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アンドロメダ /01  作者: 稔~minoru
30/39

アンドロメダ /30

ススムとマヤが話始めた。


ハイビジョンテレビのスクリーンには、木星の映像が現れた。

「リアルタイムの映像です。」

話す、ススム。

木星の大渦巻きがスクリーンいっぱいに現れた。

球場のアルプス席から、ハイビジョンテレビの全体が映らない。

壇上の人々が、小さく見える。

「これの数百倍の大きさです。」

「今の地球の技術では、この大きさが限界なのです。」

エイリアンシップから、白い霧のようなものが噴射された。

エイリアンシップの下から、金属の隕石が、現れた。

スクリーンから、はみ出した隕石。

ススムとマヤが、暗く、小さく、見える。

点滅して、大渦巻きに呑み込まれる隕石。

稲妻を上げて、隕石をとらえる木星。

爆発して、炎を上げて、大渦巻きの中に消えた隕石。

「5000万年前の宇宙戦艦の残骸です。」

星屑。多くの星が、崩れて大渦巻きに食べられた。


地球国民が驚き、体調を崩す人が多くなった。

国民がパニック障害に陥った。

救急車を呼ぶコールサインが鳴り響く。

繋がらない。人々は、病院に走った。

自動車で、病院に向かう人達も。

病院の中は、体調を崩した患者の手当てでドクターがナースが走っている。

薬が、無い。

その中には、体調を崩したドクターが、ナースがたくさんいる。

地球各国が、世界中が、こんな状態になった。


会場のドクター、ナース達は、体調を崩した人達の家族に、手当ての仕方を放送している。

何度も見ている木星軌道の映像。ドクターもナースも、慣れたかと言えば、身体が拒否反応を起こしている。

しかし、家族全員がパニック状態になっている。

初めて見た人々は、もしかして? と、思った、ドクターにナース達。

放送関係者の中にも、体調を崩した人達が、倒れた人達が手当てされている。

ススムとマヤも、手当てに走っていた。

過呼吸の中、身体から、口から、吐き出す人達。

口を広げるドクターに、ナース。自衛隊員。

ドクターコールする人が。

日本政府から、各国に、世界中の人々に、休憩に入ると、放送した。


地球国民が、ススムとマヤの持って帰ったものを見て、震えている。

初めて見る木星の映像。まだ、科学が浸透していない国。世界では、パニックになっていた。世界中から、抗議が、クレームが届いた。


しかし、ススムとマヤが全てを語ったのち、最後には、地球全体が恐怖となった。


数時間後、再会した会見。

日本政府関係者は、内閣総理大臣は、ススムとマヤに、すべての情報公開を許した。

日本国、内閣総理大臣が、すべてを話すことを言った。


「では。」

話す、ススムとマヤ。

スクリーンに出した映像は、宇宙戦争だった。

日本国民が、世界中の人々が、始めて知る映像。


アンドロメダが最後に戦った、太陽系での大戦争の映像。

地球近隣から木星軌道に進むアンドロメダの大艦隊。

宇宙戦艦が小さく見える。

地球の戦艦の何倍もの大きさの宇宙戦艦が、アンドロメダと並んだら、小船のようだった。

アンドロメダを援護する、戦艦部隊。戦闘機部隊。

宇宙戦艦艦隊の流れは、木星から地球まで伸びていた。

アンドロメダを破壊しようとする敵の艦隊。

土星軌道から、第15惑星、魔王星に伸びる敵の主力艦隊。

伸びきったアンドロメダを中心とした、味方艦隊。

木星と土星軌道では、戦争が始まっている。

味方艦隊、数十艦を粒子分解して、ワープをして、敵艦隊司令艦に送った。

敵艦隊の前に現れた宇宙艦は、宇宙戦艦と、激しい戦闘に入った。

1隻に1隻!破壊しては、次の戦艦に。

もはや、戦闘と呼ばれるものではない。

武器が、兵器がない状態の両方の戦艦。

体当たり部隊だった。

戦艦の乗組員たちも、数人で動かしている。それだけ、長く、消耗戦を続けていた。

その中、国家も、軍隊も、停戦協定を結ぶ事を考えていなかった。

これを勝てばと、考えている。


第5惑星の軌道に進んだアンドロメダ。

第5惑星から、カモフラージュしていた敵戦闘機部隊が、アンドロメダに襲いかかる。

翼の回転を早めて、粒子シールドを張るアンドロメダ。

何十艦もの艦をワープさせる、アンドロメダ。

その隙を狙って、シールドを破って、侵入する、戦闘機部隊。ロケット群。

戦闘機から、ミサイルが撃ち込まれた。

回転する翼にひびが入る。回転している度々に、亀裂が広がった。

第5惑星から、閃光が上がった。

第5惑星が爆発した。

第5惑星を包む大気が燃え尽きて、水も蒸発した。

炎を上げて、いくつもの破片になる惑星が。

砕け散った惑星の破片。

第5惑星の生命体は、生き物は、生物自身の体に、身に、なにが起こったのかわからないまま、炎に包まれた。



惑星の無数の破片が、アンドロメダに迫る。何百と超える破片。

シールドを最大限界にして、アンドロメダは自身を守った。

シールドを突き破って、襲いかかる、惑星の破片。

翼に、破片が。壊れる、翼。

亀裂から、人間が吸い出された。

多くの、何千もの人間が。

アンドロメダの処置システムでは、亀裂を塞ぐことが出来なかった。

それだけ大きく破壊させた。

爆破が爆破を読んで、ひとつめの翼が破壊された。

翼を破壊させて、惑星の破片を壊す、アンドロメダ。

2枚の翼も、多くの破片が刺さり、亀裂が、大きくなって行った。

アンドロメダの指揮する人間は、ほとんどいなくなった。

艦長を呼ぶ、スピーカーの声。

第1、第2艦司令艦は、人間もいなくなった。

戦艦が、爆発する中、多くの戦艦が破壊する中、アンドロメダに指示する人間が、いた。

「最後の命令を出す。」

「敵艦隊を全滅せよ。」

「お前だけでも、生きろ!!」

命令を出した人間は、身体中から、体液を噴射して、生命活動を終えた。

ふたつめの翼も、いくつもの破片になって、敵、味方艦隊に流れた。

翼は、敵艦隊、味方艦隊に当たり、艦隊を破壊した。破壊させた戦艦は、ただよい、戦艦に当たった。破壊された戦艦は、戦艦を襲って破壊をする。

アンドロメダは、最後の翼を切り離した。

敵艦隊の中心に、翼を飛ばしたアンドロメダ。

司令艦の横をかすめた時、アンドロメダは、粒子を全方向に向けて、放った。

粒子は、翼を破壊した。

敵司令艦は、前で翼の破片が当たって、爆発した。

破片は爆発を起こして、新たな破片を生み出した。

その破片に当たって爆発する艦。

艦が、逃げた。

舵を切った先に、艦が。

爆発する2隻の艦。3隻の艦隊。

味方艦隊にも、多くの破片が当たり、艦隊が破壊された。

炎と輝く光の玉が消えた時、アンドロメダが、何十艦が、宇宙に漂っていただけだった。

何億と数えた両方の宇宙戦艦部隊が、全滅した。


戦闘をモニターしていた敵、味方の惑星国家はただちに、終戦調停に入った。

水球、水のある惑星。

生命、生物のいる惑星を破壊しての戦闘行為。

アンドロメダの、戦艦破棄。

その損害は、両国の惑星国家には、戦闘する国力、戦艦、武器、兵器、がなくなった。

戦争を続ける為の、財力が、無くなった。

両惑星国家は、アンドロメダの戦闘力を恐れて、破棄を盛り込んだ、終戦調停書にサインをした。


戦艦の破片の中、アンドロメダは終戦調停が行われたと、知った。

これで、また、惑星探査に出られる。

人間を乗せて、星々を飛べる。

しかし、アンドロメダは、傷が、つきすぎた。自身では、航行不能な位に。

戦艦も、アンドロメダを曳航する力がなかった。

『必ず、お前を迎えに来る!! 』

言い残して、人間は、戦場から、去った。


5000万年の間、アンドロメダの存在は両惑星国家の国家機密事項になって、木星の大渦巻きに消えたとされた。




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