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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

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851 スーパースルー拳

 別荘の中もよく手入れされており、いつでも住み込める感じだった。


 玄関ホールは意外と小さいが、別荘だと思えば豪華だな。


 これと言って説明するものもないようで、玄関ホールはそのまま通過し、大広間的なリビングルームに出た。


「家具の移動や入れ換えは構わんが、造り直しとかは止めてくれると助かる。おれも思い入れはあるからよ」


「了解。その辺はミタさんに任せるよ」


 別にオレはいじるつもりないし、寝る場所は問わないからな。


 リビングルームから各種寝室、ゲストルームを見て回り、地下の倉庫、裏の馬小屋などを案内された。


「どうだ?」


「なかなかイイんじゃねーの。バカン──長期休養するなら問題はねーしよ」


 まあ、長期休養するほどいるかは知らんがな。


「ここで働いているのは何人だい?」


「全部で十七人だ。門番四人。庭師二人。別荘を管理する者が八人。兵士が三人だ」


「へ~。結構いたんだな」


 就職口も兼ねてるのか?


「まあ、そのくらいじゃないと維持管理できんからな」


「そのまま残すのか?」


 それならそれで構わんが、いろいろ問題が出てくんじゃねーのか? 


「いや、全員下がらす。ここは、秘密基地にするからな」


 なんとも子供っぽく笑う公爵どの。まあ、イイけどさ。


「ミタさん。合コンする者と維持管理するメイドを何人か引っ張ってきてくれ。ドレミは別荘の周りを確認。魔物がいないか見てきてくれ」


「畏まりました──」


 ミタさんが転移バッチを使ってうちへと戻った。


「マスター。分裂元より新たなスライムが送られて来ましたので護衛に使います」


 ん? なんだって?


 ドレミがなにを言ったかわからず首を傾げていると、バレーボールくらいの水色のスライムがドレミの横に忽然と現れた。


「新たに分裂したものです。名を与えてください」


 うん。こーゆーときのプリッつあん。説明してちょんまげ。


「もうドレミだけではベーの行動に追いつけないから補充したってことじゃない。ドレミも分離するのにも限界があるし」


 なんだろう。それはオレに原因があると言っているのか?


「別に守ってもらう必要はねーんだが」


「守っている訳じゃなくて、居場所を把握するためによ。ベーはすぐいなくなるし、行動が読めないんだもの」


「つまり、首輪か。ベーをわかったヤツのようだな。アハハ!」


 笑い事じゃねーよ。首輪なんてしてたまるかよ!


「いらねーよ。帰れ」


 プリッつあんだけでも持て余してんのに、これ以上、行動を縛られてたまるか。


「マスターの行動を縛ったりは致しません。もし、マスターの行動を縛るようなら、マスターにいただいたドレミの名に誓ってわたしが排除します。この分裂体をマスターの手足としてください」


 いつも二歩くらい引いたところにいるドレミの主張にびっくらこいたが、素直に「是」とは言えねー。


 まあ、ドレミと同じなら邪魔にはならんだろうが、これ以上周りが増えると邪魔クセーと感じてしまう。


 今でさえ頭の上にプリッつあん。横にドレミ。斜め後ろにミタさん。背後にレイコさん。内ポケットにピーダとビーダと、オレ、どんだけ囲まれてんのよ! 状態。


 今生の性格とスルー拳を極めでストレスは感じてないが、一度認識してしまうと気になってしょうがねー。


 だったらスルー拳を使えと言うかもしれんが、スルー拳は諸刃だ。あまり多用すると無関心になりかねない。オレは世界に無関心でいたい訳じゃない。どちらかと言えば関わって行きたいほうだ。


 重い荷を背負うのはイイ。でも、両手にたくさんの物を持ってまで歩きたくはない。いつでも手を差し伸べる状態でいたいのだ。


「いいじゃないの。ベーの行動を止められないんだし」


「そもそも、お前は百万の兵に囲まれようと自分の信念を曲げたりしないだろうが」


「ベーが本気を出したらカイナのおじさまですら何日も見つけられないじゃない。そんなの相手するなら数を集めるしかないわ」 


「しかも、こいつは変に運がいいからこちらがどんなに用があろうとこちらからは絶対に捕まえられない。なのに、こいつは会いたいと思ったらすぐに会えるんだから卑怯だぜ」


「今さら増えたところでなにも変わらないじゃない。ドレミが言うように手足として使えばいいのよ。わたしも専用のメイド欲しいし」


 結局、己のためかよ!


「マスター。この分裂体をお側においてください」


 これまでにない熱い眼差しにため息が漏れる。


「……ったく、わかったよ」


 これ以上、拒否するのもメンドクセーわ。


「んじゃ、お前の名前はいろは。あと、人型になるときはドレミとは違う形にしろな。同じ顔ってのも紛らわしいからよ。猫型は白にしろ。スライム型はそのままでイイからよ」


 水色のスライムがぷるぷる震えると、なんか西洋人形のような衣装を纏った幼女になった。え、どう言うこと?


「創造主よりマスターを守るよう命じられた戦闘種スライム。マスターから賜ったいろはの名に誓い、この命を捧げます」


 ヘイ! プリッつあん。説明よろ!


「これがゴスロリファッションか。なかなか可愛いじゃない」


 西洋人形のようないろはの周りを飛行するプリッつあん。


 え、えーと、なんだ。あれだ。


 スーパースルー拳発動! 一気に決めてやるぜっ!


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