プロローグ
「ここはどこだ?」
気がついた時、俺は一面真っ白の空間にいた。
「夢でも見てるのか」
そう呟いた時、目の前に黄金に輝く光が現れた。
「ソガリムト・・・だな・・・」
「誰だ?」
光に話かける。
「知識とマゲンを授けよう。知識を使う時、マゲンも解放される」
光はさらに大きくなり、やがて俺の身体を飲み込んだ。
何が起きてるんだ・・・疑問を声に出せないまま、また俺の意識は遠のいた。
俺は目を開いた。窓の外から鮮やかな光が瞼に飛び込む。
「あなた、シャロンが目覚めましたわ」
女の声がした。すると男の声も聞こえる。
「おお、我が子よ、よかった」
・・・うん?我が子?俺はまだ事態が飲み込めずにいた。
「三日間目が覚めない時はどうしたものかと思ったが、本当に本当に嬉しいぞ」
男は泣きながら俺に抱きついてきた。
な、なんなんだ。振りほどこうと思ったが、自分の腕を見た時俺は驚愕した。
手が赤子の大きさだ・・・。
いや、手だけではない、俺は赤ちゃんに戻っていたのだ。
唖然としてる俺に抱きつきながら号泣する男、それてそれをたしなめ、今度は女が優しく俺を抱きしめる。
「シャロン、あなたが生まれてくれて私たちは幸せよ」
頭の中の混乱がおさまり、ようやく事態を把握した。
俺、転生したのか・・・
これ日、俺は新たな人生を始めたのだった。