表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンドロメダ /01  作者: 稔~minoru
10/39

アンドロメダ /10

捜査現場。

麦わら帽子は高い枝に止まっていた。

枝挟みでも届かない高さ、警官が考えていると、ひとりの僧侶が樹を上っていった。

『悟空』とあだ名のある僧侶。

「と、と、と、と、」

言いながら、するすると上って行く。

頼もしい奴だなと、警官に僧侶が見ている。

『悟空』さん、後もう少しのところで手が届かない。

身体を伸ばして、麦わら帽子に触った。

「えっ!」

ボキと、音を立てて落ちる僧侶。

枝にからみつき、草の上を滑り落ちて行く。

「待て!」

追いかける警官に僧侶。

「わあぁぁぁ!」

言った僧侶が消えた。

麦わら帽子もゆっくりと落ちては、消えた。

「えっ!」

追いかけた僧侶が、ひとり、ふたりと、消える。

警官も3人4人といなくなった。

「おーい?」

「おーい? どこだ!」

「ここだ!」

「えっ!」

草の中、地の中から聞こえてくる。

「どこだ!」

探す警官に僧侶。

「ここだ! 助けてくれ!」

探す警官。穴の中に落ちた。

「また、降ってきたぞ!」

草むらに隠れた穴に落ちた警官と僧侶。

「大丈夫か?」

「大丈夫だ!」

漫才のようなやり取り。

「生きているか?」

楽しんでいる、警官と僧侶。

「し、死んでいる!!」

「えっ?」

「がい骨がある!」

と、発見したのが、約30分前。

マヤママが、ススムの両親が、記者会見場の別室に通されて、30分は立っていた。

「遅いですね。」

婦人警官が、窓を見て言った。

遭難現場から、警察署に、そしてマヤママに届いた。

「がい骨が発見された。」

「多くの死体!」

マスコミが、メディアが、騒がしくなった。

その中、がい骨のそばから、おにぎりがあったと、スーパーの袋があったと、流れた。

籠が降ろされて麦わら帽子とおにぎり、スーパーの袋が、地上に。

すぐに、マヤママに確認してもらった。

「マヤのです。」

「あの子ったら。」

スーパーの袋に昨日買ったレシートが入っている。

リンゴにトマト、お菓子、ジュースなど。

「おにぎりはあの子が握ったものです。」

ため息をついたマヤママ。

「あの穴に落ちたのですね。」

ママが聞いた。

 「すぐに会えるのね。」

喜ぶマヤママ。

「それが、まだ見つからないのです。」

報告してくれた警官が言った。

みんなが顔を見た。

「どういうこと?」

教師が聞いた。

「現場から移動したと思われます。」

そして、

「今日の探索は終了しました。」

「でも穴にいますからすぐに見つかりますよ。」

と、伝えた警察官。

「ありがとうございます。」

「明日もよろしくお願いいたす。」

と、頭を下げた、マヤのママ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ