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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

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411/1859

411 女神

 朝、ちょっと早目に起きて村へと帰った。


 帰ることは青年団にも言ってあるし、居候さんにモンブランモドキ(ちょっと巨大化させて)を献上して、朝食を頼んだので問題はねーだろう。ご隠居さんもいるしな。


 んではと、サクっと転移。朝帰りです。


 外に出ると、まだオカンは起きてないようだった。


 とは言っても、あと十分もしねーで起きてくる。わざわざ家に入るのもなんだから、まっすぐ家畜小屋へと向かった。


 え? 家畜、誰入れたの!? との突っ込みに答えましょう。


 って、まあ、そんな大袈裟なもんじゃなく、タケルに乗馬を教えるついでに家畜の世話も教えていたんだよ。


 五日程度の教育だが、カーチェや猫耳ねーちゃんも手伝っていたので、オレがやるくらいにはできていた。


 それに、オレがいないときは頼むとは言ってある。なんで泊まることができたわけよ。


 家畜小屋の前に、いつもの習慣を済ませる。


「あ、あんちゃん、お帰り」


 さて、やるかと振り返ったら、家からサプルが出て来た。


「おう、ただいま。わるかったな、なにも言わねーで家を空けてよ」


「大丈夫だよ。あんちゃんがいない分、他が賑やかだから」


 うちの妹、マジ天使。いや、菩薩様真っ青なくらい懐デケーよ。


「ありがとな。あと、家畜小屋掃除したらまた王都に行くが、なんかあるか?」


「ん~ないかな。あ、トアラねーちゃんが服できたから取りに来てって言ってたよ」


 あ、そー言やぁ、作ってくれるとか言ってたっけな。


「わかった。そのうち行くと、会ったときにでも伝えてくれや。あ、あと、針子として働く気はあるかとも伝えてくれ。王都で衣装に興味があるヤツを捕まえたから一緒にやってもらいてーってな。詳しいことは会ったときに言うよ」


「よくわかんないけど、わかった。そう伝えておくよ」


 頼むよと言って、家畜小屋へと向かった。


 あらよ、ほらよ、どっこいさーと家畜小屋を掃除していると、フェリエがやってきた。


「ベー、おはよう」


「おう、おはよーさん。なんか眠そうだな?」


 なにやら目が赤い。また徹夜か?


「う、うん。本に夢中になっちゃって。朝食を取ったらまた寝るわ」


 別に読書好きではなく、探究心の強いヤツで、調べものをしてると直ぐオレの書庫(ちなみにフェリエんちからも書庫に通じるようにしてある)に閉じ籠ってしまうのだ。


「ちゃんと体も動かせよ」


 冒険者を生業としてるなら体が資本。毎日の訓練がものを言う商売だしな。まあ、そうじゃなくても体力があった方はイイ。なにをするにしてもな。


「わかってるわよ。午後からタケルと訓練するわよ」


 正確に言うならタケルと一緒に剣客さんから指導を受けてるってことだ。


「ふふ。まあ、ガンバレや」


 卵を渡し、応援してやった。


 わかってるわよと肩を揺らしながら帰って行くフェリエに苦笑し、掃除の続きを再開させていつもの時間で終わらせた。


 外に出ると、オカンが畑仕事をしているのが見えた。


「オカン、おはよーさん」


 草むしりしているマイマザーに声をかけた。


「あ、ベー。お帰り。いつ帰ってたんだい?」


「ついさっきだよ。ワリーな、なにも言わずに家を空けてよ」


 家族だからこそ、ちゃんと謝っておくのが家庭平和に繋がるのだ。


「別に構わないよ。いろいろ忙しいみたいだしね。無理……じゃなく、バカなことはするんじゃないよ」


「アハハ。わかったーと言えねーところが辛いな。バカなことしかしてねーからよ」


 もちろん、アホなことはしねーよ。まあ、同じだとはよく言われますがね。


「……まったく、あんたって子は……」


「まあ、そんな息子だと諦めて、次の子に期待してくれや」


 もう、オレら兄弟に普通を求めても無駄。次に求めた方が心安らかだぜ。


「……来るのかい?」


 ごーいんぐまいうぇ~いなオカンだが、勘は鈍くはねー。オレの言いてーことを理解できるのだ。


「多分、今日来るよ。まあ、式も決まってねーからしばらくは他に泊まってもらうが、それまではお互い愛を育めや。って、そう言や、サプルには言ってあるよな?」


 さすがにオレの口からは言えねーぞ。なんて言ってイイかわからんわ。ハイ、ヘタレでゴメンナサイ!


「……おめでとうって言ってくれたよ……」


 うちの妹、マジ女神だわ。


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