第五話 廻る歯車
翌日・・・・部活も終えたオレは帰路に着いていた。
「さっさと行くか・・・」
あの部活・・・・娯楽研究部はかなり分かりやすい部活だった。
普段はダラダラとお菓子を食べたり、喋ったり過ごす。
そして何か面白そうな事を考えつくと、それを全力でする。
それがあの部活の方針のようなものだった。
「・・・・」
そう言えば、何故か今日はアリスのヤツ休みだったな・・・。
風邪か?
そんなことを思っていると、いきなり地響きが鳴り響いた。
それもかなりの大きさの地鳴りだ。
「なんだ?」
その地鳴りを不思議がっていると・・・・・急に横から何かが飛んで来た。
「・・・・は?」
そして、それは地面を揺らすような爆音を立てて、何かがオレの横側にあった壁に当たり壁を砕く。
「なんだ一体・・・・」
オレはその壊れた壁のところを見る。
隕石か何かだろうか・・・?
「・・・・・っ!?」
そう思ったオレの予感は外れた・・・・。
「アリス・・・・っ!?」
・・・・・其処には、先ほどの衝撃からか血塗れになっているアリスがいた。
「おい!!大丈夫か!」
アリスに近付いて安否確認する。
・・・・何があったんだ・・・・。
「あら?・・・その子を渡してくれない?」
ふと振り返り、そちらを見ると金髪ポニーテールの160cm前後の身長をした美女と、赤銅色の肌をした全長2m50くらいの大男がいた。
「誰が渡すか。・・・・・それより、お前がアリスをやったのか?」
「私たちがやった・・・って言ったらどうする?」
「決まってる。アリスを守るだけだ」
そう言った瞬間に金髪ポニーテールの女が笑い出す。
「あははははっ!守る?貴方が?この子と契約してるのあんた?」
「契約?・・・なんだそりゃ?」
「そう。契約。ネクロマンサーであるその子と共に戦うという契約よ」
・・・・・・ん?
「なんだ、アリスはネクロマンサーなのか?」
「・・・・・知らなかったのね・・・・、ならなんで赤の他人も同然のあなたがその子を守ろうとするの?」
「当たり前だろ?友達だからだ」
「・・・・・は?」
あり得ないと言った感じで惚けられた。
「・・・・はぁ。アンタと話すのは無駄だわ。・・・やりなさい」
その言葉と同時に、今まで静止していた大男が動き始めた・・・・。