幕間
結論から言うとスゥーリアのシドー達の旅路への同行はあっさりと認めれた。
「先代も若い頃は世界を旅してまわっていましたからね。この旅が族長と森人族の更なる発展のきっかけとなるなら我々は止めません」
と、エドワード。
「本来なら別の者に行かせたいのですが生憎と今の森人族の中に族長より強い者はおりません。族長なら魔王殿の旅にもついて行けるでしょう」
と、ルーク。
その他里の人達も
「族長なら大丈夫!」
「心配ないって!」
「なんかあっても魔王様が守ってくれる」
「代わりにルシアたんをハアッハアッ」
「いえ!サヤおねぇさまを!」
「「この里に··」」
「ちっぱいしかいないこの里に富を··」
etc····
そんな頼りにしているのか貶しているのかわからない声援と共に送り出されたスゥーリアは
「チッ!どいつもこいつもおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい・・・あんな脂肪の塊より価値がないのかボクは・・・」
見事なまでにやさぐれ落ち込んでいた。
「気にするなスゥーリア、私はお前の胸が羨ましいぞ!なぜなら鎧の」
「それほんと?なら交換しようよこの際サヤちんの中途半端な大きさの胸でもいいから取り換えて取り換えて取り換えて取り換えて取り換えて」
「よ、鎧の中で・・・きつくならないから・・ヒィィィィ!」
慰めようとしたサヤが逆に泣かされるという始末。
「おいなんとかならんのかルシえもん」
「・・・・どーにもならない。無から有は産み出せないのがこの世界の常」
この世の真理を語っているのだろうが、歩く度にローブの上からでもわかる膨らみを揺らしながらだと説得力がまるで違う。
(これで余計な贅肉とかほとんどついてないんだから不思議だよな)
シドーは以前見てしまったルシアのローブの中を思いだしながらついルシアとスゥーリアの胸を見比べてしまう。
「シドー君もあいつらと同じなのカナ?」
「ぎゃあああああ!?」
一瞬目が合い、瞬きをした瞬間に距離を詰められた。因みにサヤは何をされたのか両手で胸を押さえながらしくしくと泣いている
「お、俺は胸だけでは判断しないぞ!だからその手に持った矢をこっちに向けるなよ!」
シドーのその言葉に、槍投げのような体勢で矢を構えていたスゥーリアの目に光が灯る
「ほんと?じゃあシドー君はおっぱいは好きじゃないんだね」
若干曲解気味だがこれでスゥーリアの機嫌がよくなるならと「うん」と答えようとするが
「・・・・・・・?」
(あれ?言葉が出てこない・・・・・まさか!体がそう答えることを拒否しているというのか!?)
自身の男としての本能がこの時ほど憎く思ったことはなかった。
「あれれぇ~シドー君てば何で黙っているのかな~?」
再びスゥーリアの目からハイライトが消え、深淵のような黒に染まる。
まるで親の敵を見るような目だ。『森の悪魔』ですら彼女にここまでの顔をさせなかったと言うのに。
「お、俺は・・・!」
その時シドーの脳裏に天啓にも似た閃きがはしる。
「俺は!パイオツ星人である俺は!セクシーなお姉さんの巨乳もロリロリ美少女の巨乳ももちろんスレンダーナイチチーも虚乳も大好きだ!何故ならば!それら皆すべておっぱいだからだー‼」
だーだーだー・・・・・と、静かな森にシドーの叫びがこだまする。
「ま、魔王様・・それは・・・///」
サヤが顔を赤くしてモジモジしている。恐らく初めて会ったときのことを思い出しているのだろうか。
チラッとスゥーリアの方を見ると、
「ヒィッ!?」
案の定滅茶苦茶激オコな顔をしていた。
「お、落ち着けスゥーリア!異世界美少女がしてはいけない顔をしているぞ!
そうだ話をしよう!言っただろ?俺はスレンダーナイチチーも虚乳も含めておっぱいが」
ブチィッ!
シドーがそこまで言うと聴こえてはいけない音がした。もちろんスゥーリアがブチキレた音である
「誰が・・・・誰がスレンダーナイチチーで虚乳だってぇぇぇぇ!!!???」
「バッ、やめ!やめろおぉ!矢はそんなところに刺すもんじゃない!返しがついているから刺さったら抜けなアアアアアアアア!!!!???」




