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犬勇者  作者: 吉行 ヤマト
2022/2413

闇の力で掘る

 「掘れる? どういう意味だ?」


 テバレが目を見開く。


 「闇の力で掘れる。と思う」


 今まで通り影に沈めていけば良い筈だ。


 「闇の? 何だそれは?」


 「魔物と同じ力だ。元はな。その力を使う」


 テバレは俺の言葉を聞いて考える。


 「なるほど。闇の力なら石に影響しないだろうということか。頭が良いな、ピヨール。さっきは馬鹿にしてすまなかった」


 石への影響? おっと、確かにそうだな。何にも考えていなかったが、そう言われればそうかも知れない。


 「いや、石の中の光への影響については全く考えていなかった。ただ、影の力で深く掘れるかもしれないと言いたかっただけだ」


 俺は正直にそう答えた。


 「そうか。言わねば分からぬことをわざわざ言うとは、頭は良くないが良いやつということか」


 「まあ、そんなところだ」


 「で、やっても良いか?」


 「やってみろ。掘れるだけ掘って構わん」


 「分かった」


 テバレの許可が出たので、俺はテバレが掘った穴に影を伸ばした。


 ついでに上り下りしやすくしておくか。


 ただのガタガタした穴の壁を少し広げながら足場となる段を一定間隔で作る。そして穴の底をどんどん影に沈めた。


 俺が影を伸ばすことができる範囲までは一度に掘れる。そうやって俺は穴を掘り続けた。

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