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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
聖国編

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1777/1814

1777 執刀

 クコの葉を母親に噛ませ、委員長さんに少しだけ回復魔法をかけさせた。


 寄生虫も活発になるが、麻酔薬効果のあるクコの葉は意識がないと吸ってくれない。これは時間との勝負なのである。


 意識が戻ったことで呼吸も活発になり、クコの葉の成分が体内に取り込まれた。


「姉じゃ。メスを入れる。回復するかしないかの小さな回復魔法をかけておいて」


「そんなのでいいの? 意味あるの?」


「死なないってことが大事なんだよ。時間はかけない。三十秒で終わらす」


 結界で寄生虫の場所を探すと、脇腹、十二指腸辺りか。そこに細長いのが二匹、いや、三匹はいるな。


「やるよ」


 寄生虫を結界で捕まえ、結界メスで二十センチほど切った。


 委員長さんの回復魔法はやはり強力だな。切ったところが回復してしまう。血も止めてしまうか。


「もっと抑えて」


「難しいよ!」


「それでもやる! 回復魔法は将来の医学を開花させる力なんだから」


 結界はオレだけのもの。二人といない。が、回復魔法を使える者ならそれなりにいるはずだ。執刀できる者は今から育てておくべきだ。


「よし。寄生虫が出て来た」


 結界で引き出し、そのまた結界に封じ込めておく。


「よし。ゆっくり回復魔法で腹の切り口を回復させろ。体に負担をかけないように」


 回復魔法もすぎたら人を殺す技となる。餓死に近い状態で回復魔法をかけたらそのままご臨終だろうよ。


 ゆっくりと内から回復させ、切り裂いた腹を元に戻した。


 クコの葉を口から出して口元を拭く。やっぱクコだけでは完全に痛みを消すことはできないようだ。大図書館に開発させるか。


 頭を上げて白湯を少しだけ飲ませ、お湯で絞ったタオルで体を拭いてやった。髪も洗ってやるか。さっぱりしたいだろうからな。


「姉じゃ。三十分毎に薬湯を飲ませてくれ。オレは村で米を買って来る」


 お粥を作ってやろう。鍋一つ作れば女の子も食えるだろうしな。


「米ならあるよ」


 外の石づつみの蓋を開けて米が入った壺を出した。これがこの世界の米か。長粒なんだな。


 玄米ってわけじゃないから脱穀技術はあるんだな。


「炊けるか?」


「任せて」


 フライパンで炊くようで、米を適当に入れて水を限界まて浸したら竈にかけて炊き出した。蓋はしないんだ。


 火を強くし、米が煮だって行く。グツグツ言い出したら蓋をして竈から外し、あとは蒸すようだ。


「完成だよ」


 蓋を開けると、ふっくらとしていた。あれで炊けるんだ……。


 少し掬って味見をすると、まあ、この時代の米ならこんなもんかって味だ。たまになら食ってもイイかもな。


 風を吹かして冷ましたら水で洗い、小さな鍋に一食分だけ盛って竈で煮出した。

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