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アンドロメダ /01  作者: 稔~minoru
24/39

アンドロメダ /24

朝、ススムとマヤは、小型バスに乗り込んだ。

他に、8名の人が乗り込む。

サマージャケットに身を包んだ男性達。

女の人は、スカート姿でいる。

ススムもマヤも、昨日までのハイキング姿から、旅行姿に変わった。

マヤのやけどの後も化粧でかくしてくれた。

家族、親戚の旅行か、会社の旅行に見える。 

バスは、東京のレンタカーのものだ。

ススムは1番後ろの席に、マヤは中央の席に案内された。

ススムの横には、女性が座った。

「国の人達?」

ススムが聞いた。

笑う女性。SPたと言った。

女性は、内閣情報局のスタッフ。

マヤも、SPと知って、今日一日、家族になりましょうと、無理を言う。

「どうしたのですか? マヤさん?」

聞く内閣情報局のスタッフの女性。

「うれしいんですよ。偽者でも、家族旅行が出来ることが。」

「居酒屋を経営しているから、旅館に泊まったこともないみたいだし、旅行もなかったみたいでね。」

マヤを見るスタッフ。

バスが走り出した。

マヤ、カーテンを開けて見ている。

「このまま、東京か。」

言うマヤ。

ススムの前にICレコーダーが置かれた。

タブレットを見せるスタッフ。

ススムとマヤのスマホのデータが入っている。

「詳しいことは東京で。」

言うスタッフ。

予備知識がほしいと言う。

何でもいいから、話してほしい。

タブレットからの映像を見て話すススム。

前には、何台かのバイクが、自家用車が走っている。

マヤ。高速に乗ると、トイレにいきたいと、騒いだ。

サービスステーションにと、入るように指示するSP。

バイクが入って行く。

カーテンを開けると自動車もついて来た。

マヤ、トイレに入った後、土産店に入った。

買い物籠、ふたつの山盛りのお土産。

レジでは女性SPが、領収書をと言った。

マヤ。ススムを探した。

「いない! 逃げられた!!」

言うマヤ。

ススムは、スタッフのお姉さん達と、アイスクリームをパクついている。

やっとバスに帰ったマヤ。

スーパーの袋、3個も4個も持って乗り込んで来た。

バスが走る中、運転手にお菓子を、SPにお菓子を、渡す。ススムにお菓子が流れて来た。

「ごめんね。ビール無くて。」

笑う、マヤ。

「ねぇ?カラオケないの。」

ひとりではしゃぐ、マヤ。

1曲ごとに拍手を求めるマヤ。

スタッフのお姉さんも、タブレットを置いて、見ている。

「いつも1曲しか歌えないの。」

居酒屋の話をするマヤ。

「学校から帰ってママと仕込みするの。」

「夜、お客さんの少ないときにカウンターで食事して、お客さんに酒を出したり、料理を作ったり、話相手になったり、11時、12時頃まで手伝うの。」

「それから、宿題に予習して、朝、早く起きられたら、店のかたづけ。」

話す、マヤ。

「ススム。私、卵焼き、うまいの。」

「それに、天ぷら。焼き鳥は串にしないで焼くのよ。お客さんに要望で、玉ねぎやピーマン。白ネギ焼いてね。」

「ママのおでん。食べたいな。」

黙った。

「時々、お客さんが、早く帰った時、ママと夜食出来るの。その時、必ずおでんよ。残りもののオンパレードだけど、ママと食べるのが、おいしかったな。」

静まり返ったバスの中、マヤがむちゃぶりを。

「何よ。静まり返って!」

「楽しくない!」

「ねぇ、誰か歌ってよ。」

SPの人達にマイクを回す。

手を叩いて喜んだ。

昼はサービスステーションのご当地弁当。

バスの中で、話して、食べて、楽しむマヤ。

そして、いつの間にか寝ている。

「店でも、こんな事しているのかしら?」

お姉さんが見ている。

「いつも、お客さんの相手をして、お客さんに囲まれた生活だったからな。」

別れる時は、SPのお姉さんと手を振った。

「またね。」



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