初めての戦いとレベルアップ
ゴブリンらしき魔物は、まだ俺の存在に気づいていないらしく特に警戒もせずこちらに近寄ってくる。
(とりあえずこのままここにいたらやつらにバレそうだな)
俺はその場からゆっくり離れようとした
ベキッ
俺は嫌な予感がして足元を見ると俺の足が小枝を踏んづけて折っていた。ゴブリン共の方を見ると俺の方を見てニヤニヤと笑って俺の方に来ようとしていた。
(うわーキモいよー)
未知の生物との遭遇に驚くより先に俺はゴブリンのニヤニヤ笑いの気持ち悪さに全身がぞわぞわしていた。
ゴブリン共はそんな俺の心の声が聞こえたのか怒ったかのように手に持った棍棒みたいなものを構えて距離を詰めてくる。
さらに近づいてくるゴブリンにむかって俺は呟いた。
「〈空裂〉」
〈空裂〉とは自分の前方に空間の歪みを発生させその歪みが元に戻ろうとするときに発生する小規模の爆発を利用する空間魔法の下級攻撃魔法の一つだ。
下級攻撃魔法にも関わらずMPを40も消費するが(光田は知らないが属性魔法の下級攻撃魔法はMPを10しか使わない)その威力は強力である。それをゴブリンなどの弱い魔物が受ければ……
「「「グギャア‼︎‼︎」」」
三匹のゴブリンは一斉に吹き飛んでいった。
吹き飛ばされたゴブリン共は原型をとどめていないほどグチャグチャになっており俺は吐きそうになった。
そのとき
レベルアップしました レベルアップしましたレベルアップしました レベルアップしましたレベルアップしました レベルアップしました
と頭の中に声が流れ込んできた。その声が聞こえたと同時に俺は体の芯があったまるような心地よい感じに包まれた。
その心地よさがおさまるといつのまにか吐き気はとまっており体が軽くなったように感じた。
俺はステータスプレートを出現させて確認してみると
日比谷光田
Lv.7
HP273/280 MP660//700
力29 魔40 防22 速33
スキルポイント101
スキル
〈取得経験値増加Lv.1〉〈空間魔法Lv.1〉
〈無限収納箱Lv.1〉
〈気配感知Lv.1〉〈遠視Lv.1〉 〈暗視Lv.1〉
(レベルが6も上がってる)
俺は嬉しい気持ちを抑えつつ現在の状態について考えた。
(俺はどうやら魔法よりのステータスっぽいな。というかMPの伸び方が異常な気がするんだけど…まあ、それはさておきレベルが急に上がったのはやっぱり〈取得経験値増加〉のおかげだろう。このスキル選んだのは正解だったぽいな。MPが減っているのはレベルアップ前に使ったからだろう。どうやらレベルアップすると消費した分だけレベルアップ後の全体値から引かれた値になるらしいな。でもそう考えるとなんで攻撃を受けてないのにHPが少し減っているんだろう?)
考えてもわかりそうになかったので俺はとりあえずこのままここでレベル上げをしてその後町を探すことにした。
そしてこの日1日レベル上げをし続けた結果
日比谷光田
Lv.32
HP840/840 MP290/3200
力85 魔170 防54 速103
スキルポイント153
スキル
〈取得経験値増加Lv.3〉〈空間魔法Lv.4〉
〈無限収納箱Lv.1〉
〈気配感知Lv.6〉〈遠視Lv.2〉〈暗視Lv.3〉
よし、町を探すか。
もう少し森が続きます。