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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

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985 不死人

 オレ、ここから生きて帰れたら超最高なスローライフするんだ。


 死亡確定の旗をこれでもかってくらい振り回している自覚はある。だが、この状況ではそう思わないとやってられねーんだよ! 


 なにこれ? なんなのよこれ? リッチに骸骨に……なんかが楽しそうにおしゃべりする状況は? 地獄か? いや、まだ地獄のほうがマシだわ! 針山地獄でスローライフしちゃうわ!


 ……ううぅ。お家に帰りたいよぉ~……。


「そう言えばマリナリアって、ハイエルフなの? 前にうちに来たハイエルフさんっぽいけど」


「生前はハイエルフでしたよ。死んだらリッチになっちゃいましたけど」


 ふふと笑う白いエルフさん。そこまで爽やかに笑えるあんたを心底否定したいよ。


「じゃあ、今はなんなの?」


「ん~。なんでしょうね? 受肉して元の姿には戻りましたが、ハイエルフとしての力はなくなりましたから」


 白いエルフから謎の存在さんに昇格。いや、降格か? エリナといる時点で世界の癌だしな。


「そうでござるな。さしずめ不死人でござらぬか? 心臓止まってるでござるから」


「まあ、マリ、心臓止まってたの! 凄いじゃない!」


 心臓すらねー骸骨に驚かれる不死人。目くそ鼻くそな話に大笑い声してー!


「それはベー様の力を受けてるからだと思うわ。心臓は動いてなくても魂から力が湧き出てくるから」


 そこでオレのせいにしないでください。神とか奇跡とかで済ませてもらえると助かります。


「じゃあ、ベーみたいな力が使えるの?」


「いえ。あのような凄まじい力など使えません。精々、癒しの力を使える程度ですわ」


 癒す? 不死人が? 呪うの間違いじゃね?


「傷とか治しちゃう系の癒しってこと?」


「はい。生まれ変わったら人を癒す回復師になりたいと願ったら授かりました」


 誰に? と問うのもバカらしいか。こちらの神(?)がなんかしたんだろうよ。


 ……よくわからない現象は神がした理論です……。


「つまり、お医者さんってこと?」


「お医者さん、とはなんですか?」


 なに? とばかりにオレを見るメルヘン。オレに振らないで!


「怪我や病気を治す者のことを医者と申すでござる。この世界、回復師が少ないでござるからきっと人気になるでござるな」


 不死人が医者。どうなんだろう~?


 まあ、職業選択の自由はある、と思う。成りたいのなら好きにすればイイんじよねーの。まあ、もしオレが怪我したり病気になったらサラニラに診てもうけどな。


「それは素晴らしい職業です。わたし、医者になりたいです。医者になって多くの殿方を癒したいですわ!」


 スルー拳、マックス! この命尽きようとも負けるものか!


 おっ、クソ! やるな! だが負けん! そんな攻撃に屈するオレと思うなぁーっ!


「ヴィどのが変な笑みを浮かべてるござるが、どうしたでござろう?」


「また脳内茶番劇をしてるんじゃない。楽しそうだし放っておきなさい」


 ハイ、放っておいてください。


「医者になるのはいいけど、不死人がやるとなると問題じゃない? ヤオヨロズでやるの?」


 やるんなら場所を教えてね。近づかないようにするからさ。


「いえ、アリュアーナで行いたいと思います。あそこはわたしの故郷ですから」


「アリュアーナって、あの地竜の背にある都市よね? 誰も来ないでしょう、あんなところ」


 できれば誰も来ない地でやってください。あそこ、別荘にするんで。


「いえ。今は沢山の方がいらっしゃいますよ。それに、元々アリュアーナは回復師の聖地。地竜の魔力は癒しの力になるんです」


 確かに竜の魔力は治癒力を増幅させると先生に聞いたことがある。


「竜って本当にいるんですか。凄いですね~」


 竜と骸骨、どちらが凄いかと言ったら確かに竜だが、珍しいと言ったら骸骨嬢だろう。こんなのが百も千もいたら勇者を支援して滅ぼしてもらうわ!


「外にはいろんな生き物がいておもしろいでござるよ」


 引きこもりのお前が言うな。


「キャロはここから出られないの?」


「はい。ここに縛られてますから。だからこうしてお客様が来てくれるのが本当に嬉しいですわ」


「なので、ヴィどのに転移扉を創ってもらったでござる。確か、ヴィどののところとも繋がっているからいつでも遊びに来てくだされ、プリどの」


「そうなの?」


 不本意ではあるが、箱庭にはこれからもお邪魔したいし、黒羽妖精どのもたまには帰りたいと言うから、ここに転移扉を設置したのだ。


 ……なぜか、ここの箱庭だけ中に設置できないのだ。クソ……。


「来るのはいいけど、この臭いどうにかならない? って言うか、あなたたちは気にならないの?」


「臭いでござるか? 拙者、この肉体は仮初めなので嗅覚はないでござる」


「骸骨なので臭いは気になりませんわ」

  

「わたし、不死人なので五感はないです」


 じゃあ、なにで感じてんだよって話は、各々の想像力に任せます。


「なら、綺麗にしても問題ないわね?」


「はい。構いませんよ」


 骸骨嬢の承諾に、なぜかメルヘンさんがオレを見ました。


「ベー。よろしく」


 なにを!?


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― 新着の感想 ―
[一言] ……そこで渡りに船とばかりに、殲滅ノックとかで『浄化』始めちゃうのがいつものべえさんなのに(;つД`) ←大偏見。 いあほんとおに……あのぉ~ひあのぉ~t(配慮)きあ~の(配慮)しょぉ~でき…
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