アンドロメダ /12
「今日の捜査はここまでとします。」
マヤママが頭を下げて、お礼を言った。
高野の山のホテルに移ったススムの両親とマヤママ。校長に顧問の教師達。
ホテルの会議室に通された人達。
そこで待っている人達に名刺を渡された。
国のと言う。肩書きがすごい。
「今後の捜査費用ですが。」
と、言う人達。
「今日一日で発生した費用、お金ですが…。」
話をする人達。
ヘリコプターの使用費が、捜査に関わった人の費用が、言っている。
「で、クラブ活動中の事故として…。」
「教育機関にかけている保険を…。」
「目安ですが、一日の費用が…。」
マヤママが泣き出した。
ママは、この人達がなにを言っているなかわからなかった。
「わかりました。」
「お金は、店を売ってでも作ります。」
「だから、マヤを探して下さい。」
立ってお辞儀をした。
誰もみんな、黙りこんだ。
個室風呂を用意してくれた、ホテル。
ガラス越しに女の人の声がした。
「新しい下着と浴衣を置いておきますね。」
「服は、クリーニングに出しますから。」
食堂の端に座ったマヤママ。
誰か夕食を持って来てくれた。手がつけられない。
「大丈夫。必ず見つかりますよ。」
話してくれる人が。
「大和さん。」
「マヤさんの為にも食べないと。見つかって、奥さんが倒れたら大変だ。」
「マヤさん、心配しますよ。」
笑って言った。
大和さんが、コップにビールを注いでくれた。
冷たいビールを飲んで、食べる料理。
でも、少ししか食べられなかった。




