物理法則?ごめんこれフィクションだから!
リゼロ18話がちで感動した。RMT(レムマジ天使)
それから木の枝に引っ掛かったサヤを救出したは良いものの、それからルシアが起き出して二人を見つけるまでの間シドーは土下座を続けていた。
「い、いくら魔王様と言えどあのようなお戯れ・・もうお嫁に行けません・・」
「本当に申し訳ない!まさか漏らすとは思わな「びえええええん!!!」ああ!ごめん!ほんっとごめんなさい!」
「・・・・・・」
泣きじゃくるサヤ、土下座するシドー、それらを見ているルシア、ここでようやくルシアが二人を見つけた所に話が戻る。
「・・・・・・・一体何事?」
「ル、ルシア~聞いてくれ、魔王様が~・・」
サヤがルシアにことの顛末を話している間もシドーは土下座のまま微動だにしなかった。
「・・・・・・事情はわかった。でも漏らすのは流石にビビりすぎ・・ププ」
「笑うなぁ!!怖かったんだぞぉ!ほんとに怖かったんだぞぉ!」
「・・・・・そんなことより私はその重力を軽くするというのを詳しく知りたい」
そんなこと扱いされたサヤを無視し、ルシアはシドーの方に向かう。
「・・・・・・」
しかしシドーは今だ土下座のまま。
「・・・・・・まおーさま、サヤももう許している「ちょっ、私はまだ」だから
教えて欲しい。まおーさまの魔法のこと」
サヤがまだ何か言っていたが思いきり無視する。シドーはチラッとルシアの顔を見て土下座のまま説明を始める。
「ルシアは重さの概念はわかるか?」
「・・・・ええ、小石と大岩の重さの違いならわかる」
今のルシアの発言からこの世界には正確な重さを計るものが存在しないことがわかった。理由は簡単、建造物等物の精製を魔法に任せているからだ。計測や測量をすることもなく高度な魔法でそれらを自動的に最適化してしまうからである。
「じゃあ今からあそこの大岩の重さを小石ぐらいにするからルシア持ってみて」
そういって手をかざし、大岩に重力魔法をかける。
「『低重力』」
シドーの手から紫色の魔力が放たれ大岩を包み込む。
それを見てルシアはトテトテと大岩の方に歩いていく。大岩とルシアの大きさを比較すると大型バスとそのタイヤくらいの差がある。普通に考えたら魔法使いで女の子のルシアが持ち上げられるはずもない。サヤも少し心配そうに見ている。
そんななか、ルシアはなんのためらいもなく適当な引っ掛かりを見つけると両手で抱え込み、
「・・・・んっ」
ひょいっと軽く持ち上げた。
「・・・・・凄い」
そのままぽいっと岩を投げ飛ばすが、小石ほどの重さしかないため、地面に落ちてポスッと軽い音をたてる。
「ここまでが 闇属性魔法『重力魔法』を物体に作用させた場合だ。大岩を小石ほどの軽さにしたりその逆にしたり。これを相手に使えば重くして動きを封じたり、軽くして無力化することができる。前者はこのせかいの一般的な重力魔法なんだろ?」
「・・・・(こくっ)確かに重力魔法はそれしか出来ないという認識だった。」
「ここから俺がいた世界の知識をフル活用して重力魔法を最弱の魔法から最強の魔法にしてやるぜ!!」
「「!!」・・・・ところでまおーさまはいつまでそうしているの?」
「・・・・サヤが許してくれるまで」
かっこよく決めたつもりが土下座のポーズで全て台無しにしてしまうのであった。