転生したら公爵領の農民だっぺ。おにぎり握ってお嬢様の役に立つべ
台風の接近して来て、田んぼの様子が気になったんだ。どしても、見に行きたくなって見に行ったんだ。したら、水がいっぺい出てて。おら流さられた。自分でも死んだと思ったっけ。
「そこの方、いつまで眠っていますの」
声が聞こえたから、目を開けると目の前にすんげーべっぴんさんが立っていたや。驚いたのなんのって。髪が金髪の外人さんじゃねえか。
「おら、あんたに助けられたか?」
「あなた、口の聞き方を気を付けなさい。私はブルボン公爵家の令嬢。ニーナですわ」
「ブルボン令嬢?ニーナ様?」
「助けた覚えなどありませんわ。早くヘンリー王子を私に振り向かせるものを教えなさい!」
王子を振り向かせる物?王子って誰だへ?でもまあ、男は胃袋を掴むとよく聞くじゃ。おらの知ってる料理でもいいだべか?
「おにぎりだや」
「なんですの?それ。聞いたことございませんわ」
「米を炊いて、握るんだ。うっめーぞ」
「食べ物ですか。では今すぐ準備なさい。それを用意しましたらヘンリー様の元へ参ります」
「米はあるのけ?」
周りは小麦畑。田んぼはねえ。
「嘘を言ったのですか?」
「嘘ではないんだが、米が無いと作れねえ。どうすっぺ?」
「明日の朝まで待ちます。出来なければあなた方を処刑します」
「はあ?何の権利があっておらを殺す?」
「我が家領土の者は私が自由に出来ます」
高飛車女は馬車へ乗り込み何処かへ行ってしまった。明日までに握り飯作らねえと殺されるのか。仕方ねえ。小麦をチネルか。
おら自分の家に帰り小麦粉があるのを確認した。水と小麦粉を混ぜ団子作る。そのあと必死で米サイズにチネッた。徹夜作業だべ。チネリ終ったら湯がく。そのあと握り完成だ。具は何にすっぺ。
おら、自分がどうなったか、ようわからんかった。どうやら異世界ってのに来たらしい。30代農業オタク女は異世界で若返って、エロい姿に変わっていた。マジ、ビビッたわ。ライスと言う名前の魔女らしい。
朝になり、ニーナは予定通りおらの家を訪問して来た。
「これがおにぎりだっぺ」
「これですか?こんなので王子の気を引けるのですか?」
「大丈夫だ。大概は大好きだ」
なんか変な世界だな。もう一度作れ言われると困るから米作るか。
一週間後、ニーナから御礼の品が届いたさ。ドレスに制服?
これどーすっぺ