表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

79/1785

79 開店だ

 扉(土魔法による砂の分解と固定方式)を開けると、やや下り坂の通路が現れた。


 一応、馬車二台がすれ違っても余裕があるように造ってある。


 なんでやねん! って突っ込まれたら『なんとなくだ!』と答えます。実際、港まで繋げるまで気が付かなかったからな。


 通路には二十メートルごとに光を封じ込めた結界を置いてあるので結構明るい。


「なんか味気ねーよな、この通路」


 まあ、通路に味を求めるのもなんだが、結構長いんだよな、この通路。


 陽当たり山の標高が約八百メートルくらいある。そこから幅の広い道が港まで二十キロメートル近くある。こんな荷物載せて飛んでるからスピードも出せない。いや、出す気になれば出せるが、念のために扉は五つ用意してるので飛ばすことができんのだ。


 なぜに? とサプルにと聞かれたが、海の中の生きもんって結構どころか相当ヤバいもんがいるのだ。


 まあ、この近海ではいねーし、人魚族が縄張りにしてるから寄ってこねーが、絶対にこないとは限らない。危険ではねぇが、百触手虫とかザリガニ(モドキ)ヘビとか、あんなゲテモン、こんな狭いトコで会いたくねーよ。心臓止まるわ!


 五つ目の扉を潜り、三十メートル進むと、ちょっとした体育館くらいの 広場に出る。


 ここは一応、離れの保存庫であり、港にあるオレの店の倉庫でもある。


 店? と首を傾げられるかも知れんが、人魚族相手に商売しているので店が必要なのだ。


 ファンタジーの代表格みたいな人魚族だが、これがまた人間にも負けぬ俗物な生きもんで、戦士もいれば商人もいる。奴隷だっているくらいだ。


 見た目さえ気にしなければ人間相手にしてるのとなんら変わらん。もちろん、種族に寄る価値観や文化、言葉の壁はあるが、決して付き合えぬ存在ではねぇ。それどころかこれまで交流がなかったのが不思議なくらいわかり合える存在である。


 まず、品をそのままにして店へと入る。


 港にくるのは商売のときか魚介類を獲りにくるくらいなもんで、そう毎日のようにはこねーんだよ。今日も十日振りにきたくらいだ。


 店の中──つうか、裏から入ると、まずバックヤード的な商品を置いた部屋になる。


 人魚相手になに売ってんだと、気になるモンがいるのだろうが、特別な品は置いてはいねーよ。町の雑貨屋にあるよーなもんばっかだ。まあ、売れ筋は決まってるんだが、やはりそれだけつうのも味気ねーんでな、雰囲気を出すために置いてるだけだ。土産に買ってくヤツがたまにいるんでな。


 バックヤード的な部屋に異常がないかを確かめる。以前、三十センチ超えのフナムシ(触手つき)がいたときはさすがに叫んだよ。海のもん、進化がハンパねーぜ。


「おし。いねーな」


 結界張ってるから大丈夫なんだが、あのインパクトはもはやトラウマだ。万全にしてても不安でしょうがねーよ。


 バックヤード的な部屋の安全を確認し、店へと続くドアを開ける──と、目の前にプールが広がる。


 人魚は空気があるところでも生きられるが、基本は海の中で生活する生き物。海の中の方が自在に動ける。なので店は海の中にあるのだ。


 ちなみに港には人間用に桟橋を二つ造り、会長さんが乗ってた魔道船クラスの船でも停泊できるようにはしている。


 もちろんのこと海の中も同じくらい広くしてある。なんせ、人魚族の船──って言ってイイのか謎だが、巨大生物を利用した運搬方法を取っているんで広くないと不都合なんだよ。


 ハルヤール将軍と出会ったときは、土魔法で小さなプールを造り、怪我の治療やコミュニケーションを取っていたが、人魚族の商人やら客やらくるようになり、住み着くヤツまででてきた。


 ここを造ったのは確かにオレだが、趣味と勢い、そして、釣り場が欲しかっただけに過ぎない。なので、これと言って支配力もねーし、所有権を主張したい訳でもねー。住みたいなら住めばイイし、店を開きたいのならやればイイ。どうせ人魚族からも人間族からも辺境と見られてる地。住み着いたところで文句を言うヤツはいねーんだ、勝手にしろだ。


 三時間は空気の心配はしなくて済む結界を纏わせる。


「さて、店の開店だ」


 言ってプール──いや、店へと飛び込んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ