〇〇と遭遇
よし、落ち着け俺。とりあえずもう一度使ってみよう。
【ワイルドベアーの肉の調理方法Lv.1】
棒に刺す→焼く
「おかしいだろーー!」
文句を言っても仕方ないとりあえず焼くためには〈火魔法〉が必要だろう。
俺はすぐにスキル一覧を開き〈火魔法〉を覚えた。
〈火魔法〉
属性魔法の一つ。〈木魔法〉に強く〈水魔法〉に弱い。火に関する魔法を使えるようになる。レベルが上がるとより強い魔法が使えるようになる。
〈料理〉スキルに3ポイント
〈火魔法〉に10ポイント使ったので残りスキルポイントは140ポイントだ。100ポイントきるまではどんどん使っても問題ないだろう。
俺は火をおこすため近くの木の枝と落ち葉を集めた。そこに〈火種〉の魔法を使い火をつけた。
〈火種〉
火種をおこす下級支援魔法。
火が確保できたので俺はワイルドベアーの肉を近くにあった太い木の棒に刺した。木の棒に〈空間魔法〉で酸素が入らないようにしたので木の棒が燃える心配はない。
そのまま焼くこと数分、肉の焼けるいい匂いが辺りにただよい始めた。
そろそろいいだろうと思って俺は肉を冷まして食べた。ワイルドベアーの肉は若干獣臭さがあるものの久しぶりの肉だったので、たいへん美味しかった。
俺がもうすぐ肉を食べ終わろかというときに俺の〈気配感知〉が1体の反応を捕らえた。
今俺が休憩していた場所は近くに一つの反応もなかったのでもしかしたら魔物がいない地帯かと思っていたがそんな都合のいい話はないようだ。
(さて、何が来るかな〜)
俺の目の前に現れたのは金色に輝く火の玉だった。
しばらくその火の玉を眺めているとその火の玉は俺の方に近づいてきた。火の玉は俺の目の前にくると
「汝は力を望むか?」
火の玉が喋ったーーーー!
「もう一度問おう。汝は力を望むか?」
「は、はい。力はほしいですけど…というよりあなたは?」
「我はかつて竜神と呼ばれたもの。この地で死んでからここを訪れるものを待っていた。この地は〈迷いの森〉の中心でありこの世界で生きるものを迷わす力がはたらく。それが効かない汝は只者ではあるまい。さあ、我が力を受け取るがいい。」
そう言うと火の玉は弾けて金色の粒子となり俺の体に吸い込まれていった。
体が弾けるような感覚とともに俺はまたして
も意識を失った。俺が最後に思ったのは
(あれ、俺気絶しすぎだけど大丈夫?)
レベルアップしましたレベルアップしましたレベルアップしました……
次の話から主人公無双になります。