1759 棚卸し
見習いどもに食い散らかされたあと、干し肉とパンがあったので美味しくいただきました。
食べられることが幸せ。でも、心は満足できなかったのでカイナーズホームに行くことにした。
しっかり食べて眠りについた幽霊子……はもう分離していて、背後にレイコさんがいた。いつの間に!?
「やっぱりここが落ち着きますね」
取り憑かれているオレとしては落ち着かないよ! もう今さらだけど!
「みっちょんは?」
「ここよ」
定位置とばかりにもう頭の上にパイ○ダーオンしていた。いつの間に!?
「かなり前からいたわね。わたしがいないんじゃないかと心配したわ」
オレはいてもいなくても心配しないから安心してくれ。
「なんだか台所に忍び込むみたいですね」
忍び込んでなにすんだよ? つまみ食いする先生でも脅かすのか?
「逆につままれて消えちゃいますよ」
まあ、そうだろうな。この世に恐いものなどないって先生だからよ。いや、他の魔王のケンカに巻き込まれてオレんところに逃げて来たか。あれは面倒だからか?
「先生、早く起きて来んかな? いろいろ作って欲しいのがあるのによ」
「お腹が空けば起きるんじゃないですか? ご主人様は眠気より食い気ですから」
「なら、聖国から帰ったら竜の血でも枕元に置いてやるか」
そんなことを考えながら倉庫から出てカイナーズホームへと転移バッチでゴー! 時差はそれほどないので、客は少ない。まあ、元々混むような狭さではないがな。
「あのはっちゃけ店長も二十四時間働いてはいねーか」
毎回出て来て高額なものを売りつけられても困る。てか、一千六百億も買わせられたらキレるわ! あのときはなんとかサプルを諭して事なきを得たがよ。
「二十四時間営業にする意味あるんかね?」
こんな時間に来てなんだけどよ。
店内に入ると、静かな音楽が流れており、店員の姿は見て取れなかった。
「万引き防止はしてねーのか?」
不用心にもほどがあんだろう。
「カートを持って行くか」
「なに買うんですか?」
「まずは食料だな。いや、フードコートで腹拵えするか。やってかな?」
てか、フードコートどこだったっけ? なんか品の配置が変わってて思い出せないわ。
「あ、ベー様、いらっしゃいませ~」
適当に歩いてたらやっと下半身ヘビのねーちゃんと遭遇できた。
……カイナーズホームじゃなければびっくりして失禁しているところだな……。
「おう。フードコートってどこだっけ? もう三十分くらい探してんだがよ」
ほんと、広すぎんだよ! もっとコンパクトにしてくれや!
「それならこちらですよ~。欲しいものがあるなら遠慮なく言ってください。こちらで用意しますから」
「店員、ちゃんといんの? まったく見かけんがよ」
「今日は棚卸しの日なので倉庫にいますね」
棚卸しなんてして意味あんの? カイナが出してんだよね? と思ったが、関わりたくないので流すことにさせてもらいました。カイナーズホームに突っ込んでも疲れるだけだ。




