しかもその素材は空中で突然消えてますし……なんでしょう、あれ?怖いです、ものすごく不気味です……
「ん?誰だ、そこにいるの?」
!? 気づかれてしまいました……隠れてたら攻撃されることもあるので、おとなしく木の陰から出ます。どうか、どうか殺されませんように……!!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〜洸〜
皆、オレは今信じられないものを目にしている……先ほど呼びかけたら、木の影から出てきた人物なんだが……
きちんと整ったスタイル、服装は、あれはレザーアーマーか?動きやすい軽装なんだが、まぁそれはいいんだ!
今オレの目の前にいるのは!青い目をして、綺麗な声で、緑のツインテールの、「初音ミク」が目の前にいるんだ……
なぜだ、彼女は電子のアイドルであり本来なら二次元での存在であるからこそ、
あのような変幻自在の美しさを持つものであり三次元に存在しては……
いや、だが三次元だからこそ五感でその存在を感じられるという魅力も捨てがたいが……
いや、むしろ逆か?オレが二次元にはいったのか?二次元入りですかヒャホーイ!な展開ですか?
なるほどつまりは 「ミクさん可愛いです」というわけであり……ゲホン、とりあえずこの膠着状態を脱出しよう。
ちなみにこの考察時間は0,2秒で終わらせております。
「ミクさん……ですか?」
「な、なんで私の名前を?というか貴方は一体何者ですか……?」
「ん?オレは黒いs……」
まてよ?この世界は別世界。わざわざ本名を出さなくても良いんじゃないか?例えば……
「オ、オレは ライト、ライト・アーヴァーン で今はちょうど旅人やってます」
厨二?いいんだよ、この世界じゃ!
「ライト……さんですか?えと、私はミク ミク・トラフィティ といいます。それで……そのドラゴンの調査に来たのですが」
ん?このドラゴン?あぁ〜もういらない部位しか残っていないっすな……。
「……よろしければ私がいるギルドに来ませんか?それの討伐報酬もきっと出ると思うので。」
「え、いいの?じゃあお言葉に甘えて」
そうしてミクさんについて行って森を歩いたのですが……
〜3時間後〜
「ミクさん、ここからそのギルドって、どれくらいかかるの?なんかもう夕日見えてますが……」
「そうですねぇ……直線距離で40km、まぁ、休憩含んであと2日ほどですかね?」
「なげぇよ!?」
なに、この世界では歩くという言葉は野宿含んだ旅を意味するの!?
という訳で、転移を使ってみることにしました
「直線距離で40kmならその100m前に……それじゃ、ライトいっきまーす!」
「え?ライトさん一体何を」
ミクさんの手をつかんで、出した魔法陣を起動させてると、一瞬眩い光が見えたと同時に、二人の姿はその場から消えた。
「ハイ、到着〜」
「へ?あれ、ここは……なんで大通りに……というか何をしたんですか!?」
「ん、ちょっと時空間を飛び越えてみました。」
どうやらこの世界には転移とか、空間系の魔法がないのか?まぁ、何とかうまくいってよかった。
「とりあえず、そのギルドってのはどこだい?」
「あ、はいこちらです」
と、ミクさんと少し歩いてついた先は
「ここが私が所属しているギルド『天鳴の歌声』です!」
「へ、へぇ……中々趣があるようで……」
木造立ての逐50年は完全に越してそうなボロ屋がありました。
いや、確かに大きいし、なんかいろんな部屋も有りそうだし便利だろうけど……
地震起こったら崩れるんじゃないか?耐震基準法大丈夫?
「ただいまー、あぁぁぁ!メイコさんまた飲んでる!!」
あー、なんか展開が読めたわ……。そう思いつつギルドに入ってみれば、意外と綺麗に整えられており、
そしてバーのようなカウンターに大量の酒瓶を撒き散らしながら突っ伏しているメイコさんとそれを揺さぶっているミクさんがいました。
「メイコさん!依頼達成して来ましたから、起きてください!」
「う〜ん……あれ?ミク、帰ってくるの最低でも明後日ぐらいじゃなかった?」
あの量で少しも酔っていないだと……!?馬鹿な……やつは化け物か……!?
「それが、あの人が既に討伐してて……それで連れてきてもらったんです」
「う〜ん……あんた誰」
お、やっと視線が向けられましたよ。
「オレはライト・アーヴァーンといいます。旅をしていたところドラゴンが道中にいたので討伐したらこのようになりました。」
「まぁ……別にいいんだけど、依頼されて無い人間がそんなことしても報酬は渡せないよ?」
「それは良いんですが……じゃあ宿はどこかありませんか?外は暗くなってきたのでどこかで一晩明かしたいのですが。」
「あ、それなら、うちに泊まりな!部屋はたくさんあるし、ミク、案内しな。」
「あ、はい。すみませんライトさん、こちらです」
といわれてなんか小さな部屋に案内されました。
「すみません、空き部屋でベットしかないんですが……」
「いやいや、別に良いよ。泊めてくれるだけ十分です」
「ありがとうございます、では私はこれで」
そういいミクは扉を閉めて出て行った。
「あぁ〜どうすっかなぁ……とりあえずこの世界のことを知らねば……」
だけどどうやるか……他人に聞いたら変に怪しまれそうだし、今から図書館的なものを探すのは大変だし……
あ、それが分かるように能力を作れば良いのか。
「そうだねぇ……【天を見下ろす書庫】」
そうすると、オレの手元には一冊の本が。
「ほうほう、これがこの世界の状況か……なるへそ」
[白いイヤホンを耳に当て〜]
これは、昔聞きなれた携帯の着信音、というか何処にそんなのが……なんか本についてました。
「はい、もしもし」
「あ、洸君!なんか君が行った世界のことが書かれた本が本棚から消えたんだけどどうなったか知らない!?」
お 前 の か
「なんか、能力で呼び出したらオレの所に本が出たんだけど」
「そう、それ!なんで君のところに……まぁそっちに行ったなら仕方ない、それならその本は貸してあげるよ。汚さないでね★」
星がうぜぇ……なぜ携帯越しなのに感じるんだ……
「それはそうと、この携帯は何?」
「あぁ、それ?もしものときのために僕と組が連絡を取れるようにした携帯さ!
防水防炎防雷また薬でも溶けず隕石が当たっても傷一つつかない
、電池はいつでもフルで電波はたとえ海底20000マイルでも3本立つ優れものさ!」
「機能は通話だけか?」
「そうだよ、それ以外いらないだろう?」
せめてゲームくらいはできる様にしてくれればよかったのに……
「そうかいそうかい、じゃあな」
「あ、後やっと消失のエクストリームがでk……」
プツッ
「あのゲーム脳が……」
まぁいいや、この本読んで世界のことを知らねば、あんなヤツにかまってる暇は無いんだ……。
コンコン
「ライトさん、夕飯の用意ができましたよ」
ん?もうこんな時間か
「わかった、今行く」
なんとなく、この世界のことはわかったな。いくつか、どうやってもページが開かない部分があったけど、まぁ知らないことは後々わかるだろうし、いいか。
「すみません、食事までいただい……」
「あ、君がミクの言ってた人だね」
「ねぇねぇ、ドラゴンを倒したって本当!?詳しく聞かせて!!」
「…………」
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
今オレの目の前に様々なボーカロメンバーが一斉集合しているんだ……
な… 何を言っているのか わから(ry
「あ、あぁ……よ、よろしく、お願いします……?」
とりあえず、挨拶だけは返しておくが、なんだ、徐々に接触するタイプのイベントじゃないのか?
こんなに1度に出してしまって作者は大丈夫なのか!?
「はいはい!あんた達席について、そしてとっとと飯を食う!自己紹介は後でしなさい」
「「「ハーイ……」」」
メイコ姉マジ母さんですわ……
というわけで、美味しく夕飯をいただいたのちに、恒例の自己紹介タイムとなりましたー。
配置的には長テーブルの周りにみんないる感じ。オレは真ん中だから居心地が悪い……
「とりあえず、あんたから」
ビシィッ!と指差されました。断われません。なんかの魔法かなんかじゃないかと疑います。
「えーと……名前はライト・アーヴァーン。ここにくるまでは旅人していました。特に行くあてはありません。目的もなくぶらぶらしてます」
「じゃあ、あんたこのギルドに所属して働いてね「え」え、じゃないわよー。宿泊、食事。タダだとは思わないでよねー」
ば、バカな……諮られた……?いや、願ったり叶ったりではあるが、一体いつから計略されていたのだ……
「はい、わかりました……」
「心配しなくても衣食住は保証するから安心して!ほら次はミク達の番ね、連れてきた張本人から時計回りねー」
「私からですか……私はミク、ミク・トラフィティといいます。今度近くの王立魔法学校に入学する学生です。好きなものは……ネギが好きです?」
「ミク姉はね、入学成績がその主席の超優等生なんだよ?」
「ちょ、ちょっとリンちゃん……」
隣の鏡音リンっぽい人物がミクの補足情報を聞かせてくれた。なんとまぁ……すごいことだ……
「じゃあ、次はリンちゃんね」
「ハーイ、アタシはリン・フラーム、でこっちが双子のレン・フラーム「ちょ、勝手に……」うっさい!でミクと同じく王立魔法学校に入学するピッチピチの16歳です?ハイ、次!レン?」
「ハァ……さっき言ってた通り。名前はレン・フラーム。同じく今年その学校入学。この隣のじゃじゃ馬の子守をしてる「誰がじゃじゃ馬d」黙らっしゃい。はいグミ、パス」
この二人、二次でも元気なことが多いが三次でも元気なのか……
「ハイハーイ!私は、グミ・ウィリディス、グミって呼んで。好きなことは運動でみんなと同じく、王立魔法学校に入ります?ほかにもまぁ色々あるけどいいや、後で!ハイ、イア!パス!」
「……イア・ブランセッタ。好きなことは読書」
そういうと、何事もなかったかのように座ってしまった。イアは内気っ子か……。
神様め……なかなかやりおる。イメージ的には快活なグミがイアを引っ張って色々してる感じか。
「さて、まぁミクたちの紹介は一通り済んだようね、私はメイコ・フェウダール。このギルド・・のギルマスをやってるわ。好きなものはお酒。嫌いなことは面倒事。あと他にも何人かこの場にいない奴らもいるけど、それは後々説明させる、ということで今日は解散!」
そうして、メイコが手をたたいた瞬間、屋根の上に転移?
下で、「消えた!?」とか「嘘!?なんで?」とか言ってるのが聞こえるが、当然である。
自己紹介の段階であのリンとグミの目が輝きまくってたからな。質問攻めは苦手だ。
まぁ、頃合いを見て部屋に戻れば……「そうだ!あいつの部屋で待ってればきっと!」「そうと決まればさっそく!」……今日は結局野宿か……。
結局戻るタイミングを見失って、屋根の上で寝ました。夜風が身に染みたね、ウン。