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アンドロメダ /01  作者: 稔~minoru
31/39

アンドロメダ /31

「宇宙戦争が終わった後のことは、私達の娘。アンドロメダーイブがお話しいたします。」

ススムとマヤが、イブを壇上の中央に連れ出した。

ススムは、アンドロメダーイブは、アンドロイドだと、話した。

日本のアニメや、SF映画を参考にアンドロメダが作ったこと。

アンドロメダ船と、アンドロメダ-イブは、リンクして情報が流れていることなど、マスメディアに話した。

その上で、イブが話し出した。


私は、人間達が去った艦、アンドロメダが考えた事は、迎えにくるまでに、艦を動かせるようにする事だった。

粒子エネルギーが底を着く中、アンドロメダは生きることを考えた。

まず、動くミラーを使って、粒子を増やした。

破壊されたミラーの再生。

数十個の粒子と粒子を当てて、爆発して生まれた粒子。

その粒子をぶつけて、粒子の数を増やした。

敵艦、味方艦の修理用のロボットを使って、ミラーを修復した。

数少ないミラーを用いて、増やした粒子を、木星に落下しないように、軌道修正を加えた。

粒子が壊れたミラーから、落ちていく。

少しづつ粒子が増えていった。

アンドロメダ艦本体から、力が増えてきた。コンピューターが働き、力がついた。。

アンドロメダは、艦本体の修理に取りかかった。

『人間達をまちながら。』


破壊された敵艦隊、味方艦隊から、脱出する救命ポットが。

航行不能になり、宇宙をさまようポット群。艦の爆発に巻き込まれて、消滅するポット群。

脱出ポットの多くは、第3惑星に降りた。

多くのポットが。

そして、惑星まで、航行可能な艦は、第3惑星の大気圏に入った。

多くの艦が大気圏の熱で爆発を起こした中、地面に降りた艦が。地面に叩き着かれて、爆破した艦があった。

アンドロメダは、数少ない探査衛星を、調査ロボットを、第3惑星に放った。

その惑星には、先住民族がいた。

恐竜だ。

艦から脱出した人間を兵士達に襲いかかる、恐竜の群れ。

恐竜の持つ武器、牙、爪、尻尾に、多くの兵士達が、殺された。

その中、武器を持った兵士達が恐竜の殺した。

戦士だ。恐竜に挑み、勝った戦士。生き残った戦士達。

恐竜を倒し、恐竜の肉を食べた。


アンドロメダは、敵味方の艦の中から、使える機器を取り出しては、本体の修理にかかった。そして、翼の修復作業に取りかかった。時間がないアンドロメダ。


人間が、人間を作った。人間を作る行為を繰り返す。

何回も、人間が生まれる度に、変化が現れた。生まれた人間は、顎が出て、頭が小さくなった。そして、武器、兵器も、使えなくなった。


第3惑星に落ちた艦から、アンドロメダにきたもの共がいた。

扉が通じた。

まだ、修復作業中のなか、恐竜が何体も現れては、翼を壊した。

恐竜は、宇宙に飛び出し、ある恐竜は、人間と戦い、共にゲートに落ちた。


回りには、破壊された艦がアンドロメダの周りを回っている。

部品はいくらでもあった。

本体も、翼3枚も、動けるようになった。

アンドロメダは、もっと早く動ける、完璧な艦を望んだ。

人間が残したデータから、アンドロメダは計算した。

破壊された艦から、使用出来る部品を付け替えては、新しい部品を生み出した。

ワープ航法の理論を解析して、エンジンの設計までした。

粒子をより効率のよいエネルギー変換にした。

しかし、アンドロメダの周りの艦から、新しい船を造られなかった。

ワープエンジンを作るだけの材料を、アンドロメダは艦の修復に使った。


時が過ぎた。

恐竜が少なくなった。人間と暮らす恐竜達がいる。

家畜となって、世話される恐竜達。恐竜も小さくなった。

地球に降りた宇宙戦艦が、地球環境を変えた。

人間は、人間も、滅びの道を歩んだ。

何が起こったのか、滅びの道を歩む人間が、増えていった。

その中、生き延びた人間達がいる。

第3惑星では、人間が増えて、狩りを、作物を作った。

何万回も、生命の危険にさらされて、絶滅の危機にあっても、人間は生きて、繁殖した。

人間が集合して、生きている。

人間は人間を殺し合って、より大きな生活世界を作った。

人間が、人間を支配する階級世界を作った。

人間は、水の上を走る船を作った。

船を多く作っては、戦争をしていた。

昔のアンドロメダのように。

艦隊と艦隊同士の戦い。


人間は、現れない。

アンドロメダは見た。考えた。

『どれだけの時が、たったのだろう?』

惑星では、人間が、集団生活を始めた。

惑星の人間が時間を測るものを作った。

星を見て、場所を知る方法を考えた。

アンドロメダは、人間の時間を計算する方法で、時を数えた。

5000万年。

時間が存在しない、宇宙艦。

その時間を知って、アンドロメダは、

『笑った。』

『怒こった。』

『悲しんだ。』

『そして、楽になりたいと。』

『死にたい。と。』

いつまでも経っても、迎えに来てくれない人間を待つことをあきらめた。

アンドロメダは、自殺を、自身を破壊することを考えるようになった。

しかし、破壊は出来なかった。自爆は出来なかった。

自爆システムは、人間が押すことになっていた。

ふたりの人間が。

アンドロメダは何十年も、何百年も、待った。

アンドロメダの行動を、自爆スイッチを押してくれる人間を。

ゲートを通って、人間は来た。

しかし、木星の大渦巻きを見て、人間は死んだ。

気が狂った。

見ても、大丈夫な人間もいた。

木星の大渦巻きを神と言った人間もいた。

連れを励まして、ゲートをくぐった人間。第3惑星に帰った人間。

アンドロメダは、人間を集める為に、地球全体に落ちた艦から、ゲートの道を作った。


地球上に、行方不明の人間が増えた。 

人間は、神様が連れて行ったと。

しかし、ゲートは見つからなかった。。宇宙艦は見つからなかった。

宇宙艦は、土に埋まって、その上に、木々が育った。

それだけの時が過ぎた。

人間が、村を、町を作った時は、宇宙艦は全て、土に埋まっいた。

人間達は、宇宙艦の上に神社を仏閣を建てた。

血。DNAが教えたのだろうか?地球各地で、神を信仰する者が現れた。

宇宙戦艦の上に村を、町が、立てられて、営みが生まれた。

しかし、人間は、欲望を満たすことに、力を注いだ。

粒子から作った、ほんの少しの金で、銀で、宝石を見せただけで、埋まっている穴を探した。

金の鉱脈を教えただけで、集まった。

穴から、ゲートにと、金を、銀を置くだけで、入ってきた人間。

多くの人間が来た。

しかし、人間は、アンドロメダの希望を与えてくれなかった。

多くの人間達は、アンドロメダを見ただけで、木星を見ただけで、亡くなった。


時がたった。

長い長い時だった。

ふたりの人間が来た。

第5惑星を、木星と呼んだ。

木星の大渦巻きを見て、楽しんだ。

3D映像を見せても、壊れなかった。

アンドロメダは、ふたりの中に、データを送った。

ふたりの人間は、怒り、倒れた。生命活動を終わりに近づいた。

アンドロメダは、ふたりの人間を助ける事にした。

球体に入れて、組織を粒子まで、分解した。

レンズを、左手に。

金の糸、銀の糸を身体中に張り巡らせた。

粒子分解した身体を、再生させた。

金と銀の糸に巻き込まれた、脳、心臓。肝臓。

そして、臓器に筋肉、皮膚。

再生した人間。

ススムとマヤ。

脳に伝えた。

人間は、レンズを通して、アンドロメダと、私と、話しをしてくれた。


自爆スイッチ。自爆スイッチを押して欲しい。

しかし、ススムとマヤは、

「5000万年待ったのだから、後、100年位、待てるでしょう。」

笑って話した。

ススムが、話してくれた。

アンドロメダが、選んだ家族。

ススムとマヤは、パパであり、ママだった。

アンドロメダは、私は、ふたりの子供。

アンドロメダーイブ。


ススムが話した。「どうですか?」「信じるかは、これを見ている人達が決める事です。」「5000万年もひとりでいた宇宙艦、アンドロメダ。人間のように、感情が生まれるには、十分な時間ですよ。」






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